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残業時間の制限ナシ!? ワーママが“小1の壁”を乗り越えるヒント3つ

  • 2015.3.30
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【ママからのご相談】

この4月から小学1年生になる一人息子のいる母です。夫婦共働きで、いままでは、保育園に午後7時ごろに迎えに行くような働き方をしていました。 入学予定の小学校の学童は午後6時までで、しかも迎えに行かなくてはならず、さっそく“小1の壁”にぶつかった感があります。それ以外にも“小1の壁”は出てくると思いますが、どのように対応していけば良いのか、まだきちんとイメージできていません。“小1の壁”についていろいろ知りたいです。

●A. “小一の壁”は学童・お留守番・夏休みの3点を意識して!

ご相談ありがとうございます。社会保険労務士で、小学生の姉妹の母でもある糠谷栄子です。

育児介護休業法の視点からは、いわゆる“小1の壁”とは、小学校にあがる前まであった、本人の請求による残業時間の制限(1か月に24時間まで、1年で150時間まで)が、小1になるとなくなってしまうことをいいます。ただ、実際には、

・学童にまつわる問題

・留守番の問題

・夏休みなどの長期休みの過ごし方

など、さまざまな壁が存在します。今回はこの3つの壁について、内容と、その壁を乗り越えるヒントをご紹介いたしますね。

●“小1の壁”を乗り越えるヒント3つ

●(1)学童にまつわる問題

学童の法律上の正式名称は“放課後児童健全育成事業”。管轄は厚生労働省ですが、運営や内容は自治体や学校によって、本当にまちまちです。また、厚生労働省の調べによりますと、2014年の学童の待機児童は約1万人と、学童不足に陥っている地域も。

ですから、運営主体が“公立”の学童では、フルタイム勤務でなければ利用できなかったり、1〜2か月利用しなければ辞めさせられてしまったりする場合もあります。そこで、企業やNPO主催の“民間”学童の利用も考えられます。

“民間”学童ですと、英語や学習塾などの習い事がプログラムに含まれていたり、学校までの迎えや、学童終了後の家までの送りが付いているところも多いです。が、ネックは利用料金。“公立”学童の月平均利用金額は約7,000円に比べ、“民間”学童ですと月数万円と割高です。

ただし、小1はそれまでの保育園生活と違って、変化が激しく子どもの負担も大きい時期。九州地区に住む医療系職員のAさんは、定員いっぱいで、指導員に余裕がない“公立”の学童に子どもがどうしてもなじめなかったため、1学期の途中から、少人数制の“民間”学童に切り替えました。結果として、子どもは新しい学童の指導員と良好な関係を築くことができ、楽しんで通うようになったそうです。

●(2)留守番に関する問題

(a)の学童にもかかわるのですが、保育園よりも学童は預かり時間が短い場合が多く、また午後5時以降は親のお迎えが必要といった場合もあります。首都圏に住むフルタイム正社員のBさんも、お迎えはシルバー人材センターやファミリーサポートを活用していました。

ところが、学校に慣れてきた小1の3学期頃からは、子どもが近所の友達と遊びたがり、学童にあまり行きたがらなくなってきました。そこで、その学校ではギリギリ籍を置いてもらえる週3日は学童に行き、残り2日は2時間程度の留守番と、送迎バスのあるスイミングスクールを組み合わせるようになったのです。

留守番時には必ず帰宅電話を入れること・キッズ携帯を持って出かけること・友達を自宅に招き入れないことなどをルール化。一方で、週末に近所の友達を呼ぶなどして、平日にできない子どもを含めた人間関係づくりに配慮しています。

●(3)夏休みなど長期休みの過ごし方

普段はパートタイマー勤務や時短勤務で学童や留守番を利用しなくてよい人でも、夏休みなどの長期休みがネックになります。ただ、毎日のお弁当作りが大変ですが、夏休みのみ定員を増やす学童もありますので、1学期のうちに問い合わせておくと良いでしょう。

また塾の夏期講習や習い事の夏の特別カリキュラムを利用するのも手です。週3回2時までのパート勤務だったCさんは、勉強目的よりも留守番目的で、塾の夏期講習に娘さんを通わせていました。まだ小1ということもあり、作文と算数を組み合わせた、遊び要素も高いカリキュラムを選択したのが功を奏し、子どもも喜んで塾通いをしたそうです。

そして圧倒的に多いのが、祖父母の力を頼る人。飛行機のキッズプログラムなどを利用して、子どもだけを夏の数週間帰省させたり、電車で1時間程度の距離にある実家から週に数回祖父母に来てもらったり、夏休みの間の1か月半まるまる祖母に自宅に来てもらったという強者もいます。このように家族一丸となって夏休みの壁を乗り越えているご家庭も多いですね。

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いかがでしたか。

“小一の壁”といっても、住んでいる地域の学童の状況、祖父母の協力が得られるかどうか、コストをかけても良いのかどうか、子どもの性質などによって壁の中身はさまざまです。自分の周囲がどんな状況で、今後どんな場面で壁ができてくるのか、シュミレーションするなどして、なんとか“小一の壁”を乗り切ってくださいね。

●ライター/糠谷栄子(社会保険労務士)

「女性のパワーで業績UP」を合言葉に、専業主婦からのステップアップ経験をもとに、主婦のお仕事再デビューや育休復帰などを企業の成長につなげる、社会保険労務士です。コラムでは、主に社会保障にまつわる制度をわかりやすくご紹介。引越3回の現役バリバリ転勤族の妻&小学生2人の娘のアラフォー母ちゃんの視点も生かして、パパママにお役立ちな情報をお届けいたします。

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