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まるでリップグロスのような飴。老舗〈榮太樓總本鋪〉の新ブランド〈Ameya Eitaro〉が可愛すぎる!

  • 2019.10.25
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戦前より、東京随一の高級繁華街として国外でも名高い、大銀座エリア。近年は新しい商業施設が増え、街の景色や訪れる人にも変化がありますが、昔から愛され続けている老舗が、いまもなお、数多く軒を連ねています。今回は、100年以上続く老舗和菓子・飴ブランド〈榮太樓總本鋪〉が守り続ける伝統と新しい挑戦を感じさせる魅力的な品をご紹介。

カタチが進化しても変わらない優しい味と甘さがもたらす幸せ。

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Hanako 編集部

埼玉県飯能で菓子作りを始めた初代は、江戸独自の文化が成熟してきた1818年、江戸に商いの場を移す。そのひ孫にあたる栄太郎は、幼い頃から父とともに日本橋の屋台で切り盛りをして、孝行息子として人々に愛されたそう。そして19歳の若さで一家の大黒柱になると、わずか5年で現在の日本橋本店がある場所に店を構えることに。

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Hanako 編集部

創業時からの看板商品である金鍔は、江戸ではポピュラーなお菓子で、扱う店は珍しくなかった。そこで、アイデアマンの栄太郎が考案したのが「梅ぼ志飴」。お得意だった日本橋の魚河岸で働く人が、さっと食べられる手軽さと、甘くてエネルギー源になることがうってつけだった。しかも、米や芋などを原料とする日本古来の「和飴」と異なり、砂糖を原料とする南蛮渡来の「有平糖」である点も画期的だった。有平糖の細工菓子は庶民にとって高嶺の花で、見て楽しむ献上品のようなお菓子だったが、多くの人に食べてもらいたいという思いから細工を施さず、ひと口大にコロンと切って販売。形や色が梅干しを連想させ、いつしか江戸っ子は洒落をきかせて、酸っぱくないのに梅ぼ志飴と呼ぶように。

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Hanako 編集部

〈Ameya Eitaro〉は、伝統の製法を駆使しながら、新しい飴の表現にこだわるセカンドブランド。人気の「スイートリップ」は、有平糖をベースにしたみつあめをチューブに入れ、グロスリップのようなパッケージに。江戸の娘がグロスリップ代わりに、飴を唇に塗っていたという逸話もあるようで、いつの時代も飴は、女子にささやかな幸せをもたらしてくれるお菓子なのだ。

変わらないもの 梅ぼ志飴(右)

細工菓子アルフェニン(有平糖)に工夫を凝らし、江戸時代からの製法を受け継ぐロングセラー。砂糖の熱分解で生じるカラメルを主体とした複雑な風味は、コクがあって飽きがこない。歯に付かずカリカリと噛み砕くことができる。360円

新しいもの スイートリップ 6本入り(左)

定番のフレーバー5種類(有平糖、りんご、ゆず、ダマスクローズペタル銀箔入り、コンコードグレープ2本)をバッグ型のボックスに。そのままでもおいしいのはもちろん、ヨーグルトのソースにしたり、紅茶などに入れても。3,650円

〈榮太樓總本鋪 日本橋本店〉

創業当時の面影を残す石畳の一部が本店の入り口に。
東京都中央区日本橋1-2-5
03-3271-7785
9:30~18:00 日祝休

(Hanako1177号掲載/photo : Nao Shimizu text :Akane Watanuki edit : Seika Yajima)

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