【米最高の卒業スピーチ】人生最大の後悔は、やさしくなれなかったこと。ベストセラー作家・魂のスピーチ

今回は2013年、シラキュース大学で作家、ジョージ・サンダースさんが行った卒業式スピーチを紹介する。54才の彼が、人生で最も後悔したことを話しながら、人生において大切なことを紹介している。

 

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彼のスピーチは、瞬く間に共感され、世界中で非常におおきな感動を呼びました。今回は、そんな彼のスピーチ内容をご紹介する。彼の話をざっくりまとめると、

1 人生最大の後悔は、やさしくなれなかったこと 長い人生を生きてきて、一番後悔したことは、目の前で苦しんでいる友だちを助けることができなかったこと。

2 年齢とともに、人間はやさしくなる 都合のいいことに、特別にがんばらなくとも、人は年を重ねる毎に優しい人になっていく。年をとるにつれ、多くの人と関わるにつれ、大事な家族をもつにつれて、自分勝手さを失って愛にかわっていくもの。

3 「成功する」ことにこだわらずに、いろいろなことに挑戦しよう 私たちは歳を重ねれば必ずやさしい人になれるのだから、スピードアップするといい。いろいろなことに挑戦して、あなたに一番合ったやさしさを見つけよう。

ここからは、彼のスピーチを紹介する。

私が42年間の中で、 最も後悔していること

みなさん卒業おめでとうございます。ここまでよくがんばりましたね。さて突然ですが、歳をとってから、私はよく、「人生を振り返ってみて後悔することはなに?」と聞かれるんです。

私は、何を後悔しているだろうか?

お金を貯めてこなかったことだろうか?これは後悔してない。

スマトラの川で裸で泳いでいてなんだか騒がしいなと思って見上げたらパイプの上に300匹ほどの猿がすわって川にむかってうんちをしているのを見てしまったことだろうか?しかも、私がおもいっきり口をあけて、飲んでしまったから、その後病気になり7ヶ月間もずっと具合が悪くなってしまったのだ。その時のことでもない。

度々あった、恥ずかしい出来事だろうか?例えばホッケーの試合で、好きな子の前でドジをして、嫌われてしまったことだろうか?いや、これすらも私は後悔していない。

私が一番後悔していることは、これだ。7年生だったとき(日本の中学1年生)、1人の転校生が来た。個人の秘密のためにこのスピーチでは彼女のことをエレンと呼ぶことにしよう。エレンは小さくてシャイな子だった。彼女は、当時は年取ったおばあちゃんしか使わなかったような、メガネをかけていた。緊張すると、自分の髪の毛を噛むクセがあった。

そんな彼女は、周りからいじめられていた。

彼女が傷ついているのが目に見えてわかっていた。彼女の表情をいまでも思い出すことができる。彼女はできるだけ透明になろうとしていた。少しすると彼女は一人でいるようになった。

そして、彼女は、引っ越した。それでおしまい。なんの悲劇もドラマもなし。彼女はある日突然やってきて、それで突然いなくなった。それで話しはおしまいだ。

さて、なぜ私はこれを後悔しているのか?42年もたった今、なぜ私はまだ彼女のことを考えているのか?他の子たちと比べて、私は彼女にやさしい方だった。彼女にひどいことは一切言わなかった。実際、ときには(温和に)彼女を守ることさえした。

それでも、人生の中で最も後悔しているのだ。

見て見ぬフリをして、 親切にしなかったこと

私が人生で最も後悔していることは、親切になれなかったことだ。少し安易に聞こえるかもしれないし、実行するには難しいかもしれないけど、人にやさしくなるというのを人生のゴールにしてみてはいかがだろうか。

ここで一つ、大事な質問をしたい。どうして私たちは、優しくないんだろう?わたしたちの何がいけないのだろう?

私の答えは3つある。

(1) 私たちは宇宙の中心であると思っているから。(つまり自分の個人的な話が一番大事でおもしろくて、自分の人生のことしか考えていない。)

(2) 私と私以外のものは、切り離されていて、別のものになってしまっていること。

(3) 私たちは永久に生きると思っている。(死は本物だが、まだ自分には関係ないと思っている。)

私たちは、知らず知らずに人の欲求よりも自分の欲求を満たそうとする。もっともっとやさしい人になりたいにもかかわらず、そうしてしまうのだ。

歳をとるにつれて ほとんどが愛に変わった

さぁここでもう一つ、大事な質問をしたい。どうやったらもっとやさしい人になれるのか?

これに対する答えは、やさしさは年をとることで、自然に身につくものだと思っている。私たちが年をとるにつれて、自分勝手でいることがどれだけ無意味なのか、実際にどれだけ非論理的なのかに気がつくのだ。

自分の身近で大事な人たちがいつのまにか立ち去っていってしまっているのに気がついて、それでいつの日か自分もそうやって立ち去っていくんだろうな、ということを徐々に自覚し始める。

ほとんどの人は年をかさねていくごとに、自分勝手でなくなり、人を愛するようになる。シラキュース(アメリカ)の偉大な詩人、ヘイデン・クルース( Hayden Carruth)は彼の人生の最後のほうに書いた詩のなかでこう言った。「人生の最後は、ほとんど愛になった」と。

私が皆さんにしたい心からのお願いです。

年をとるにつれて、あなたの自身の存在は減っていき、愛に生きていくようになるでしょう。あなたという人が、徐々に愛によって置き換えられていくのだ。

子供をもつことになったら、自分に何が起こるのかなんて気にしなくなるものだ。

成功にこだわらず、 たくさんのことに挑戦する

私たちは誰だって、若いときは不安でいっぱい。成功できるのか?自分で人生をつくり上げていくことができるのか?

高校でいい成績をとるのは、いい大学に入ろうと思うから。それでいい大学でいい成績をとれば、いい仕事につけるだろう。そしたら仕事でいい成果をだして、、、と続いていく。別にこれは悪いことじゃない。我々がもっとやさしくなっていくのだったら、その過程にはなにかを実際にやる人として、成し遂げる人として、夢見る人として、自分と真剣に向き合う時間がないといけない。

成功の定義は絶え間なく変わっていきます。成功というのは、ハイキングをするにつれて、山がもっと大きくなっているようなもの。

自分で考える目標ではなく、成功とは他人からの評価なので、それには限りがないのだ。そして知らない間に「成功すること」に私たちの人生すべてが食い尽くされてしまう。

成功の定義は絶え間なく変わっていくけれど、人にやさしくしていくことは変わらない。

やさしさを見つける、 旅に出よう

スピーチの締めとしての、最後のアドバイスをしたい。私が先ほど述べた通り、あなたの人生は徐々に親切でやさしい人になるのだから、急ぎなさい。

スピードアップするのだ。いまこの瞬間から始めて欲しい。

私たちは誰でも、最初は自分勝手だ。少し必死に、自分自身の患者になってみるといい。これから先の人生を、活力を持ってやさしさをみつける旅に飛び出してほしい。

そのためにはたくさんのことをすること。野心のあること、旅、金持ちになる、有名になる、革新する、リーダーになる、恋に落ちる、富豪になってそれからどん底に落ちる、ジャングルの川で野生的に裸で泳いでみる(猿のうんちの味を確かめてみないとね)。さまざまなことに挑戦し、そして失敗してさまざまな人と関わることで、やさしさをスピードアップすることができる。

そしていつの日か、これから80年後とか、あなたは100歳で私は134歳。で、私たちはもうほとんどお互いに耐えきれないほどどちらもすごくやさしくなったら連絡してくださいね。

あなたが「私の人生はものすごくいいものだったし、いいものだよ」と言ってくれていることを願う。

最高の人生を生きて、みなさんがやさしい人になれることを望みたい。今日は、ありがとうございました。

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