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彼の態度がクールすぎるんです・・・W不倫の相手の気持ちやいかに?【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2019.9.17
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“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「りぃさん 47歳」のお悩み〜

こんにちは。

いつも楽しく読ませて頂いております。

W不倫の相手の気持ちがわからず不安です。

私には今、W不倫のお相手がいます。趣味を通じて知り合った同じ年の男性です。

4年ほど前に知り合い、不倫関係になって1年たったところです。

関係を持った当初から「いつかは終わる関係」「君のことは大切な友達だと思ってる」と、やんわりながら、どこかきっちり線を引かれているように感じていました。

W不倫であり、お互いの離婚を望んでいないので、私は少し寂しい気持ちを持ちながらも納得はしています。

最初こそマメに連絡をくれていましたが、最近は会う約束を取り付ける時の事務的なやりとりだけ。私に飽きて来たのかな……と悲しく感じることもしばしば。2~3週間まったく連絡がないことはザラです。

けれど会えば優しくしてくれる。

自分は決して口にしないのに「好き?」と聞いてきたりするのに、またしばらく音信不通……ということの繰り返しで、彼の気持ちがわからなくなってきてしまいました。

自分は線を引いているのに私に「好き」って言わせようとする心理ってどんなものでしょう? もしくはセックスのことを聞いているのか……?

極論、私は、セックスのためだけに甘い言葉でキープされているのでしょうか?

アドバイス頂けたら幸いです。よろしくお願い致します。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

これは、彼は迷っているとというのが答えですね。彼はりぃさんのことが好きだし、不倫相手として(彼女として)りぃさんのことを大事にしたいと思っています。

でも、W不倫という、いわば落としどころのない関係に迷っているのです。これ以上、りぃさんのことを好きになってしまえば、日常生活に支障をきたすし、かといって別れたくもない、さてどうしたものか、と彼は悩んでいるんです。

だから線を引いたような事務的な態度をとってしまうのです。でも「好き」という気持ちがまさっているし、お互いに好きでいたいし、会ったときくらいりぃさんとにゃんにゃんしたいから、会ったときに、りぃさんに「好き」と言わせたいのです。

男って、真剣になったら黙り込んでしまう生き物です

W不倫に限らず、男って、彼女との関係の落としどころに迷ったら、彼女に対して線を引いたような態度になるんですね。つまり、いわゆる冷たい態度になるのです。

女性って、ふたりの関係に迷ったら、きっと彼に相談すると思うのです。たとえば「わたしたちの関係が旦那にバレそうだから、LINEのやりとりは水曜の午後だけにしようと思うんだけど、どう思う?」とか。

でも男は、彼女に相談せず、ひとりで悩み、考えるんですよね。そういう男の態度を女性が見ると、彼の気持ちがわからないとか、彼はセックスのためだけにわたしのことをキープしておこうと思っているのかな? などと思ってしまうのです。

私に「好き」って言わせようとする心理ってどんなものでしょう?

なので、私に「好き」って言わせようとする心理ってどんなものでしょう? という質問の答えは、彼はりぃさんのことが好きだけど、この先ふたりの関係をどのようなものにすればいいのか迷っている、となります。

今後も引き続き、定期的に会ってエッチする関係のままでいいのか? あるいは、相思相愛であるものの、やっぱり社会的・倫理的に善くない関係だから、涙を呑んで別れた方がお互いのためなのか? などと迷っているのです。

彼はきっとマジメな人なのだろうと推測しますが、マジメな男って、愛にまっすぐ突き進めないんですよね。いや、ホントは愛に生きたいと思っているんですよ。でも、男って、こうする「べき」とか、こう生きる「べき」など、「べき」という言葉で人生を考えがちなんです。だから愛にまっすぐ突き進めないのです。

まっすぐ突き進むと、倫理的に生きる「べき」という考えに反してしまうし、かといって、りぃさんと別れる「べき」という考えを優先させてしまうと、ひからびたツマラナイ人生になってしまうし……さてどうしたものか?

これが彼の心理です。

私は、セックスのためだけに甘い言葉でキープされているのでしょうか?

上に書いたような心理でいる彼の、りぃさんに対するふるまいを思えば、りぃさんが「私は、セックスのためだけに甘い言葉でキープされているのでしょうか?」と思うのも無理はないですよね。

女性って、好きな人には(セックスする相手には)、やっぱり、ポイントポイントで「それなりのこと」を言ってもらいたいと思うでしょうし、それなりのことをしてほしいと思うでしょう。

でも、女性が考える「それなりのこと」って、じつは男から見たら、かなりハードルが高いことなんです。

たとえば、りぃさんに当てはまるかどうかわかりませんが、ことあるごとにLINEで「好き」と言ってもらいたいと思っている女性がいるとしましょう。彼は、これも「じつは」ですが、じつはLINEで彼女に好きというべきだと思っています。それくらいわかっているのです。でも言わない。

言ってしまうと、自分がとてもふしだらなことをしているかのように感じられてしまうからです。もちろん恥ずかしいから言わない(言えない)という理由もあるのだけれど、じつは、「べき」に生きている男は、LINEで好きと言ってしまう自分ことが許せないから言わないのです。

思う存分愛しあいたいと思っている彼……

女性はそうじゃないですよね。好きな相手に好きと言うのって、女性にしてみればごく当たり前のことですよね。

でも男は、それこそ小学生くらいから、好きな女子に好きと言う自分のことが「なんかちがう」と思ってしまうのです。

なにがちがうのか? 女性であるりぃさんにはうまく理解できないと思います。でも、男からすれば、彼女のことは好きだけど、日常的に彼女に好きというのって、なんか違うと思ってしまうのです。

好きな相手と「べき」を忘れて、思う存分愛しあいたい……でも「なぜか」そうできない――彼の葛藤はここにあります。つまり彼は、りぃさんのことが好きだからこそ、自分で自分に葛藤しているのです。だから事務的な態度になってしまうのです。

このような彼の気持ち、なんか切ないと思いませんか?

(ひとみしょう/作家)

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