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身体ナビゲーションVol.44「加齢による女性ホルモンの変化」

  • 2015.3.27
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こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

私たち人間の体は加齢とともにさまざまな変化がありますが、女性ホルモンの変化は女性の体内だけでなく容姿や気分までも左右してしまいます。 今回はライフステージによる女性ホルモンへの影響と、それに伴う体の変化についてご紹介したいと思います。

●女性ホルモンと肌、体の変化

女性ホルモンを作っている卵巣は、思春期から活動が始まり、そのころになると胸が膨らんだり、体が丸みを帯びて女性らしいボディラインになってきます。

このころ(13歳前後)から初潮を迎えますが、まだ卵巣の働きが未熟なため、ホルモンバランスが不安定で、月経サイクルも安定せず、ニキビなどの肌トラブルに悩まされ始める人も少なくありません。

しかし、18歳ごろになると女性ホルモンの働きが安定してくるため、肌トラブルの落ち着いてくる人が多くなり、数年会わないだけで急に大人っぽくなったりと見た目の変化が著しい時期でもあります。

またこの時期から30歳代前半までは卵巣の働きも順調で妊娠、出産には最も適しているといわれています。しかし、近年、痩せ願望の強さから無理なダイエットをしたり、過度なストレスで本人が気が付かないまま、ホルモンのバランスが崩れていて無排卵性月経になってしまっているようなケースも増えています。たまには基礎体温を記録し排卵チェックをすることも必要ですね。

そして、35歳ごろからは女性ホルモンは少しずつ減少し、それに伴いお肌の方もシミやクスミなどが気になり始めます。40代半ばになるとエストロゲンの分泌が急激に減少するため、シミやクスミだけでなくタルミも気になるようになり、多くの人は50歳前後で閉経を迎えます。

●更年期障害の症状

閉経期前後の45歳から55歳ごろまでを更年期といいます。更年期にはホルモンバランスが崩れるために、顔が火照る、のぼせるといった症状や、頭痛、めまい、動悸などの症状を訴える人が多く、イライラしたり急に不安になったりすることもあります。

これらの症状は視床下部の働きの影響を受けて起こります。閉経が近づき、エストロゲンとプロゲステロンが急激に減少すると、視床下部は、「もっと女性ホルモンを出せ!」と指令しますが卵巣機能が低下しているため、女性ホルモンの分泌は増加しません。しかし、視床下部から指令を受ける自律神経は強い刺激を受けてしまうので、イライラやホットフラッシュと呼ばれる火照りなどの症状が現れます。

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近年、若いうちに閉経を迎える人や30代前半で更年期障害のような症状を迎える人も増えています。更年期障害は年齢だけでなく個人差も激しいので次回は更年期障害を乗り切る方法をご紹介したいと思います。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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