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子育て費用はトータルいくらかかる?大学卒業までに必要なお金をFPが解説!

  • 2019.10.10
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子育てにかかる費用は、見通しを立てるのが難しい…という声を聞くことがあります。子供が生まれた時点では、10年先、20年先の進路は分かりません。「子供にお金のことで心配をかけたくない」「子供の希望はなんでも聞いてあげたい」といった親心もあるでしょう。

実は、老後のためのお金と比べると、子育て費用は「生まれた時から、お金がかかるタイミングの見通しが立てやすい」ものです。

例えば、いま0歳の子供がいるのであれば、一番お金が必要になる時期は、大学に入学する18年後だと想定できます。そして、大学を卒業する22年後には教育費はゼロになることが多いでしょう。

そこで今回は教育費の見通しについて、大学卒業までに必要なお金の詳細とともに詳しく解説します。

なぜ、子育て費用の総額を把握しておいたほうがいいの?

教育資金に不安を感じる理由のトップ3項目
  1. 教育資金がどのくらい必要となるかわからない
  2. 収入の維持や増加に自信がない
  3. 消費税10%への増税

出典:子どもの教育資金に関する調査2019 ソニー生命調べ

このアンケートからも、子育て費用が「いくら必要か」を知ることは、重要なポイントだと考えられます。

子育て費用に備える第一歩は、いくらお金が必要になるか計算してみることです。

前もって「わが家は、〇〇年後までに、〇〇万円を準備しておく」と予定を立てることができれば、子供の希望が固まってから軌道修正することもできます。

トータルの教育費は「公立1,000万円」「私立2,500万円」が相場

幼稚園から大学まで、19年間のトータルの教育費の平均がこちらです。全て公立の学校に通った場合は約1,000万円、全て私立の学校に通った場合は約2,500万円かかります。

この「教育費」には、次に例示したものが幅広く含まれています。

  • 授業料
  • 修学旅行代
  • 文房具や裁縫道具などの学用品
  • クラブ活動費
  • 通学のための交通費、スクールバス代
  • 制服、ランドセル
  • 給食費
  • 塾、水泳教室、ピアノ教室などおけいこ費用
  • 自宅で使う参考書代、本代
  • ボーイスカウトなどの体験活動 など

子育てに必要な費用は、多くも少なくもコントロールできる

「公立1,000万円」「私立2,500万円」は、平均でかかった費用です。

教育費には個人差があります。習い事や塾にどのくらい通わせるかは地域差がありますし、部活によっては頻繁な遠征で交通費がかかることもあるでしょう。どの家庭も、絶対にこの金額を準備しないといけない!とは考えなくてよいのです。

お金が「学校内」で必要か「学校外」で必要かは、年齢で異なる

平均額は目安として知ったうえで、が家はいくらまで教育費をかけていいのか?を考えることが必要になります。教育費の内訳を見ると、小学校・中学校など「子供が小さいうち」は、実は「学校の外でかかるお金」が多いのです。

  • 学校”内”でかかっているお金:授業料、学用品、通学費、給食費(大学を除く) など
  • 学校”外”でかかっているお金:塾、習い事、教科書以外の本代、キャンプ等体験学習 など

子育て費用をこの2つに分類してみると、どうなるでしょうか。

公立学校の場合

黄色で示した部分が、年間にかかる学校外活動費です。特に小学校・中学校で金額が大きいことが分かります。学校外活動費は、小学校で年間約20万円、中学校で年間約30万円です。

私立学校の場合

私立学校では更に高額になり、小学校で年間約60万円、中学校で年間約30万円の学校外活動費がかかっています。学校に払う授業料も高額で、公立と比べた教育費の負担は、小学校で4.7倍、中学校で2.8倍です。

子供が小さいうちほど、学校以外でかかるお金が多くなっています。

こうした学校外活動費は、ある程度自分でコントロールすることができる費用と言えます。一方で大学に進学すると、教育費のほとんどは授業料などの「必ず払わなくてはいけないお金」に代わります。そのために、大学の授業料を前もって確保しておく必要があるのです。

小学校・中学校・高校までは、教育費も予算を立てやりくりしましょう。あれもこれもと増えすぎていないか、要注意です。大学進学にかかる費用は計画的に準備しましょう。

幼稚園・保育園は、2019年10月から負担が軽く

幼稚園・保育園でかかる利用料の多くは、2019年10月から無償化になりました。そのために、昨年までの「平均額」を参考に考えるのは困難です。これから保育園に通う費用は、必要な費用を書き出して計算する必要があります。考えるポイントを挙げました。

  • スクールバス代、保護者会費、教材費などの実費は必要
  • 利用料に含まれていた「副食費(給食代)」が別途必要になる
  • 「保育所・認定こども園・対象になる幼稚園」は、3歳以上は利用料がかからない
  • 「認可外保育施設・対象にならない幼稚園」は、無償になる金額の上限がある
  • 3歳未満は、原則利用料がかかる(住民税が非課税の場合や、第3子以降の場合、無償化に)
  • 市区町村によっては、さらに独自の減免制度がある

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小学校・中学校・高校 学年ごとにかかる平均額

小学校・中学校・高校とも、「1年生」になる年は必要額が多くなります。また、公立を選ぶか私立を選ぶかによって、かかる費用は大きく異なります。学年別に、年間の教育費の平均を確認しましょう。

小学校から高校まで公立を選んだ場合

公立の学校の場合、高校受験に向けて費用のかかる「中学3年生」で教育費が多くかかります。「公立中学3年生」の教育費は、年間約57万円

小学校から高校まで私立を選んだ場合

私立の学校の場合は、小学校の入学金などが必要な「小学1年生」で教育費が多くかかります。「私立小学1年生」の教育費は、年間約184万円

公立・私立どちらを選んでも、子供が小学校に進学するまではお金がかからない時期です。子供が小さいうちは、貯金などで積み立てる金額は多めにしておくことをオススメします。

子供が成長するにつれて教育費負担は大きくなるので、積み立てに回せる額は次第に減ってしまう…と思っておきましょう。子供が小さいうちにまとまったお金を準備できれば、大学進学にかかるお金の負担はぐっと軽くなります。

教育費は右肩上がりに増える特徴があります。未就学児~小学生、子供が小さいうちが教育費の「貯めどき」です。

また、兄弟姉妹がいる場合は、この「右肩上がりで大きくなる負担」が二重、三重、と重なります。兄弟姉妹それぞれの進学時期を書き出しておくと、特にお金が必要になるタイミングを予想できます。

1年間の平均教育費と、わが家の教育費を比較する

先ほどの棒グラフの金額を表にすると、次のとおりです。学年ごと・公立私立ごとに年間にかかる教育費が分かります。わが家の教育費は相場と比べてどうか、計算して簡単に比較することができます。

では、実際に計算してみましょう。

例:私立小学校に通う2年生の子供がいる
  • 128万円(表中より) ÷ 12カ月 = 10.666… → 約10万6千円 が平均の教育費

相場と比較して、どうでしょうか。教材費や習い事代も含めて考える必要があります。

大学・短大・専門学校…進路によって学費に差が

高校を卒業した以降は、4年制大学・専門学校・大学院など、進学先・学部によって目安になる金額が異なります。

この費用には「受験にかかった費用」も含まれています。受験費用が約30~40万円、入学しなかった学校(滑り止めのために受験したなど)の納付金は10万円前後で、受験のためにかかる費用は合計約40~50万円です。

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自宅通学か自宅外通学か

アパートや下宿を借りて”自宅外通学”をする学生も多いです。自宅外通学の割合は地域差があり、地方に行くほど自宅外通学が多い傾向があります。

自宅外通学では家財道具を新しく買い揃えたり、アパート・マンションの入居費用を払うなど、初めにまとまったお金が必要になります。食費・光熱水費・娯楽費など、生活費も年間40~70万円ほど多く必要になっています。

自宅外通学にかかるお金
  • 最初にかかる費用(家財道具、敷金など)平均:約37万円
  • 最初にかかる費用(家財道具、敷金など)一番多い価格帯:25万円以下が35.6%
  • 自宅外通学者への仕送り年額の平均:約91万円
  • 自宅外通学者への仕送り年額の一番多い価格帯:50万円以上100万円未満が32.7%

授業料や入学金、学費を減免する制度もある

2010年には”高校授業料無償化”が、2019年からは”幼児教育・保育の無償化”が始まりました。

日本では、ほかの先進国と比べて家庭で負担している教育費が高いです。特に年収の低い世帯で教育費が重い負担になっています。大学生がいる年収200万円以上400万円未満の家庭では、年収の3割超が、子供の在学費用になっているのが現状です。こうした背景の中、教育費を支援する制度が拡充されています。

2020年から”大学無償化”がスタート

2020年4月から「高等学校の修学支援新制度」、”大学無償化”とも呼ばれている制度がスタートします。主な支援内容は2つです。

  1. 授業料と入学金が、免除または減額される
  2. 返還が不要な「給付型奨学金」が支給される(日本学生支援機構による)

この2つの支援制度を、どちらも使うことも可能です。

国公立大学に進学した場合の例
  • 入学金:約28万円、授業料:約54万円×4年分 →最大約244万円が4年間で免除されます。
学費減免は、住民税非課税世帯に限られない

対象になるのは、住民税が非課税の世帯、及びそれに準ずる世帯です。つまり、住民税が課税されている世帯でも対象になる可能性があります。収入に応じて「3分の2」「3分の1」と段階的に支援を受けられるようになっています。

支援対象になる家族の例
  • 両親と子供3人(本人、大学生、中学生)
  • 世帯の年収は460万円

この場合、標準の額の3分の1まで支援を受けることができます。

進学前の成績についても「成績より、学ぶ意欲を重視」することとなっています。ただし、2020年から始まる新しい制度ですから、実際の運用はこれから明らかになる部分もあるでしょう。

子育て費用・教育費の特徴を知って、貯めるコツを掴もう

子育てにかかる費用のポイントをおさらいします。

  • 子育て費用は「たくさんかかる時期」「終わる時期」が分かり、見通しが立てやすい。
  • 小学校~高校では、学校外でかかる費用が多いので、予算を立てる。
  • 子供が小さいうちに大学資金を貯める。
  • まずは必要な教育費を見積もってみる。

子供の進路は、成長するにつれて初めて分かることも多いでしょう。余裕を持って多めに準備しておくに越したことはありませんが、足りなかった場合は奨学金や教育ローンを活用する方法もあります。

準備が間に合わなかったからといって、費用の面で進学を諦めなければいけないとは限りません。まずは、身近に感じる進学プランを想定し、おおよその金額を計算してみることから始めましょう。

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