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スパイスカレーの本場・大阪から浅草に!土日だけ営業する、西インドカレーのお店〈ガヤバジ〉。

  • 2019.9.5
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「カレーときどき村田倫子」へようこそ。食べたいカレー屋さんを訪ね、自身でつらつらとカレーに対する想いを綴る、いわば趣味の延長線ともいえるこの企画。今回は土日だけ営業する、西インドカレーのお店〈ガヤバジ〉を訪れました。

私は夏バテをしない。それは「スパイス」のおかげ…?

私は夏バテをしない。ともかく食欲が全くをもって失せないのだ。数ヶ月ぶりに会った友人が「食欲が無くて…」と一回り小柄になっているのをみて、羨ましい…と失礼ながら思ってしまうほど、食べ物への執着がすごい。

なぜこんなにも健全な胃袋と意欲がとりとめなく湧いてくるのか思い当たる節をなぞってみると、あった…「スパイス」だ。今年の夏は、特によく食べてる。カレーはもちろん、最近我が家で幅をきかせはじめたスパイスをどんな調理にもうっかり入れちゃう…という手ぐせも否めない。

さて、近頃認知も広まってきた日本の「スパイスカレー」というジャンル(だって、〈吉野家〉とか〈CoCo壱〉までしれっとメニューに追加されてるよ?)。その生みの親は、関西らしい。今では都内にもその大ウェーブが押し寄せて、多くのスパイスカレーを楽しめるが、たまには大阪仕込みのスパイスカレーもいただきたい。かといって、大阪までぴゅーんとなんて軽いフットワークは出不精な私に備わっていない。

そんな私とあなたに朗報。関西で人気の間借りスパイスカレーが上京したってよ。

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Hanako 編集部

観光客で賑わう浅草。浴衣の美女たちを横目に向かうは田原町方面に店を構える、本日の目的地〈ガヤバジ〉。今年の6月に大阪天満から東京浅草に移転したばかり。

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Hanako 編集部
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Hanako 編集部

何やら異国に迷い込んだかのような店内。キッチンから顔を覗かせたのは、店主の富永さんと、笑顔がチャーミングなガヤさん。

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Hanako 編集部

実はお二人は恋仲同士。平日はそれぞれの仕事に勤しむなか、休日のランチ帯のみ〈Gypsies cafe〉で間借り営業をしている。なぜこのカップルが大阪を離れ、ここでカレーを振る舞うようになったのか。

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Hanako 編集部

一つ屋根の下の甘い共同生活、西インド出身の彼女が振るう鍋から漂うのは、魅惑のスパイスの香り。南、北インドの食文化は日本に普及してきたけれど、西インドの料理は中々お目にかかれない。これは面白そう!彼女の地元のカレーを、色々な人にも味わってほしい…と大阪の天満ではじめた間借りカレー〈ガヤバジ〉。瞬く間に、噂は広まりカレー好き達が集う人気店に。

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Hanako 編集部

そんな矢先、「吉祥寺でお店は出してみない?」そんなお誘いを受けて、大阪の地を立ち東京へ。しかし、この話は流れてしまう…。

「あぁ、やっぱりカレーを出したいな…」そんな本音を近所の行きつけの呑み屋、〈Gypsies cafe〉でぽろり。「そしたら、うちでやればいいんじゃない?」とオーナーから差し伸ばされたあたたかな手。

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Hanako 編集部

ひょんな偶然が重なりここ浅草の地で、〈ガヤバジ〉のカレーの再スタートがはじまった。二人の出逢いと日常の延長線上に〈ガヤバジ〉がある。あぁ、なんだかとっても素敵です。

思う存分〈ガヤバジ〉の魅力を味わう。

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Hanako 編集部
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Hanako 編集部

頼んだのは、思う存分〈ガヤバジ〉の魅力を味わえる「Bセット」。ドリンクにスパイスたっぷりの「ガヤバジチャイ」。
インド王道の「チキンキーマ」、「ダール」と二種のカレーを軸に「サブジ」というじゃが芋のスパイス炒め、「人参のアチャール」、インドの全粒粉パン「パラタ」、ヨーグルトフルーツデザート「ライタ」、ヨーグルト漬けチキン「チキンティッカ」、「マサラエッグ」、主食はギーとクミンで炒った「バスマティライス」…とインドの要素てんこもりプレート。

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Hanako 編集部

全体の印象として際立つのは野菜の甘み。じっくり数時間炒め、こんがりローストした玉ねぎと、トマトの酸味。素材の潜在能力を引き出す敏腕マネージャー、スパイス。丁寧に抽出された素材の旨味が、このプレートのコアになっている。

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Hanako 編集部

〈ガヤバジ〉ではチリパウダーは使わずに、「オニオンガーリックマサラ」という西インド特有のガラムマサラをふんだんに使用。これに辛みや旨味が詰まっているらしい。我が家にもぜひ常備したい…。

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Hanako 編集部

大ぶりのチキンティッカは、ピリリとスパイシーな衣とマイルドなヨーグルトとの掛け合いに翻弄される。クールなのに優しいなんて罪ですね。

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Hanako 編集部

「ライタ」はぜひ混ぜ合わせてみて欲しい。

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Hanako 編集部

仲介人として食材の角をとり、酸味とコクのハーモニーを奏でる。これがまた癖になるのよね。〈ガヤバジ〉の名前の由来は、西インドのマハーラーシュトラ州でカレーを指す「バオバジ」と、ガヤさんの名前からとったもの。つまりここは、「ガヤさんのカレー」が食べられる場所なのだ。

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Hanako 編集部

まだオープンして数ヶ月、この定番メニューを軸にして今後色々な西インドカレーが振舞われる予定だという〈ガヤバジ〉。

みよ!この摩訶不思議なカレーよ。

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Hanako 編集部
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Hanako 編集部

真っ赤な「タンブララッサ」と真っ白な「パンドララッサ」。赤はかなりやんちゃな辛口ボーイ、白は温和でマイルドな天使。この二つを混ぜ合わせて相反した二つのカレーの出会いを楽しむんだとか…。西インド…思った以上に掘り下げたら面白そう。二人が紡ぐ西インドのカレーには刺激的な出会いがたくさんありそうな予感。これは定期的に訪れて調査しなければ!

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Hanako 編集部

そういえば、おそるおそる身を委ねた体重計が提示する数字は思いの外優しい答え。
おぉ、しっかり胃袋をご満悦させてるいるのに…!!これもスパイスマジックかな?

〈ガヤバジ〉

東京都台東区西浅草2-23-10 第2島谷ビル2F
080-4766-5163
11:00〜15:00 土日のみ営業

前回の「二人の女性店主がつくるスパイスカレーのお店〈小さかった女〉へ。まるで西小山の秘密基地。」はこちらから。
連載『カレーときどき村田倫子』ページはこちらから。

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