1. トップ
  2. 恋愛
  3. 切断者のためのヨガ協会・創始者が語る「脚の切断を乗り越えた理由」とは

切断者のためのヨガ協会・創始者が語る「脚の切断を乗り越えた理由」とは

  • 2019.10.6
  • 147400 views

足を切断後、ヨガとの出会いが私を変えた

私は5歳の時に、ユーイング肉腫、骨または軟部組織に発生するまれな悪性腫瘍と診断されました。

1967年当時、生存率は20%未満でした。病院のベッドに横たわる私を家族全員が取り囲み、司祭が臨終の人に施す儀式を行いました(初めての聖体拝領を受けていると祖母から聞かされました)。司祭が私の舌の上にホスチア(聖体ののパン)を置いた直後、深くスピリチュアルな感覚が湧き起こりました。深い信頼感が体に行き渡っていくのを感じ、──そして、私は助かるだろうと思いました。周りの予想に反し、私は助かりました。そして約1年間の化学療法と放射線治療の後、寛解しました。

数年後、アーサナに出会いました。私は昔ギネスブックにざっと目を通したときに、さまざまなポーズや長時間息を止めるヨギたちの写真が掲載されていたことを思い出しました。若い頃、体操選手であり、バレリーナでもあった私はアーサナに興味を持ちました。ソファ、裏庭、休み時間中など出来る時にどこででも、ヨガの真似を始めました。

13歳になったとき、左下脛骨にしこりを発見しました。私は足首を捻ったと思いましたが、実際には癌が再発して進行していました。私はボストン小児病院に入院しました。そして入院10日目を待たずに、医師は左足のひざ下を切断し、化学療法を開始しました。私は恐怖に怯え、トラウマを抱えました。そして高校時代は、メモリアル・スローン・ケッタリングがんセンター(ニューヨーク市にあるガン治療研究機関および病院)に頻繁に出入りしました。髪は抜け落ち、足を半分失くしてしまい、自分は普通のティーンエイジャーの女の子たちのように彼氏ができるのか不安でした。それでもヨガのプラクティスの助けを借りて踏ん張りました。

その後17年間、寮の部屋、山頂、流行りのジム、古い教会のリノリウム(麻などの天然素材で作られた床材)の床などでヨガのプラクティスを続けました。 当時、私は不格好なひざ下の義足を装着していましたが、その義足のデザインというのは第二次世界大戦以来、変わっていません。義足には引っ張る力もなく、膝の屈伸も不可能でした。タオルやブランケットの上に立ってバランスをとろうとしましたが、あちこち滑ってしまいました。これによって、より強力なコアを作り、身体の中心から動かし、手足を安定させる方法を学ぶ必要性を感じ始めました。

私は当時、自分の能力の範囲でうまくワークできるよう、ポーズを適応させ、発展させて行きました。ヨガのティーチャーたちは私にどう指導したらいいかわからない様子でしたが、私は努力し続けました。33歳のとき、放射線治療、化学療法、手術の長期的な影響が出ました。腎臓が機能不全に陥り、その後11年間、透析を受けました。

聖なる神の介入

4年後の1999年、団地の廊下を歩いていると、目の前に大きな天使のような存在が感じられました。私は感極まってその場に立ち止まりました。「あなたはヨガのティーチャーになる」という言葉が聞こえたのです。

それから数日後の夜、夢の中で、今まで会ったことがない3人の喜びに満ちたヨギたちが私の目の前に現れました。そのうちの1人がマントラを唱えながら、私に聖油を塗り、私はシャクティパット(人から人へと受け継がれる霊的なエネルギー)を与えられていると告げました。その時、私はこの言葉が何を意味するのかわかりませんでした。

翌朝、私は図書館の掲示板に貼ってあった新しいヨガスタジオを試してみることにしました。信じられないことに、そこには夢の中で私に聖油を塗ったヨギの写真があったのです。翌日そのスタジオを再訪し、マサチューセッツ州で行われるというティーチャー・トレーニングの広告カタログを発見しました。3週間後、マサチューセッツ州バークシャー地方のアシュラム(ヨガの学校)に滞在し、規律正しい生活を送るようになりました。そして切断手術を受けた者としてティーチャー・トレーニングについていけるよう努力し続けました。そして、その年に認定を受けることができました。2006年に腎臓移植を行う前は、11年間、週3回透析をしていました。特に大変な時期にはいつもヨガが楽しみを与えてくれました。その頃には私は週13のクラスを教え、ワークショップとトレーニングを主導し、自分のスタジオを運営していました。

ヨガは数え切れないほど私を救ってくれました。自分の命が危機的状況にさらされ、本能がうまく機能しない時でさえも、ヨガのおかげで心身共に柔軟性を持ち続けることができました。

私は2008年に初めて切断者のためのヨガワークショップを行いました。今日、私の運営する団体では世界中のヨガティーチャー、プラクティショナー、医療従事者を対象に、トレーニング、クラス、コンサルテーション、オンラインコース、無料リソースを提供しています。

私はまた、切断者のヨガティーチャーとプラクティショナーをつなぐAmputee Yoga Association(切断者のためのヨガ協会)を立ち上げました。また最近、「切断者のためのヨガ」という本も出版しました。この本は、四肢喪失後、体全体を整えるための基本ガイドです。私の願いは、人々が自分の本来持つ強さに目覚めるための手助けをすることです。そして私たちは皆、時代を超越した純粋な部分があるということを忘れないでください。

人は皆、神の神聖な創造物なのですから。

教えてくれたのは…マーシャ・ダンジグさん
マーシャ・ダンジグさんは、オハイオ州ダイトン在住のヨガティーチャーでAmputee Yoga Association(切断者のためのヨガ協会)の創設者である。彼女は国際的にスピリチュアル・メンター、ヒーラー、ヨガ療法士としても活躍している。

ヨガジャーナルアメリカ版/「Yoga Transformed Me After Amputation」

by MARSHA DANZIG
Translated by Hanae Yamaguchi

元記事で読む