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【京都】習慣・行事食と、おいしい惣菜屋3軒。月始めは「まめまめしく暮らせるように」赤飯を。

  • 2019.10.3
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古から続く食の都・京都で、公家や僧侶から始まり市井の人々に伝わった行事食。決まった日に決まったものを食べることで節目を意識でき、気持ちを新たに過ごせます。今回は、料理家・小平泰子さんをナビゲーターにお迎えして、京都の行事食とおいしい惣菜屋3軒をご紹介。献立を考えるのが楽だといううれしい一面も。

【毎月1日】 赤飯

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Hanako 編集部

月の始まりに「今月もまめまめしく暮らせますように」との思いを込めて豆を使った料理を味わう。小豆入りの赤飯がその代表格。京都人が大好きな「鳴海の赤飯」は、ふっくらとした餅米に丹波産大納言小豆をたっぷりと加えた逸品。〈鳴海餅本店〉

にしん昆布巻

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Hanako 編集部

乾物のにしんを戻し、昆布で巻いて甘辛く煮付けたおかず。大人になるほどに渋みのある味が好きになったという小平さん。「渋う、こぶう暮らすんやで、と毎月の初めに言い聞かされていました」。にしんの味が染みた昆布がおいしい。〈井上佃煮店〉

【毎月8のつく日】 あらめ(ひじき、豆で代用)

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Hanako 編集部

「8、18、28日は『末広がりで、新たな芽が出るように』とあらめとお揚げを炊いたものを食べます。最近はあらめを炊く人は少なくなっているようで少し寂しいですね。海藻仲間のひじきなら入手しやすいから代用しちゃいましょうか」。〈井上佃煮店〉

【毎月最終日】 おから煮

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Hanako 編集部

「お給料日前の月末は節約の意味もあって、安価なおからを食べます。昔は前日の煮物やおでんのだしなどで炊くのがお決まりでしたね」。京山さんのおからは自慢の昆布&カツオだしがたっぷりと使われ、上品で優しい味わい。〈京山食品〉

【祗園祭】 ハモ料理

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Hanako 編集部

祇園祭はハモ祭とも呼ばれ、京都人はこの頃に旬を迎えるハモを食べることを楽しみにしている。「井上さんのはも天ぷらは活け締めのハモを使っているので贅沢ですよ。天つゆと大根おろしを添えていただくとご馳走感があります」。〈井上佃煮店〉

【冬至】 「ん」が2回つくもの(筑前煮など)

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Hanako 編集部

冬至の日には、レンコン、ニンジン、うんどん(うどん)など、「ん」が2回つくものを食べて無病息災を願う。「レンコンやニンジンなどいろんな具の入った筑前煮は栄養的にも優れているから、寒い時季に英気を養うのにもいいですよ」。〈井上佃煮店〉

1.〈鳴海餅本店〉京都人がこよなく愛する餅と赤飯が名物の老舗。/堀川下立売

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Hanako 編集部

1875年創業。上質な素材を用いて手間を惜しまず作られる餅や菓子、赤飯は日常から慶事まで幅広いシーンで利用されている。イートインスペースも併設。

〈鳴海餅本店〉
京都府京都市上京区下立売通堀川西入ル西橋詰町283
075-841-3080
8:30~17:30 不定休

2.〈井上佃煮店〉80種類以上のおかずがずらり。目移りするも楽しい専門店。/錦市場

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Hanako 編集部

錦市場の中で長年愛され続ける惣菜店。近郊の野菜を中心に使い、昔ながらのおかずを幅広くそろえる。定番に加え、季節ごとの味も充実。

〈井上佃煮店〉
京都府京都市中京区錦小路通柳馬場西入ル中魚屋町485
075-221-4357
9:30~18:00 水、毎月1・3日、隔週月休

3.〈京山食品〉だしを効かせ丁寧に作る優しい味のおかずに和む。/東山

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Hanako 編集部

古川町商店街にある小さなお惣菜屋さん。昆布とカツオのだしを惜しみなく使い、山科や守山の農家から直接仕入れる有機栽培野菜などを調理する。弁当680円も地元客に人気。

〈京山食品〉
京都府京都市東山区古川町546
075-525-1830
10:00~18:00 日祝休

暮らす旅舎『京都 食手帖(京のめぐりあい)』

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Hanako 編集部

暮らしを豊かにする雑誌書籍を手がけてきたメンバーによる編集。《昭和が息づくまちは会話が弾む》と、古川町商店街を取り上げると、手作り惣菜の店をピックアップした。旬の食材の食べ方まで考えて買い物ができる《商店街は食を学ぶ教室でもある》と結んでいる。

Navigator 小平泰子

京都と東京で「小平泰子料理教室」を主宰するほか、雑誌、テレビ、企業へのレシピ提供などと幅広く活躍。滋味豊かで再現しやすいレシピに定評がある。

(Hanako1176号掲載/photo : Kunihiro Fukumori text : AwaMoriko)

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