1. トップ
  2. ヘンリー王子、“プライベートジェット使用”を釈明「完璧な人などいない」

ヘンリー王子、“プライベートジェット使用”を釈明「完璧な人などいない」

  • 2019.9.4
  • 11828 views

ヘンリー王子が環境にやさしい旅行を推進するチャリティプロジェクトの発足を発表。その一方で、世間から非難の声が上がった家族旅行での「プライベートジェット使用」について釈明した。(フロントロウ編集部)

環境にやさしい「旅行」を提唱するプロジェクトを発足

イギリス王室のヘンリー王子が、妻のメーガン妃と設立したサセックス・ロイヤル基金の初のプロジェクトとして、環境に配慮したサスティナブルな旅行を推進する『トラバリスト(Travalyst)』の発足を発表した。

観光地が耐えられる以上の観光客が殺到する状態である「オーバーツーリズム」が問題視されるオランダ・アムステルダムをあえて発表の地に選んだヘンリー王子は、記者会見で、ブッキングドットコム、トリップアドバイザー、VISA、中国最大手の旅行会社シートリップ、同社傘下の航空券・ホテル等の比較検索ウェブサイト、スカイスキャナーといった有名旅行関連会社と提携した同プロジェクトが、“旅行”が地球環境や気候変動に与える影響を見つめ直し、野生動物の保護や世界各国の人気観光地における環境保全に取り組むものであることを説明。

画像: 環境にやさしい「旅行」を提唱するプロジェクトを発足

「観光事業の発展に伴い、世界各国においてサスティナブルな産業の慣行を徹底し、環境保全や現地住民のニーズとのバランスをとることは極めて重要です。企業や消費者、コミュニティが互いに協力し合うことこそが、観光地の環境や生態系を守り、次の世代へと継承する最善の方法ではないでしょうか」と、観光によって得た利益をオーバーツーリズムにあえぐ現地コミュニティの支援などに活用するアイディアなども提示した。

プライベートジェット使用を釈明

環境保全に情熱を注ぐアクティヴィストの身でありながら、妻や長男のアーチーとの旅行のために8月の2週間のうちに4回もプライベートジェットを使用したことで世間の一部の人々からバッシングを受けたヘンリー王子。

民間機での移動よりも1人あたり約7倍もの二酸化炭素を排出すると言われるプライベートジェットの使用について、今回の記者会見で問われたヘンリー王子は、「私は、ここへは民間機で来ました。人生において99%の場合は、私は民間機を利用しています。しかし、場合によっては、特異な状況下において、家族の安全を確保する必要があります」と、家族旅行にプライベートジェットを利用するという決断は、あくまでもメーガン妃とアーチーを守るためだったと弁明。

画像: プライベートジェット使用を釈明

さらに、「さきほどのスピーチで述べた通り、この件に関してもバランスを重視しています」と語ったヘンリー王子は、「完璧な人などいませんが、私たちみんなが、より向上できる可能性を秘めています。一人ひとりに個人がもたらすインパクトに対しての責任があるのです。ここで投げかけるべき問題は、バランスよく物事を遂行するには一体どうすべきなのかということです」とコメントし、自身とメーガン妃がスタートさせたプロジェクトへの協賛を呼びかけた。

「特異な状況」

ヘンリー王子とメーガン妃のプライベートジェット使用に関しては、夫妻とアーチーを自身が所有するフランス・二―スの別荘へと招待し、プライベートジェットを手配したシンガーのエルトン・ジョンが、夫妻が使用したのは二酸化炭素の排出を中和できる環境に配慮したジェット機だったとツイッターを通じて説明し、夫妻を擁護。

「私はヘンリー王子とメーガン妃が取り組んでいるチャリティ活動に敬意を表し、称賛しています。メディア各社には、これ以上、彼らの人格を否定するような容赦ない虚偽の報道はやめてもらいたい」と憤りのコメントするなど、大きな波紋を呼んでいた。

画像: 2015年に撮影されたヘンリー王子とシンガーのエルトン・ジョンのツーショット。エルトンはヘンリー王子の母である故ダイアナ妃とは親友だった。
2015年に撮影されたヘンリー王子とシンガーのエルトン・ジョンのツーショット。エルトンはヘンリー王子の母である故ダイアナ妃とは親友だった。

一部では、ヘンリー王子とメーガン妃が家族旅行にプライベートジェットを使用しなくてはならなかった背景には、一家のプライバシーを侵害するようなメディアによる過熱報道も一因となっているとの見解も。さらに、もしも一家が民間機を利用した場合、生後間もないアーチーの姿をひと目見ようとする一般人たちの間で混乱が起こるのではないかという懸念もあったものと推測されている。

ヘンリー王子のコメントに含まれる「特異な状況下」というフレーズは、つねに一挙手一投足を監視され、何かあれば鬼の首を取ったかのように批判される、ストレスやプレッシャーに満ちた一家の状況を示唆しているのかもしれない。(フロントロウ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる