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ずっと読み続けたい一冊に出会える、喫茶店の中の本屋さん/国分寺・胡桃堂書店

  • 2019.10.2
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レトロなスイーツ、シベリアが人気の胡桃堂喫茶店。その店内に併設された胡桃堂書店には、店員さんや地域の人々が選書した素敵な本が並んでいます。ここにあるのは「50年、100年と読み継がれてほしいと願う本」。そんな、喫茶店の中の本屋さんを訪ねてみました。

ずっと読み続けたい一冊に出会える、喫茶店の中の本屋さん/国分寺・胡桃堂書店
ずっと読み続けたい一冊に出会える、喫茶店の中の本屋さん/国分寺・胡桃堂書店
100年後にも読み継がれる本を
ずっと読み続けたい一冊に出会える、喫茶店の中の本屋さん/国分寺・胡桃堂書店
ことりっぷ

JR国分寺駅北口から徒歩6分のところにある胡桃堂書店は、喫茶店の中にある本屋さん。カフェスペースと本棚が区切られることなく同居していて、階段の壁一面にはおすすめの本がずらりと並んでいます。お店に置かれている本は、食事やお茶を楽しみながらじっくり読むことができます。

ずっと読み続けたい一冊に出会える、喫茶店の中の本屋さん/国分寺・胡桃堂書店
ことりっぷ

ここにあるのは流行りの本ばかりではありません。50年、100年と多くの人に読み継がれてほしいと願う本をセレクトしているのだそう。おすすめの棚には、本への愛情が感じられる店員さんの一言メッセージが添えられています。

ずっと読み続けたい一冊に出会える、喫茶店の中の本屋さん/国分寺・胡桃堂書店
読書しながらティータイムを

こちらの書店では不定期に読書会が開催されることも。珈琲の香りが漂う空間で課題図書について語り合う、本好きにはたまらないひとときです。製本のワークショップや講演会など、本に関連するイベントも多く行われているので、気になる人はお店のHPやtwitterをチェックしてみてくださいね。

次の人に送るメッセージを挟んだ「もちよりブックス」
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もちよりブックスのコーナー

棚に並ぶ本の一部は、地域の人々の本を委託販売する「もちよりブックス」。いらなくなった古本ではなく、大切だけど次の人に渡したいと思える本を預かって販売しているのだそう。本の間には前の持ち主が次の読み手へ書いたメッセージ入りのスリップが挟まれています。通常なら新刊より価値が落ちるはずの古本も、ここでは特別な意味合いを持つ本になるのですね。

今回は、こんなユニークな取り組みをしている胡桃堂書店の店員さんたちに「旅におすすめの本」を聞いてみました。

どのページからでもさくっと読める猫の本
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吉田奈都子さん

『猫ヲ読ム 文筆家・漫画家が綴る、ネコセトラ』編集 谷口香織、イラスト ホリナルミ(雷鳥社)

「様々なジャンルの有名人や文豪たちが猫について綴った文章を紹介している一冊です。1ページごとに完結するので、旅の移動時間などにも好きなページから気軽に読み進めることができます。装丁もかわいらしく、旅先で撮った写真に写り込んでいても素敵ですよ。ちなみにこちらの本は、2018年3月末から2019年3月までの胡桃堂書店人気ナンバー1です」(書店員・吉田奈都子さん)

一人旅に。自由律俳句の代表的俳人・尾崎放哉の句集
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今田順さん

『放哉文庫 尾崎放哉 句集』尾崎放哉(春陽堂書店)

「『咳をしても一人』の句で知られる俳人、尾崎放哉の句集です。五・七・五の定型や季語に縛られない自由律俳句の代表的俳人で、晩年、小豆島に一人で暮らして、見たこと感じたことを言葉にしています。そんな放哉の句を一人旅の合間に読んでいると、つい自分も真似したくなっちゃいます。実際ぽつりぽつりと言葉にしていくと、旅の風景と自分が一体化したような心地になって、ふしぎとリラックスできるんです」(書店員・今田順さん)

内面の旅へいざなう、オノ・ヨーコの言葉たち
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生本香澄さん

『グレープフルーツ・ジュース』オノ・ヨーコ、翻訳 南風椎(講談社文庫)

「オノ・ヨーコさんの言葉に、33人の写真家たちがコラボレーションした本です。ページをめくるごとに、自分の内側へ旅をしているような感覚になれるんです。この本と一緒に旅に出て新しい景色に出会う時、同時に知らなかった自分にも出会える一冊です。短い本なので、ちょっとお出かけする際にもぜひ一緒に持っていってほしいです」(書店員・生本香澄さん)

読んでみたくなる本はありましたか? この秋は、お気に入りの一冊を連れて旅に出てみてはいかがでしょうか。

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