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びっくり!いつの間にか家に上がり込んでいた野良猫に心がほっこり♡

  • 2019.9.8
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猫の猫らしい行動に、自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。陶芸家の清水直子さんもその一人。ひょんなことから猫を飼うことになり、それ以来、20匹以上の猫と関わったという清水さん。「いつだって猫は先輩」と語る清水さんの真意とは?

元旦にやって来た猫

今にも語り出しそうな猫たちの絵付けが印象的な陶芸家・清水直子さんが、ご家族と暮らす家には、4匹の猫がいます。保護した順に、「サビコ」(14歳・メス)、「キトラ」(9歳・オス)、「もも」(8歳・オス)、「ミケ」(3歳・メス)です。

「家にいる4匹を含め、外にいる猫を保護して里親さんを見つけたり、去勢・避妊手術を受けさせてからリリースしたりして、関わった猫は20匹くらいになると思います。うちに野良猫たちが用をたすのにちょうどいい(と思われている)土の庭があること、そして、なぜか猫に妙に好かれる姉のおかげで、猫とは切っても切れない生活を送っています」

そんな清水家に初めて猫がやってきたのは、32年前のお正月・元旦のことでした。

「元旦に遊びに来た親戚一行を玄関で出迎えると、親戚たちの足の間を縫うようにして、一匹の野良猫がしれっと家に上がり込んできたんです。それまでうちでは猫を飼ったこともなければ、飼うつもりもありませんでした。

でも、その野良猫は、初めてこの家にやって来たとは思えないほど堂々と振る舞い、飽きると外に出してくれとせがみ、当然のように帰って来る。元旦以来、そんな日が続くうちに、『チビ』(当時推定1歳・オス)はなんとなく我が家の猫となり、大きなねずみを捕まえて帰って来る勇ましい時代を経て、年老いてからは完全室内飼いに。最後の1、2年はおむつ生活でしたが、20歳まで長生きしました」

遊べないチビと遊びたいサビコ

チビが年老いて、大抵の時間を寝て過ごすようにになってから、やって来たのがサビコです。

「家の外で数日間、子猫の鳴く声がして、迷い猫だと確信した姉が保護しに行きました。保護当時、サビコは数ヵ月の子猫でしたが、とても警戒心が強く、姉にしか心を開きませんでした。姉以外の家族が帰宅すると、バッと逃げて隠れてしまう…。今でこそ逃げませんが、サビコの特等席はいつも姉の膝の上です。

サビコが姉同様、初めから心を許したのがチビでした。チビには初めから懐いて『遊ぼう、遊ぼう』とせがみました。老猫のチビとしては、いい迷惑だったでしょうね。一向に遊んでくれない、というか、遊びたくても遊べない寝たきりのチビをサビコが踏み台にしてジャンプすることもあり、そのたびに『コラー!』と叱っていました(笑)」

サビコの警戒心は14年経った今も健在で、取材時もどこかに身を隠し、サビコの姿をカメラに収めることはできませんでした。

猫はいつでもヨガ状態

数日間しか一緒にいなかった子を含め、今まで20匹以上の猫と関わってきた清水さんが、猫から教わったのは、ヨガの教えにも通じることだと言います。

「何年か前に通ったヨガ教室で、先生が、ヨガをやる時は、今の自分の状態と向き合うだけでいい。かといって、それができたからいいわけでも、できなかったから悪いわけでもない。あの人はできたからよくて、自分はできなかったからダメというのでもない。そういった雑念に囚われず、ヨガの時間だけは、今の自分の状態とただただ向き合う。そういう贅沢な時間を過ごすのだと教えてくれました」

「あとになって、猫っていつも『ヨガ状態』なのではないかなぁと気づきました。奢ることも、反省することも、誰かと比較することもない。迷いなく、ただ今の自分と向き合っていて、意思と行動が一致している。どんな猫と出会っても、生まれたばかりだろうが、年老いていようが、常に『猫先輩!』っていう感じがするのは、そのせいですね、きっと」

さまざまな雑念に囚われて息苦しくなってしまったら、猫を思い出してみる。そして、深呼吸しながら猫(の気持ち)になってみるのはいかがでしょう。さて、次回は、清水家が猫に恵まれる理由のひとつ、なぜか猫の方から寄って来るというお姉さんのお話です。お楽しみに!

writer / 宇佐見明日香 photo / 筒井聖子

取材協力

陶芸家・清水直子
https://exkurage.exblog.jp

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