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子どもの感性を潰さない! 元絵画教室講師の私が思う「創造力」の伸ばし方【猫の手貸して~育児絵日記~ Vol.3】

  • 2019.9.8
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ウーマンエキサイトをご覧のみなさまこんにちは、ぴなぱと申します。
現在5歳と1歳の姉妹を育てている私ですが、長女を妊娠するまでは絵画教室で講師として働いており、幼児、小学生、美大受験生のクラスを受け持っていました。

今回はそんな私が親になって子どもの制作にどういう姿勢でいるかというお話です。
あくまで個人的な意見ではありますが、そのつもりで読んでいただければ幸いです。

まず、幼児の場合の褒めポイント。



言葉にしてあげることで、子どもも「私〇〇が描けるようになったんだ!」と認識し、自信が持てます。子どもは思うがまま、あるいは自分に見えたままに絵を描いているので、例えば手を描くようになっても「人間には手があるのが当たり前だから描かなくちゃ」と思って描いているわけじゃないことがあります。娘の場合手を描き始めた時に話を聞いたら「妹と手を繋いでるところを描きたかったから、手がないと繋げないと思って描いた」と言っていました。

私が気を付けているのは、子どもが自発的に描くようになるまで〇〇が足りないよ?とか、〇〇はこうじゃないでしょ?とかは言わないこと。あくまで自発的に描いたら褒めるのスタンスでいます。
事実は事実として知る時が来るし、子どもには子どもにしか見えない世界があり、それを一般的な先入観を与えることで潰してしまうのはもったいないと思うからです。



先入観についてこんなことも。




星型がダメということではありません。でも星型じゃないからって間違いではありません。だって本物の星は星型じゃないし。太陽だって実際見たら形なんてわからないんだから、どんな風に描いてもいいんです。知識もなにもない状態でよく知らないものを描くこと自体がすごい!
幼児期に限らず、自分で考えた物の描き方は絶対にその子の肥やしになります。




色彩についても、口出しはしません。今より小さい頃、長女はいつもありったけの色を使って絵を描いていました。



だけどそれはあくまで家での話。幼稚園や保育園に通うようになると、自然とそれは変わっていきます。




周りが段々と「正しい色」を知っていくと、いつの間にかそれにならっていくんですよね。もちろんそれは悪いことではないんですが、少し残念ではあります。「正しい色」はあくまで子どもの絵としてのもので、必要な知識ではあるしどこかでそれにならうタイミングはくるものの、もし絵を続けていくとしたらいずれ邪魔になることもあると思うからです。
どんな色も本物は写実的に描こうとしたら一色では表せないし、その先の独創性となると髪は黒、空は青なんて決まりごとは一切ありません。



ここまで結局特に親は何もしないで子どもの好きにやらせてるだけじゃん!という感じなんですが、その通りで、結局は幼児期は好きにやらせるのが一番だと私は思っています。
ただ、唯一それっぽいことを挙げるなら、我が家では絵の具を早くからやらせていました。





自分で色を作るということ、色は無限に作れるということ、手の動かし方、道具の使い方、道具を大切に扱うということ、塗りたくるだけじゃなく時には引き算も必要なこと。絵の具から学べることはとても多いです。
特に道具は絵を描く上で相棒とも言える大切な存在だと思っているので、準備から片付けまで初めにしっかり教えました。元々の性格もあるとは思いますが、初めは力を入れすぎて筆をボサボサにしてしまっていた長女も現在は道具の扱いがとても丁寧で、園で使う画材などでもクレヨン一本折らずに使っています。

それから絵の具を使うときは、できるだけ大きい紙を用意してそれがいっぱいになるまで描かせるようにしています。



子どもの絵って、年齢があがるにつれて段々とこじんまりしてくることがあるんです。細かいというのとは違って、画面に対して被写体が小さくて余白ができてしまうんですね。一度小さく描く癖が付くとなかなか抜けないので、腕を大きく動かして描く癖や余白を埋める癖をつけるためにも大きな紙で描く機会は大切だと思っています。



最後に、褒めるだけなら私が勤めていたような幼児期の絵画教室には意味がないのでは?と思われるかもしれませんが、そんなことはもちろんありません。その子の伸ばすポイント、直した方がいいポイントを的確に指導してもらえるでしょうし、今回の話は家庭での姿勢のことなので教室となるとまた少し話は違ってきます。

私は個人的には今のところ自分の子どもに本格的な絵をやらせようとは思っていないですが、もし将来やりたいと言った時のために、今持っている感性は潰さないでおきたいなと思っています。

(ぴなぱ)

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