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貯金2000万円あれば安心?《世帯別》老後のための資産運用をFPが解説

  • 2019.9.30
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昨今の一般消費者を取り巻くお金の問題として、国民年金の支給額も年々少なくなっていることに加え、消費税増税や長寿時代に突入したことによる医療費負担の問題なども挙げられ、心配は尽きません。今回はこのような老後生活対策として、特に資産運用についてまとめていきます。

老後資金は必ず2000万円不足するの?

2019年夏に世間を大きく賑わせた、通称「老後資金2000万円不足報告書」。金融庁金融審議会・市場ワーキンググループによる報告書のことですが、実際に「老後資金2000万円不足」と明記しているわけではありません。

報告書内のモデルケースにおける不足額の概算が約2000万円ほどあるので、そこを補うために早期に資産運用を心がけて備えましょう、という内容です。

金融庁による老後資金2000万円不足報告書の概要ですが、夫婦二人世帯で年金のみの収入で65歳以降30年間の生活費として約2000万円不足する可能性があるとしています。 もちろんこれはモデルケースであり、厚生年金を受給できない自営業者など国民年金のみ受給の世帯では、さらに老後資金が不足することも考えられます。また、住居環境が賃貸か持ち家かによって老後の住居費の出費も大きく変わります。

長期・積立・分散の原則

この報告書の中で、主に老後資金対策として有効な資産運用方法について言及されています。要点をまとめると以下の3つに絞られます。

  • 長期的な運用を心がける
  • 一気に大きな額で運用するより積立タイプでコツコツと
  • あらゆるリスクを回避するために分散投資
老後資金目的の資産運用

必ず損をしない、損失リスクゼロの資産運用は存在しません。元本保証商品の代表である個人向け国債も、万が一日本の情勢が危ぶまれることになれば元本割れすることも考えられます。しかし何も資産運用をせずに預金のみで備えていると一向に増えません。より元本が守られ、よりリスクが少なく、よりメリット性の高い商品を選んでいきましょう。

全世帯平均・老後生活費の目安

退職後、老齢年金が主な収入となった場合、夫婦二人の生活費として果たして平均いくらくらい必要なのでしょうか。公益財団法人・生命保険文化センターの意識調査より主なポイントを紹介します。

最低でも月に約22万円は必要

夫婦二人世帯の場合、日常生活費として月に約22万円は必要であると解答した方が、全体の約32%を占めています。次点で30~40万円は必要であると答えた方が15%にも及び、老後の生活費の考え方は幅の広いものであると考えられます。

ゆとりある老後には月に約35万円

最低限必要な額に約13万円を上乗せした額が、ゆとりある老後生活費として約35万円は必要であるというデータがあります。上乗せした13万円には、主に以下の項目が挙げられています。

  • 旅行費やレジャー費
  • 身内とのつきあい
  • 趣味や教養
孫へのお小遣いもあなどれない

退職後世帯の方のお孫さんとなると、おおむね小学生から高校生くらいの年齢層が多いでしょう。在職中はお年玉やお小遣いをはずんでいたのに、リタイア後は半額にしてほしい…ということも現実的ではありません。

ゆとりある老後生活費の内訳として当然お孫さんへのお小遣いなども含まれますので、お孫さんのいらっしゃる方は余裕資金に少しプラスして考えておくと安心です。

そもそも老後って何歳からを指すのでしょう?同じく生命保険文化センターの調査によると、実際に老後資金を使い始める年齢は65.1歳という結果となっています。近年の老後生活に関する調査なども65歳を区切りとしている場合が多く見られますので、近年では老後と言えば65歳くらいを指すことが多いようです。

iDeCoとつみたてNISAは全世帯必須

金融庁の報告書でも、iDeCo(個人型確定拠出年金)とつみたてNISAは老後資金対策として早期に取り組むべきであるとまとめられています。この二つの商品のポイントとなる特徴を表にまとめましたので是非ご参考にしてください。

税制上のメリット

iDeCo及びつみたてNISAが老後資金対策として有効である根拠として、税制上のメリットが大きいことも挙げられます。

  • どちらも運用益は非課税
  • さらにiDeCoは掛け金も全額所得控除
運用する際の注意点

iDeCoとつみたてNISAは、老後資金に備えるための資産運用として最適ですが、以下の点について特に注意する必要があります。事前に確認してから運用を始めましょう。

  • つみたてNISAとNISAは併用不可
  • iDeCoは途中解約や引き出し不可

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世帯別・資産運用のポイント

ここからは世帯別にiDeCoとつみたてNISA以外の資産運用のポイントをまとめていきます。世帯別に分けることによって、より具体的で詳細な資産運用について理解できます。以下の4つの世帯に大きく分けて概要を説明しますので、ご自身の該当する世帯についてご確認ください。

  1. 単身世帯
  2. 共働き夫婦世帯
  3. 家族世帯
  4. 夫婦のみ世帯
1・単身世帯(独身)

独身の方の老後の生活費の平均は約15万円前後と言われています。ご自身の年金見込額の試算は日本年金機構「ねんきんネット」で簡単に出来ますので、そちらも合わせてご参照ください。

ねんきんネットとは、年金手帳に記載の年金基礎番号を用い、IDとパスワードを設定してご自身の年金加入状況や将来受取額の試算が簡単にできます。 これまでは年に一度誕生月に郵送されてくる「ねんきん定期便」で確認するのが主流でしたが、加入漏れの確認や未納・滞納の支払いについてインターネットですぐに確認が取れることから利用者数も増えているという事です。

オススメは投資も楽しむスタイル

独身の方は、ご自身のライフイベントのみで老後のことを考えることが出来るので、お金の使い道もご自身で決定出来ますし、比較的早い段階から具体的なプランニングが可能です。

会社員の方なら退職時期から逆算して、退職までの在職中に大きな貯金をすることもできます。是非この特権を生かし、資産運用も楽しみながら以下のような資産運用を始めてみませんか。

  • 株主優待を楽しみながら株式投資
  • インデックスファンド(株価連動型ファンド)
  • 気になる金融商品はNISAで試してみる

インデックスファンドとは、株式指数と連動している投資信託のひとつです。似ている内容の投資信託商品でバランスファンドがありますが、かかるコストが低いのはインデックスファンドです。

2・共働き夫婦世帯

共働き夫婦の方の老後資金対策として必ずやっておいて欲しいのが「夫婦で口座を分ける」ことです。この口座とは、預金口座、NISA口座など全ての口座を指します。実際は二人でお金を出し合って運用しているとしても、口座が一つだと一人分とみなされてしまい、税制優遇も一人分しか適応されず非常に勿体ないことになります。

2人で手堅く運用しよう

二馬力で働いている特権を活かし、手堅く増やす資産運用がオススメです。

  • 社内預金・財形貯蓄(会社員の場合)
  • 一時払終身保険(配偶者へ遺すお金としても可)
  • 夫婦それぞれでNISAを活用(攻めの投資はNISAで)

一時払終身保険とは、一般的に100万円以上から購入できる生命保険商品です。終身保険は、貯蓄性と保障性を兼ね備えた商品ですが、更に一時払いで保険料を支払ってしまうので、あとは保険を保有しておくだけで所定の範囲内で増えていきます。 死亡保険金受取人をあらかじめ指名して、名前を付けてお金を遺すこともできますので相続対策としても有効です。

3・家族世帯

家族世帯は、実は他の世帯よりも資産運用に関して難易度が高くなります。なぜなら、ご自身又はご夫婦のみの意志でお金の振り分けが出来ないからです。特にお子さんのいらっしゃるご家族世帯の場合は、お子さんに関する突発的な出費が発生することもあり、毎月決まった額を運用に回すことが出来ない場合もあります。

先取資産運用がオススメ

毎月のお給料日に、生活費や教育費などを仕分けして管理すると思いますが、その仕分けする項目に是非「資産運用にあてる資金」も組み込むことで確実に運用していきましょう。最初から必要費として一定の資金を先取りしておき、更にその中から各種金融商品に分けましょう。家族世帯にオススメは以下の商品があります。

  • 値動きが安定しているバランス型投資信託
  • 個人向け国債も取り入れ元本保証もバッチリ
  • 学資保険で子どもの保障も貯蓄も安心

貯金がうまくいかない人の典型として「毎月の生活費などを差し引いた後に残りの額を貯金する」というパターンがあります。残りの金額は毎月変動しますから、いつまでにいくら貯めるか明確ではなくなかなか貯まりません。 貯金が苦手な方や、ご自身での管理に自信が無い方は銀行の積立投信などを利用して毎月定額を口座から自動引き落とししてもらうと確実です。

4・夫婦のみ世帯

ここでの夫婦のみ世帯とは、お子さんのいらっしゃらないご夫婦のみの世帯のことを指します。ご夫婦二人世帯であれば、ご夫婦それぞれのお仕事環境やライフイベントを擦り合わせ、二人分のライフイベント表に基づき計画的な資産運用が可能です。効率的に増やしていく商品としてオススメはこちらです。

  • 株式投資(国内株式と海外株式をバランスよく)
  • 投資信託(最初はNISAを利用しても良い)
  • 外貨預金(最初は少額からスタート)
結婚時のそれぞれの資産はどうする?

結婚するにあたり夫婦それぞれに既に貯金や金融資産を保有していることも多く、配偶者にそのことを伝えるかどうか悩む方がほとんどです。結婚して家族になる前の資産ですから、当然個人の資産であると考えられます。無理をして配偶者に伝える必要はありません。

車や住宅など夫婦の共有財産を購入する際に、それぞれの貯金から少しずつ出し合うなど、夫婦で納得して使う場合に利用してはいかがでしょうか。

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年齢によって運用方法を変える

世帯や家族環境に関わらず、年代によって投資スタイルを変えることが得策です。主な年代別のポイントは以下の通りです。

20代から30代

20代30代の方は、万が一資産運用でマイナスが出てしまっても、その後の収入や新たな投資でマイナスを補うことが可能です。定年までかなり時間がありますので、マイナスが出た時点で運用方法を見直し、微調整しながら「長期・罪積立・分散の原則」で再度チャレンジすることも出来ます。

このことから、この時期には攻めの投資にチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

40代から50代

この世代の方は仕事上のキャリアも積んで働き盛りでもありますが、教育費や住宅ローンなど出費が増える時期でもあります。生涯の中でも一番多忙である時期ですので、資産運用での利益を出すために、値動きを逐一チェックしなければならない運用手法は不向きであると言えます。

個人向け国債など、置いておくだけで少しでも増える商品を取り入れると良いでしょう。

60代以降

退職後で年金収入が主になる世代になると、資産運用のバランスとして、資産全体の内半分の割合を各種金融商品で運用し、残りの半分は預貯金として準備しておくのがベストです。各種金融商品には生命保険商品やNISAなどが含まれます。

半分を預貯金にする理由としては、ご自身だけでなくご家族に万が一のことがあった際に、預貯金など自在性のあるお金があると安心です。金融商品も当然解約や引き出しができますが、すぐにキャッシュが手元に戻るとは限りません。

「貯金2000万円」から考える、老後のための資産運用

老後のための資産運用について世代別にまとめました。現在すでに何かしらの運用をしている人も参考にしていただければと思います。資産運用はコツを掴めば楽しみながらお金を増やすことも可能です。

実際に元・会社員の方で在職中に投資などに成功し、今は脱サラし資産運用を生業としている方もいます。定年後の趣味としても楽しめますので、是非早い内から少しずつスタートしてみませんか。

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