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商店街だけじゃない。イメージががらりと変わる居心地の良い街「戸越銀座」

  • 2019.10.6
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住んで本当に良かった街を紹介する連載。22回目にご紹介するのは、東急池上線の走る街「戸越銀座」です。

戸越銀座といえば、誰もが思い浮かべるのが「商店街」ではないでしょうか。

それもそのはず。戸越銀座は3つの商店街を合わせて、全長が約1.3km、約400件の店舗が軒を連ねていて、東京で一番長い商店街として有名です。平日でも1万人近い人でにぎわっているといわれています。

また「戸越銀座」の名前の由来は、江戸時代、現在の戸越を超えると相模の国(現在の神奈川県)に入ることから、“江戸越えの村”と呼ばれ、やがて“戸越”という名前になったというもの。そして当時日本一の商業地であった銀座の賑わいにあやかりたい、という想いから“戸越”と“銀座”を合わせて“戸越銀座”と名乗り始めたのが始まりだといわれています。

江戸の時代から現在まで、変わらず商業の街として栄え続けてきた、戸越銀座。商店街だけではない、生活のしやすさも垣間みれましたよ。さて、今回も生活者の目線で、街あるきスタートです。

五反田と蒲田をつなぐ路線「東急池上線」

戸越銀座駅は、東急池上線が走る街。池上線は、山手線などが走る五反田駅と、京浜東北線などが走る蒲田駅をつないでいます。車両数は3両と小さく、また主に住宅街がメインの街を走る沿線のため、あまり乗車したことがない方も多いかもしれません。

しかし、オフィス街も多く、商業施設も多い五反田駅までは2駅と都心へのアクセスは良く、また羽田空港へ行く際には、京急線の走る蒲田駅まで1本で行けて便利。戸越銀座駅から徒歩5分の場所にも、羽田空港方面へ乗り入れている、都営浅草線が走っている戸越駅があり、出張の多い会社員の方などにはおすすめです。

さらに、2016年9月には駅の改良工事も行われ、木のぬくもりがあふれる駅に生まれ変わりました。地元の方も積極的にかかわってできた、とても活気のある駅なんです。

やっぱりすごい。圧巻の戸越銀座商店街

実際に戸越銀座商店街の中を歩いてみます。商店街のシンボルである鳥居がずーっと先まで連なっていて、圧巻の景色です。

どこの街もそうなのですが、駅近くにはやはりチェーン店の飲食店が多いですね。一人で気軽に入れるお店も多いので、食事を外で済ませることが多い方にとってはありがたい。

少し離れていくと、個人商店も多くなってきます。おしゃれなパン屋さん、こだわりの雑貨を集めたショップ、テレビで紹介された飲食店など、様々です。店先で食べ歩きできる、コロッケやスイーツを販売しているところもあるので、土日は住民の方と観光客で、さらにごった返しそうです。

夕方過ぎには品切れになってしまうほどのパン屋さん。

中でも、駅から東に商店街を通って10分ほど歩いた場所にある「meat deli 355」は、2019年9月末にリニューアルオープンしたばかりの精肉店。元々は戸越銀座でも別の場所でお店を営んでいたそうです。そのせいもあってか、オープンしたばかりにもかかわらず、長年の付き合いのあるお客様がたくさんいらっしゃっていました。

「ここが精肉店!?」と驚くくらい、おしゃれな内装の店内では、きれいなショーケースの中に量り売りの生のお肉だけでなく、コロッケやメンチカツ、サラダなどの加工品も販売しています。肉屋でお肉を買う、という経験がまだあまりないわたしにとっては、毎日でも通いたくなるほど親しみやすいお店です。中では食材をつまみに、お酒を愉しめるサービスも始めたようです。まさに新しい時代の精肉店!

 

さらに少し先に進んだところにも、面白いお店を発見。戸越銀座商店街の東の端に、塩専門店「solco」がありました。

店内はまるでデパートの1階でよく見る、化粧品の販売店のよう。日本全国、さらに世界中から取り寄せている40種類以上の塩がシンプルできれいなボトルに入れられ、並んでいます。

おにぎりをひとつ注文して、そこに少しずつ塩をかけながら味見をしていきます。結晶、香り、味わいの異なる様々な塩を、ひとつひとつ丁寧に書かれたストーリーを読みながら、堪能することができます。自分がどんな料理をよく作るのかなどと合わせて、イメージしながら店員さんに相談してみるのもいいですね。

 

ひとつのボトルで、価格はだいたい700円くらいから、というところでしょうか。毎日の料理で、味を決めたいときや、塩の味をしっかり感じたいときに。プレゼントにも良さそう。こういったお店はなかなかないので、近くにあったらうれしいですね。

商店街だけじゃない?一本路地を入るとあるおしゃれなお店と自然環境

さて、ここまでひとしきり戸越銀座の商店街のことをお伝えしてきましたが、実はメインストリートだけが魅力ではないのが、この街。

一本路地を入ったところにある通りにも、おしゃれで素敵なお店がたくさんあるんです。

そのひとつが、駅から12分ほどの場所にあるサンドイッチ屋さん「spread it」。イートインスペースもあり、ゆっくりできる店内には、季節の食材をつかった野菜サンドイッチや、定番のたまごサンドイッチ、フルーツをつかったものまで、様々なサンドイッチを手ごろな価格で愉しむことができます。

 

ときには中のスペースでイベントが開催されることもあるようです。地域の方との交流場として活用できそうですね。土日、少し早めに散歩がてら訪れて、美味しいサンドイッチをほうばりながらゆっくり過ごすのも、いい感じ。

カウンターでサンドイッチを買って、近所の公園「戸越公園」のベンチでいただくのもよさそう。夕方に訪れると、川を眺めながらゆっくり過ごす方がたくさんいらっしゃいました。地域の方の憩いの場所であるようです。

文庫の森公園という場所では、子どもたちが元気に走り回っていました。それから犬の散歩をしている方が多く、驚きました!先ほどの商店街にもペットのグッズを販売するショップが多くあったのも、このあたりの方が犬を飼う方が多くいらっしゃることに由来しているのかもしれません。

最後は絶品スパイスカレーで〆

駅から東方面に商店街を進むと、車通りの激しい第二京浜という通りにぶつかります。この道を五反田方面に進んだところにあるのが、スパイスがたっぷり含まれたこだわりのカレー屋さん「ストン」。

店内にはカレーにまつわる本や、雑誌、自己啓発本など、たくさんの本が並んでいます。店名通り、なんだか「ストン」と腰を落ち着けたくなるような、居心地の良い場所。スパイスを感じられる美味しいカレーだけでなく、コーヒーやビールもあるので、1日の疲れを食で癒したい時には、ここがおすすめです。

*

訪れるまでは「商店街のある街」というイメージばかりが先行していましたが、商店街はもちろんのこと、路地裏にあるお店や落ち着いた雰囲気の公園、静かな住宅街など、魅力がたくさんつまった街だということがわかります。

平日の夕暮れ時にも、多くの方でにぎわいを見せています。

活気のある街が好きな方はきっと生活を愉しめるはず。まずはぜひ一度、観光気分で訪れてみて、実際の戸越銀座の空気を感じてみてくださいね。

戸越銀座駅の住み心地って?

実際に戸越銀座駅に住んだことのある人に、聞いてみました!

・戸越銀座、武蔵小山、中延、戸越公園、五反田など、近隣の商店街、商業地域が充実。安い八百屋さんなど、物価も安い。

・終電もそれなりに遅くまであり、深夜の女性の独り歩きも結構多いくらいでしたが、電灯が多く安全なイメージがあります。飲み屋の営業時間が21-23時くらいまでなので、飲み過ぎた酔っ払いが暴れるとかいうこともあまり見たことありません。

・車両数が少ないため、朝晩の通勤ラッシュは人が多い。ただ、五反田駅まで2駅であるため、なんとか乗り越えられる。

・戸越公園があり、少し歩けば目黒川の桜も見られる。小さな公園がところどころに設置してある。図書館も数館自転車圏内。

 

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