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生活費の平均額や内訳を知りたい!1ヶ月に使うお金&節約法をFPが解説!

  • 2019.9.11
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一般的な家庭の生活費はどのくらいなのか、何にどのくらいお金を使っているのか。この記事では1ヶ月の平均的な生活費とその内訳、理想的な家計を目指すためのお金の使い方・節約法について解説します。

1ヶ月に使うお金の相場(平均額・内訳)はいくら?

日本の一般的な家庭における、1ヶ月に使うお金の平均額とその内訳は次のようになっています(総務省家計調査)。

世帯人員別・毎月の支出平均額とその内訳

*住居費は家賃地代・設備修繕維持費(消費支出)と土地家屋借金返済額(住宅ローン返済額)の合計額

世帯主の年齢階級別・毎月の支出平均額とその内訳

*住居費は家賃地代・設備修繕維持費(消費支出)と土地家屋借金返済額(住宅ローン返済額)の合計額

理想的な支出と貯蓄の割合

家計の支出の相場(平均額)からは、一般的な家庭で何にどのくらいお金を使っているか知ることができます。しかし平均的なお金の使い方が理想的かといわれれば、そうとは言えません。

理想の家計を目指すためには、次にご紹介する「理想的な支出と貯蓄の割合」がひとつの目安となります。

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理想的な支出と貯金の割合

以下の表は、世帯構成ごとに手取り収入に対する理想的な支出と貯蓄の割合を示したものです。必要な生活費は家族構成や収入、住んでいる地域など生活環境による違いもあります。すべての人や家庭にそのまま当てはまるものではないことを踏まえた上で、目安としてください。

*2人世帯は20代共働き夫婦、3人世帯は30代夫婦と幼稚園の子供、4人世帯は夫婦と小学生の子2人を想定。ボーナスなどの臨時収入は日常の生活費として使わない前提。

1人世帯(シングル)

独身の一人暮らし世帯。収入のほとんどを自由に使えるため、家計の管理が甘いと浪費しやすい傾向があります。手取り全体の20%以上は貯蓄や運用

2人世帯(共働き夫婦・DINKS)

共働きの夫婦2人の世帯。このような世帯はDINKS(ダブルインカムノーキッズ)といわれ、夫婦2人ともがフルタイムで働いているため、一般的に世帯収入が多くなります。

十分に貯蓄できる余力がある反面、独身時代からの延長で、趣味や外食など浪費しやすい傾向もあります。収入に余裕があることで家計の管理が甘くなり、いつの間にかお金がなくなっているケースも少なくありません。

DINKS世帯では、それぞれの収入や家計全体の状況について夫婦でしっかりと共有し、協力してメリハリのあるお金の使い方をすることが大切です。理想としては手取り全体の23%以上を貯蓄

3人世帯(夫婦2人・子ども1人)

夫婦と幼稚園に通う子供1人の3人世帯。子供が生まれると、収入の減少(妻の退職など)や教育費の増加などによって、家計のバランスは大きく変わります。特に子供が小さいうちは、オムツ代などの日用品費、保育園・幼稚園費などの教育費がかさみがちです。

万一に備えるための死亡保険への加入する必要性も高まり、生命保険料の割合が上がります。夫婦2人のときに比べ貯蓄に回せるお金は減りますが、手取り収入の12%以上を貯蓄

4人世帯(夫婦2人・子ども2人)

夫婦と小学生の子供2人の4人世帯。公立小学校であれば義務教育のためお金はあまりかからないため、子どもが小学生のうちは教育費の割合が下がります

食費や子供のこづかいなど増える支出項目もありますが、子供が小学生(〜中学生)の間は貯蓄の頑張り時手取り全体の15%以上を貯蓄

家計の見直しは家計の状況を正確に把握することから

家計を見直しは、まず家計の状況を正確に把握することから。

貯蓄ができているかどうかは、毎月末の口座残高(複数口座があればその合計)の増減からも大まかに確認できます。残高が横ばいであれば貯蓄ができておらず、減っているようであれば赤字。早急に対策が必要と言えます。

家計のどこに問題があるかを把握するには、実際の支出を項目ごとに詳細に確認する必要があります。家計簿や通帳、クレジットカードの明細などから直近の支出状況を一覧に書き出してみたり、すべての支出を最低でも1ヶ月記録して確認してみましょう。

手取り収入に対する適正割合に対して大きく乖離している支出項目があれば、そこにお金を使い過ぎている可能性が高いと言えます。

家計簿アプリをうまく活用

今は無料で使える優れた家計簿アプリがあり、家計管理も以前に比べ簡単になっています。

おすすめの家計簿アプリは「マネーフォーワードME」「Zaim」の2つ。いずれも登録した口座やクレジットカードの出入金を自動で家計簿に反映する機能があり、入力するのは現金払いなど一部の支払いのみ。手入力が必要な支払いも、レシート撮影による読み取り機能で簡単に入力ができます。

入力した情報は項目ごとに自動的に集計・グラフ化されるため、視覚的にわかりやすく家計の現状を把握できます。各支出項目の予算を設定すれば、予算に対してあとどのくらいお金を使えるのかをリアルタイムで確認できて便利です。

節約のポイントは固定費の見直し

節約というと、食費を削ったり、電気をこまめに消したり、外食やレジャーを控えたりといった、変動費を削るイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。

変動費の節約は我慢すれば効果がすぐ出る反面、常に節約を意識しなければならず、生活が窮屈になったり、ストレスを感じて長続きしにくい傾向があります。

一方で住居費や生命保険料、通信費といった固定費は無意識のうちに支払っていることが多く、見直しに手間もかかるため手付かずになりがちです。とはいえ固定費の削減は生活への影響が比較的少なく、一度の見直しで節約効果が持続する特徴があります。

まずは決まって出ていく固定費の無駄を減らし、その後で変動費を理想的な割合まで減らす。無理なく効率的に節約を行うには、この順番で進めていくことがポイントです。

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固定費の見直しポイント

固定費 定期的に必要となる費用 住居費、水道光熱費、通信費、自動車関連費、教育費、生命保険料など

固定費の中でウエイトが大きいのは、住居費、保険料、通信費、自動車関連費など。まずはこれらの費用に無駄がないか見直してみましょう。主な見直しポイントは以下の通りです。

  • 住居費の見直し
  • 保険料見直し
  • 通信費見直し
  • 自動車関連費見直し
  • 水道光熱費の見直し
住居費の見直しポイント
  • ローンの借り換え(住宅ローン返済中の人) 住宅ローン返済中の人は借り換えにより返済負担が軽くできないかチェックしてみましょう。
  • 引越・家賃交渉(賃貸住宅に住んでいる人) 賃貸であれば家賃の安い他の物件への引っ越すのが最も簡単に家賃を下げる方法です。今の家賃が周辺の家賃相場に比べ割高なのであれば、大家さんなどに交渉して家賃を下げてもらえる可能性もあります。
保険料見直しのポイント
  • 保障(補償)の重複・過不足がないかチェックする 加入している保険に保障(補償)の重複や過不足がないかチェックしましょう。必要性のない保険は解約することで保険料を下げることができます。 逆に必要な保障が不足していた場合には、保険料が上がったとしても保障額を増やしたり新たに保険に加入したりして備える必要があります。
  • 複数の保険会社を比較 保険会社によって保険料には差があります。加入する保険は複数の保険会社を比較して選びましょう。今までと同じ保障(補償)内容、あるいはより充実した保障(補償)内容の保険に、今より安い保険料で加入できることもあります。
通信費見直しのポイント
  • 格安スマホへの乗り換え 大手キャリア(docomo・au・SoftBank)を利用している人は、格安スマホ(MVNO)へ乗り換えることで、毎月のスマホ料金を今の半額以下まで節約できる可能性があります。
自動車関連費見直しのポイント
  • 車の必要性を検討・カーシェアリング・レンタカーの有効活用 夫婦で車を2台持っている。週末しか車を使わない。このような人は使用頻度などから必要性を検討し、台数を減らす、公共交通機関やタクシー、レンタカー、カーシェアを利用して車を持たないことも含め検討してみましょう。
水道光熱費の見直しポイント
  • 利用する電力会社・ガス会社の変更 電力・ガスの小売りが自由化により、利用者は原則自由に利用する電力会社・ガス会社を選ぶことができます。より安い料金プランの会社に乗り換えができれば、これまで通りに電気やガスを使いながら、年間数千円程度〜数万円の節約効果が期待できます。賃貸住宅などでは乗り換えが制限されるケースもあるため、まずは管理会社に確認してみましょう。

上記のほか、ジムや習い事の月会費、新聞や雑誌などの定期購読料、定額サービスなど、なんとなく続けているものの、実際にはなくても困らないようなものはすべて解約してしまいましょう。

平均と理想は違う!生活費の内訳を見直し、無駄のない理想的な家計を

生活費の平均額からは一般的な生活費の相場を知ることはできます。しかし、それが理想的なお金の使い方とは限りません。

今回ご紹介した理想的な支出と貯蓄の割合は、無駄のない理想的な家計を目指すための目安となるもの。それぞれの状況に合わせた調整も必要ですが、家計状況の把握、見直しを行う際の参考となります。

まずは家計の状況を正確に把握し、固定費を見直すことから始めていきましょう。

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