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バーバリーキングダムに、エボリューションの時がきた!

  • 2019.9.27
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3シーズン目を迎えた、リカルド・ティッシによる新生バーバリー。

2020年春夏コレクションにおいて、最注目ブランドのひとつといわれるバーバリー。自身にとって3シーズン目のコレクションにあたり、リカルド・ティッシは「ブランドを理解し、洗練された新しいハウスコードを提示することに専念した1年を経て、それを土台にブランドの核心に何があるのかを探る時期がきた」と語る。

© Courtesy of Burberry

ティッシが着目したのはブランドの原点。創設者トーマス・バーバリーは、ヴィクトリア朝時代にこのブランドを立ち上げた、叩き上げの開拓者だった。「変化と発展の真っただ中にあった当時のイギリスは、これまでも常に自分にインスピレーションを与え続けてくれました」

「創設当時、トーマスは馬上の騎士をバーバリーのエンブレムに描きブランドのシンボルとしましたが、家紋には馬ではなくユニコーンを選びました。彼は大胆な革新者であると同時に、ロマンティストであり、夢見がちな人でもあったのです。これが今回のコレクションのストーリーの背景。私はこの過去の事実にインスパイアされ、それを未来に捧げています。バーバリーキングダムの進化の時がきたのです」(リカルド・ティッシ)

春夏のテーマは“エボリューション”。ティッシが語るとおり、バーバリーが設立されたヴィクトリア朝時代に着想を得たコレクションだ。

ステージの中央には巨大なキューブ型のミラーオブジェを配置。ショーがスタートするとオブジェが上へ移動し、内側に設置されたサウンドシステムが登場。巨大なスピーカーからDJのウィリアム・ジョコがショーのために編集したサウンドトラックが流れ出した。© Courtesy of Burberry

9月16日17時(イギリス時間)に開催されたショーの舞台は、ロンドン市内の広大なシアター。ランウェイ中央にレトロフューチャーなサウンドシステムを並べ、天井と床はあえて錆びたような風合いに。コレクションルックに数多く登場した、ホワイト、グレー、シルバーといったニュートラルなアースカラーを反映した空間に仕上げた。

全109体で表現する、バーバリーキングダムの進化。

メンズ、ウィメンズのルックが並んだコレクションは、全部で109体!  ボリュームのあるショーを貫くのは、ヘリテージとモダンの融合。ビクトリア朝時代にインスパイアされたクラシックなシルエットや素材にモダンなテクニックとディテールを盛り込み、伝統のあるブランドに対するティッシの解釈を示した。

© Courtesy of Burberry

具体的には、たとえば異素材を使ったモダンな切り替えとパイピングを施したテーラードジャケット。スカートの裾やシャツのカフスにフリンジをつけたワントーンのセットアップ。クラシックでエレガントな魅力をキープしながら、モダンで洗練されたツイストを加えたルックたちだ。

© Courtesy of Burberry

先シーズンも注目されたドラマティックなプリントはさらに進化して、今季は手書きのアニマルモチーフが登場。流れるようなラインのオーバーサイズシャツや、同じプリントの重ね着が楽しめるシャツなど、より大人の遊び心を感じさせるアイテムへと落とし込まれている。

上から、ベテランモデルのフレジャ・ベハやアギネス・ディーンも登場。© Courtesy of Burberry

進化といえば、就任以降さまざまな方法でトレンチコートのアップデートを試みてきたティッシの手腕はさらなる高みへと飛躍。ドレスのようなAラインのマキシ丈やクリスタルをあしらったタイプ、シルクの切り替えなど多様なバリエーションを提案し、トレンチの可能性をより広げてみせた。

ランウェイでは、フレジャ・ベハやロンドンコレクションへの参加が7年ぶりとなるアギネス・ディーンの登場も話題に。ジジ&ベラ・ハディッド姉妹からベテランモデルまで、豪華なキャスティングも新生バーバリーのショーの楽しみのひとつ。

© Courtesy of Burberry

全体を通して数多く登場したシルエットは、ヴィクトリア朝時代の装いに着想を得た、きゅっと絞ったウエストやボリュームのあるスリーブ。そこに流れるようなラインやロゴをプラスして、バーバリーらしく、かつモダンに仕上げたルックが目立った。歴史や伝統に敬意を払いつつ、あくまでウエアラブル。バーバリーが現代女性におくる、極上のリアルクローズだ。

© Courtesy of Burberry

ラストは繊細な刺繍やレースをあしらった、手仕事が生きるクチュールライクなドレスがずらり。オーストリッチのフェザーを贅沢に使ったミニ丈のイブニングドレスがフィナーレを飾った。

ショーの終盤、ファーストルックにも登場した人気モデルのリアン・ヴァン・ロンパエイが纏ったドレスに書かれた“I am a Unicorn”は、今回のコレクションを象徴する一節。家紋にユニコーンを選んだ夢見がちな創設者へのオマージュであり、そこから広がるロマンティックなインスピレーションに自身の感性とテクニックを凝縮したリカルド・ティッシ。バーバリーキングダムの進化を強く印象づけると同時に、新生バーバリーの真の幕開けともいえるコレクションだ。

リカルド・ティッシ(写真中央)とモデルたち。ベラ・ハディッドは今回がバーバリー初登場。ダークカラーからブロンドヘアにチェンジしたばかりのケンダル・ジェンナーも話題に。© Courtesy of Burberry

各国のセレブリティがバーバリーを纏って華やかに登場。

ショーには、女優からミュージシャン、トップモデル、さらにはスポーツ選手まで、さまざまなジャンルのセレブリティが集結!  バーバリーのアイテムを生かしたそれぞれのスタイリングも必見だ。

シックなオールブラックでまとめたカーラ・ブルーニ&イザベル・ユペール。

上から、カーラ・ブルーニ、イザベル・ユペール。© Courtesy of Burberry

示し合わせていたかのようなオールブラックのテーラリングスタイルで来場した元仏大統領夫人&シンガーのカーラ・ブルーニと女優のイザベル・ユペール。カーラ・ブルーニは腕がリブ編みになったジャケット、ベスト、パンツのスリーピースを着用。イザベル・ユペールはサテンで切り替えたジャケットにストールを斜め掛け。ウエアだけではなく、「TBバッグ」をクラッチとして使っている点も“お揃い”。

ミュージシャンからの支持も厚い新生バーバリー。 

上からデュア・リパ&アンワル・ハディッド、FKAツイッグス。© Courtesy of Burberry

フロントロウにはシンガーからラッパーまで、ミュージシャンもずらり。秋冬の新作バッグ「ローラ」を持ったデュア・リパは、ジジ&ベラの弟で、目下話題のボーイフレンド、アンワル・ハディッドと来場。FKAツイッグスはストリートテイストなコルセットトップにスポーティなサイドメッシュのパンツを合わせて、バーバリーを自分らしい着こなしにアレンジ。

ランウェイだけじゃない! 会場にもトップモデルたちが集合。

上から、ジョアン・スモールズ(左)&リリー・オルドリッジ(右)、ハンター・シェーファー。© Courtesy of Burberry

ランウェイさながらに、会場にも気鋭のモデルからベテランモデルまでが集結。ジョアン・スモールズは秋冬コレクションから、サミュエル・テイラー・コールリッジの詩「老水夫行」の一節をフィーチャーしたルックをセレクト。リリー・オルドリッジは、一見ジャケットとスカートのセットアップかと思わせるドレスを着用。異素材のワントーンコーディネートに赤いTBモノグラムのベルトを利かせて。

トランスジェンダーモデルのハンター・シェイファーは、いち早く2020年プレスプリングコレクションを着て来場。迫力たっぷりのオクトパスプリントのドレスに新アイコンバッグ「ローラ」をオン。

若きアジアンスターたちもバーバリーを纏って来場。 

上から、ブラックピンクのジス、NCTのルーカス。© Courtesy of Burberry

ブランドアンバサダーを務める中国人女優のチョウ・ドンユィと韓国人俳優、ユ・アインをはじめ、ショーにはアジアンスターも続々来場。ブラックピンクのジスは19年秋冬コレクションから、美脚が映えるタータンチェックのセットアップをチョイス。差し色の赤とロゴ入りの「ローラ」がアクセントに。

NCTのルーカスも19年秋冬コレクションから、柄on柄のランウェイルックを披露。仕上げは斜め掛けした「ローラ」。バーバリーがユニセックスで提案しているこのバッグ、メンズがコーディネートしても新鮮!

豪華なゲストたちによる、それぞれの個性を生かした着こなしが際立ったショー会場。リカルド・ティッシによるクリエイションはもちろん、愛用セレブリティの層の厚さやさまざまなテイストの着こなしにマッチする“振り幅の広さ”も新生バーバリーの大きな魅力といえそうだ。

●問い合わせ先 :バーバリー・ジャパンtel:0066-33-812819www.burberry.comwww.instagram.com/burberrywww.facebook.com/BurberryJPhttps://twitter.com/BurberryLINE ID: @burberry_jp

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