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世田谷線沿いに本格ヨガスタジオがオープン!世代間交流も視野に 地域密着を目指す

  • 2019.10.19
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変化の波に身を任せ、慣れ親しんだ地元でヨガスタジオを設立

鈴木まゆみさんがヨガスタジオをオープンしたのは、世田谷区・松陰神社前。高級住宅街というイメージの一方で活気ある商店街が点在し、地域住民の交流も盛んな意外にも人情味溢れる街。スタジオの屋号は、路面電車を意味する「トラム」。そう聞いて連想するのは、街を走る2両編成の愛らしい路面電車、世田谷線です。

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Photo by AC

「この街は、私が生まれ育った愛着のある場所。お子さん、シニア、ヨガ未経験者にも親しまれる地域密着型のヨガスタジオにしたくて、サンスクリット語やヨガっぽい響きの言葉はあえて使いませんでした。世田谷線のようにみんなに愛され、喜びを運ぶ場所でありたいです」

ヨガ講師の中には、「いつかは自分の城を」と切望し、満を持してヨガスタジオを構える人も少なくありません。スタジオオープンの動機を尋ねると、まゆみさんの場合は少し違うよう。

「自分の城を築きたいという野心は、ゼロでした。たまたま実家近くにこのビルが新築され、『やってみたら』という母の一言で動き始めたんです。すごく迷いましたが、来るべくしてきた転機と思い決断。考えてみると、知り合いのすすめでヨガを始め、通っていたヨガスタジオの後押しでヨガ講師の資格を取り、今までの人生で自分からアクションを起こしたことは少なかったかな。そして今回も」。人生のたゆたう波を楽しみ、変化をしなやかに乗りこなす柔軟なマインドは研鑽を積んだヨガの賜物でしょうか。

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Photo by Kenji Yamada

健康で美しいYoga Bodyと、強くしなやかなBuddha Mindを育む

「トラムヨガスタジオ」が伝えたいことは、"Yoga Body,Buddha Mind"。ベースにあるのは、まゆみさんがずっと学んできたニューヨーク発祥のOM yoga(オームヨガ)の理念です。つまりそれは、ヨガポーズと呼吸法で美しく健康な体を養い、瞑想を通してヨガと関わりの深い仏教の教えであるマインドフルネスと、コンパッション(他者への思いやり)を育むこと。この2つの要素を1つのコンプリートパッケージとして提供するのが、トラムのヨガクラスの特徴です。

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壁に描かれているのは、ヨガと関わりの深い仏教の教え。大切なことを難しくなく、ポップに楽しく、日常に落とし込んで伝えている

プログラムは、ベビーと一緒に参加できるクラス、シニアクラス、シニアチェアヨガクラス、未経験者、ビギナー、オールレベル等々。年齢、性別は問わず、ヨガ経験に応じて選べるすべての人に開かれたクラス構成が目を引きます。「Buddha Mind? 難しそう」と思うなかれ。ヨガを深く知らなくても日常生活にダイレクトに活かせる生き方のヒントを持ち帰れます。

まゆみさんが学んできたOM yogaとの出会いは?

「今もお世話になっているアンダーザライトヨガスクール(UTL)が、創業時にお手本にしたのがニューヨークのOM yogaセンターでした。あんなふうに指導者養成コースが盛んで活気に溢れるヨガスタジオを作ろうと、私も立ち上げから関わらせてもらいました。センター創業者のシンディー・リーが来日した際に指導者養成コースを受講し、その後、何度もニューヨークのOM yogaセンターに足を運び学び続けています」

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Photo by Kenji Yamada

OM yogaのメソッドはもちろん、シンディー自身がとても魅力的だと語るまゆみさん。

「人生でトライ&エラーを繰り返し、つまずいてもしなやかに立ち上がるレジリエンスの強さ。女性らしい一面も多分に持ち合わせ、わがままだって言っちゃう。等身大の生きざまを見せてくれる彼女は、ヨガの先生であり、人生の先輩。そして、母のような偉大な存在です」

共鳴するエネルギーを持った仲間と、「深く呼吸したくなる空間」を形に

「トラムヨガスタジオ」があるのはビルの4階。エレベーターが開くとすぐにアプローチが見え、扉のないオープンなスタジオが目に飛び込んできます。壁や天井は落ち着きのあるブルーグリーンで統一し、身を置くだけで心が整う「良い気」を感じる空間に。この空間デザインを手がけたのは、まゆみさんが大学時代を過ごしたアメリカ・オレゴン州で出会った、「1伝えれば100理解してくれる」建築家の親友。

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Photo by Kenji Yamada

「彼女は私以上に私の感性を理解し、具現化してくれる存在。『スタジオに入った瞬間、呼吸したくなるような空気感を』とリクエストしたら、見事形にしてくれました。海外建築のような異国情緒漂う内装は、日常に居ながら非日常を感じリセットしてほしいから。ヨガに集中できるよう華美になりすぎず、心を豊かにするセンスフルなインテリアにもこだわりました」。

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海外のアーキテクチャーのような色使いは、ハワイとアメリカでの生活が長かったまゆみさんのセンス。柱や扉に邪魔されないヌケ感のある造りが心地いい

何かひとつが際立つわけではない調和の妙は、融合を目指すヨガの精神とも通じるように思います。

「言われてみるとそうかもしれません。建築家、大工さん、イラストレーター、写真家など、同じエネルギーレベルの人が自然と集まり、彼らの力を借りて空気感のいいスタジオができあがったと思います。工事期間は2ヵ月ちょっと。建築家の彼女とは連日深夜まで打ち合わせを重ね、ホントにもう全力で走り切った感じです(笑)」

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ギャラリーのような一画。スタジオの壁を彩るチベット寺院の写真は、まゆみさんのパートナーであり写真家の中村治さんの作品

ヨガレッスンは良く生きるためのひらめき、「アハ体験」の宝庫

この日開催されたのは、ヨガ未経験者も多い入門編にあたるクラス。レッスンの内容以前に気になったのは、先生の方向を向かず、生徒が左右に分かれ向き合ってヨガをするスタイル。その意図とは。

「ヨガはセルフケアのためのもの。だから先生を見ずに自分自身と向き合ってほしい。なおかつ支えられて生かされていることを忘れないように、自分と周りが見える並びにこだわっています」

壁際の人は、腕を伸ばすと窮屈に感じることも。しかし、人生で動かせない壁のような試練に遭遇したときどうやって調整するべきか、その予行練習と思えばむしろラッキー。隣の人とぶつからないようにマットをジクザクに敷くのは、自分と隣人、自分と社会の調和を考え、利己的にならないための心のトレーニングのため。そうやって新しい視点を与えてくれるまゆみさん。レッスンには生き方に役立つエッセンスがサラッとちりばめている。まるで「人生の縮図」のように。

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Photo by Kenji Yamada

入門編のクラスでは、ポーズの完成度より、ヴィンヤサと言って呼吸に合わせて体を動かすことを重視。息を吸いながら腕を上げ、吐きながら下げる、といった具合に。呼吸が深まるにつれて体の緊張が解かれ、硬いと思っていた関節や筋肉が想像以上に動き出しハッとする。反対に、頭の中は集中力の高まりとともに静けさの境地へ。

「単に体を動かすだけでなく、『コレだ!』という体と心に対するひらめき、脳科学の分野では『アハ体験』と言いますが、そうした体験を提供できるクラスにしたい。身を持って体験した気付きは忘れがたく、自己探求の一歩につながるはず」

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Photo by Kenji Yamada

足裏を安定させる、手をマットにつく……。一つひとつの動作を丁寧に行うレッスンの運びも特徴的。

「安定した土台なくして、実りなしというのがOM yogaの哲学。だから、いきなりポーズの完成形を目指さず、手の置き方、足の運び方などゴールまでのプロセスを大切にしています。考えてみると、日常生活も積み重ねの連続ですよね。ゴールに向かって猪突猛進するのもいいですが、現状を見つめ今できること、必要なことを見極めて行動すれば結果はおのずとついてくるもの」

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Photo by Kenji Yamada

最後は毎回、「生きるものすべてが幸せでありますように。苦しみから離れますように…。」と、仏教の教えである四無量心を全員で唱えてレッスンは終了。

世代を超えてつながれる地域のコミュニティ拠点になれたら

スタジオをオープンして数ヵ月、ヨガ講師にスタジオオーナーの肩書が加わった今、心境に変化は?

「オーナーという立場になると、自分の価値観こそ正しいと勘違いし、人の意見に耳を貸さなくなりがち。『周りの人と自分をヨガで幸せにする』という軸は変えず、アプローチの方法はいろいろあっていいと思っているんです。考え方をより一層柔軟にして、心はオープンに。そして謙虚さを忘れずにやっていきたいです」

世田谷線沿いに本格ヨガスタジオがオープン!世代間交流も視野に 地域密着を目指す
Photo by Kenji Yamada

スタジオのビジョンについては、「屋号を考えたとき、第二候補はヨガを超えてという意味の『yoga and beyond』 でした。ヨガに限定せず様々なきっかけで地域の人が集い、つながれる場所にしていけたら。例えばヨガのレッスンがない時間帯に、地域のシニアたちが子どもに読み聞かせをしたり、新米ママの子育て相談にのったり、世代を超えた交流の拠点として機能させることが目標」。計画はまだ青写真ですが、「トラムヨガスタジオ」にオール世代が集い、笑顔が溢れる光景は目に浮かぶよう。今後の展開から目が離せません。

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スタジオに浄水器とグラスを設置したのは、ペットボトルなどプラスチックゴミ削減への思いから

レッスンに参加した人の感想は?

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Photo by Kenji Yamada

何度かヨガスタジオに通ったことがありますが、「ヨガのポーズは難しくてハード」という印象しかありませでした。ヨガはむしろ苦手、と言った方がいいかもしれません。今日、鈴木まゆみ先生のクラスに初めて参加してそのイメージが一変。たくさんのポーズを行ったわけではないのに、呼吸に合わせて動くことで体がどんどんゆるむ感覚を味わえました。すごく感動!これがヨガの効果なんですね。体が楽になると心に余裕が生まれ、周りの人に優しくなれそうです。(柳 貴子さん)

鈴木まゆみさんプロフィール

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Photo by Kenji Yamada

トラムヨガスタジオ主宰。ヨガインストラクター。幼少期をハワイで、学生時代をアメリカ・オレゴン州で過ごし、オレゴン大学で生物学、動物学、環境学を専攻し、自然が持つサイクル、エネルギーの不思議さを実感したことがきっかけでメディテーションに興味を持つ。ストレスマネージメントのために肉体に直接アプローチするハタヨガに触れ、2001年にヨガを本格的に始める。ヨガアライアンス認定ティーチャートレーナー歴12年。OM yoga 正式指導者。アンダーザライト ヨガスクールで指導者養成コースの講師を務めるほか、各地で大型ヨガイベント、ワークショップを開催。 英語力を活かしてヨガ関連本の翻訳を行う。

Photos by Kenji Yamada
Text by Ai Kitabayashi

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