1. トップ
  2. 恋愛
  3. 子育てだって人それぞれでいいじゃない? 「親だからこうあるべき」に振り回されない子育てのヒント

子育てだって人それぞれでいいじゃない? 「親だからこうあるべき」に振り回されない子育てのヒント

  • 2019.10.21
  • 14279 views



子どもを産んだ瞬間、個人の考えや意見よりも、社会や周りが期待するような“親としての正しさ”を意識せずにはいられないのはなぜなのでしょうか?

その根底には「親だったらこうあるべき」という固定観念の枠にはまらなければ生きづらいという感覚があるからなのかもしれません。

枠から少しでもはみ出せば、批判の対象になるのではという不安や恐れ。

しつけに関しても、一方的に親の責任と捉えられ、「親がしないから子どももしない」と否定的な言葉を浴びせられることさえあるのです。

そんな周りからの理不尽な指摘に苦しみ、葛藤を抱えた自らの経験を自身のブログ『甘辛ミックス』に描いたのが、ウーマンエキサイトでもおなじみの人気コミックライター「こっさん」。

漫画を読んだ子育て世代から「救われた」と反響を呼んだ“他人の正義に振り回されない思考術”はぜひ見習いたい内容です。

■“正しさ”を突きつけられ苦しむ親の本心

3児の母であるこっさんは、人見知りで挨拶が苦手なわが子のことを気にしつつ、あくまで子どもたちの成長を待ちながら、自らが手本を示していくしかないと大きな気持ちで捉えていました。



まだまだ幼い子どもたちだからこそ、周りも寛容に受け止めてくれていたのですが、身内にとってはそうはいかなかったようで…



実家に帰るたび、祖母から手厳しい言葉をかけられるこっさん。

「自分のことを想ってあえてキツイ言い方でアドバイスしてくれているのかも…」

そんな悪気のなさを感じていたからこそ、柔らかに弁解するものの、本心は深く傷付き、親としての責任の重さに押しつぶされそうになっていたのです。

「こうすべきこと」も「こうあるべき姿」も一体誰の“正しさ”なのかそもそも不明確なのに、「こうあるべき」になぜか途方もなくとらわれてしまう…。

こっさん自身もそんな苦悩と葛藤を抱えたまま数年間を過ごしたのち、ある時を機に周りの言葉に振り回される自分から脱することを決意するのです。




■完璧でないわが子を見守ることも親としての大切なつとめ

祖母の言葉に対して「聞こえない」フリを徹底することにしたこっさん。その時の決意をこのように記しています。



子どもにもそれぞれ個性があって、必ずしも親の思い通りに育てることなどできないという現実。

子どもだって1人の人間であり、それぞれのペースがあり、心がある…。

わが子だから言っても、親が子どものことをコントロールできないからこそ、育児には難しさがつきまとうわけなのです。


大抵の親は、子どもことを一番に思っています。

偏食だと、自分の料理のせいじゃないか
人見知りだと、自分がもっと周りに関わらせないからじゃないか
手が出ちゃう子だと、自分がちゃんとしつけないからじゃないか


周りに迷惑かけないようにとか
周りに変な子だと思われないようにとか

それであっても、子どもを責めないようにとか。

いろんなことを考えながら
子どもの健全な成長を見守っているんです。出典:こっさんブログ『甘辛ミックス』




そうこっさんが綴るように、親は子どもの個性を理解したうえで、子どもを頭ごなしに責めたり、否定したりせず、いかにしつけを行うかに頭を悩ませるもの。

「できないこと」が「できるようになる」までには時間はかかるのが当たり前であり、まだ小さな子どもたちに完璧を求めること自体、親の苦しみをより助長させるにすぎない理不尽な要求でもあるのです。

■正しさだけでは見えない。「人それぞれ」の正義のカタチ

もちろんマナーや礼儀は、必ず子どもに教えていけなければならないものではあります。

しかし、うまく実践できない子どもに否定的な言葉をかけつづけるよりも、こっさんが言うように「大人になったときに出来ればOK」くらいの考えで十分なのかもしれません。

なかには「礼儀がなっていない」と批判する大人もいるでしょうが、目に見えることだけで判断し、その人の正義や正しさで人を変えようとすること自体、果たして正しいことなのでしょうか?



ままならない育児においても、正しさだけで人をはかるのは難しいこと。

本当は「人ぞれぞれ」で済むことだってたくさんあるはずなのです。

それなのに「親」という役割に現実味のない理想や正義を押し付けたくなるのはなぜなのか?

もしかしたら、過去から受け継がれる「こうあるべき」の負のループからいまだ抜け出せない…という一因があるかもしれません。

しかしそんな応戦を繰り返し、正義や正しさを名目に誰かをねじ伏せて自分の弱さから目を背けるよりも、みんなが「人ぞれぞれ」と他人を認める強さを持てたらなら、もっと生きやすく、子育てしやすい未来が待っているように思うのです。

こっさん
山口県在住。年子の小学生兄姉と年の離れた弟を子育て中の3児の母。家事育児をはじめ、オススメ商品や山口観光などについても日々SNSで発信中。
●ブログ:甘辛ミックス
●Twitter:@33kossan33
●Instagram:@33kossan3

(倉沢れい)

元記事で読む
の記事をもっとみる