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共働き夫婦の貯金は平均でどれくらい?お金を貯める仕組みも解説します!

  • 2019.8.8
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筆者はお金の専門家として 普段から多くのお客様より様々なご相談を承り、その方に合わせたアドバイスをしています。ご予約いただき面談するお客様の相談内容の多くは「家計のご相談」つまり「貯金について」です。

また、雑誌の特集やWeb掲載のコラム等でも、この家計に関する内容は近年よく目にしますし、実際の閲覧数も多いのが現状です。このことから、一般消費者の方の貯金に対する関心の高さがうかがえます。

今回は貯金をテーマにして進めていきますが、中でも「共働き夫婦の貯金」について掘り下げていきます。また、お金を貯める仕組みについても解説していきます。

お金を貯める仕組みについては、共働き夫婦の方でなくても参考になるポイントを押さえていますので、是非ご参考になさってください。

貯金したい!何から始める?

貯金したい!貯金しなければ!と思い立った時、まず何を始めたら良いのでしょうか?

むやみやたらに貯金を始めても、長続きしないパターンが多く見受けられます。

もちろん、貯金を全くしないよりは遥かに良いことではありますが、どうせ貯金をするなら、きちんとお金が貯まっていくシステムを知って、効率よく貯金をしていく方が達成感もあり、その達成感を覚えてしまうことで結果として貯金が長続きします。

一度身に付いた貯金パターンを繰り返すことで自然と「貯めグセ」が付くので、その後も貯金することが苦ではなくなります。まずは一度、少額の目標からで良いので貯金を成功させてみましょう。その成功体験の繰り返しで、大きな額の貯金を成功させることが可能になります。

お金を貯める前に計画を立てよう

貯金を成功させるためにはスタートが肝心です。スタートの段階で時間をかけてきちんとした計画を練ることが、結果として目標達成までの最短ルートになります。

貯金を成功させるための計画の立て方ですが、以下の順番通りに行うとスムーズにいくでしょう。これらを順番通りに行うことが不可能な場合は、順番は前後しても良いので以下の項目を検討しておおまかな金額を出すことで、ご自身の中でひとつの目安にすることができます。

少々手間に感じるかもしれませんが、最初にここまでやっておくと貯金をスタートした後も挫折することが比較的少なくて済みます。

  1. 貯金に関する具体的な目的・期間・金額を決める。
  2. 月間の家計収支を把握する
  3. 2を基にして年間の収支を把握する
  4. 2と3を基にして、1年間でいくら貯金することができるか把握する。
  5. 目標としている時期までに目標額を達成する方法を考える。

貯金計画の詳細について次項で詳しく見ていきましょう。

共働き夫婦の貯金計画

共働き夫婦の方は当然それぞれのお勤めを持っていますので、ともすれば生活リズムもなかなか一致しない場合があるかもしれません。そんな中でも、貯金を始める際には極力ご夫婦揃ってきちんと計画を立てましょう。

おひとりだけの貯金ではなく夫婦として・家族としての貯蓄になりますので、ここは同じ目標に向けて無理なく貯金を成功させるためにも是非「貯金計画」を立ててゴールを目指しましょう

【共働き夫婦の貯金計画①】より具体的に【目的・期間・金額】を決める

貯金を始めようと決めたきっかけは何だったでしょうか?「ただ何となく」でも良いのですが、効果的に貯金をしていくためには、具体的な目標を据えるとグッと成功する確率が上がります。

例えば「2年後の車検の際に車を買い替えたいので、それまでに200万円貯めたい」という目標を定めたとします。

  • 車の買い替えの為に【目的】
  • 2年間で【期間】
  • 200万円貯めたい【金額】

ここまでくると、この3つが自ずとハッキリ見えてきますので、あとはこれに向けてどのような方法で貯金をしていくか検討していくのみです。

より具体的に目標を持って貯金をスタートすると、目標貯金額に到達した際のイメージが明確であり、途中で貯めていたお金を引き出したり取り崩したりすることが少ない傾向にあります。

貯金の目標が見当たらない場合

これといって目標がないが「とりあえず貯金」している場合は、逆になかなかお金が貯まらないようです。当面このような「貯金の目的」が見当たらない方でも、やはり貯金はしておくことに越したことはないので、少額ずつでも貯めた方が良いでしょう。

例えば会社員や公務員の方であれば、給与天引きの【財形貯蓄制度】を利用すると、毎月の給与や季節の賞与から、指定した金額を自動的に差し引いて勤務先が貯金をしておいてくれるので、いつの間にかお金が貯まっています

財形貯蓄制度でもう一つ良い点として挙げられるのは「貯まっているお金を引き出す際に手間がかかる」ことです。 財形貯蓄の引き出しは通常当日は不可です。引き出しをする際の専用の用紙に記入し、しかるべき部署に提出をし、手続きを経てから数日後に手元に着金しますので、非常に面倒です。 ですが、これは貯金をしてお金を貯めていく面では非常に有効に働きます。手間がかかる上にすぐにお金が手元に入ってこないとなると、銀行ATMの様に頻繁に財形貯蓄の引き出しをする方は少ないそうです。

【共働き夫婦の貯金計画②】月間収支を把握する

夫婦で一つの目的に向かって貯金を始める際、まずは現在のリアルな家計状況を把握することが大切です。共働き夫婦の場合、お互いの正確な月収を把握していない場合も多いようです。

もちろんその場合は、無理に全てを洗いざらい話す必要はありません。夫婦それぞれで月間の家計状況を確認したのちに、月額いくら位なら貯金に回すことができるかを算出し、それを夫婦で共有するだけでも良いでしょう。

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【共働き夫婦の貯金計画③】年間収支を把握する

月間収支で把握した金額を基に、年間収支を把握します。年間収支には支払うべき各種税金や、住宅ローン・自動車ローンなどの「ボーナス払い」についても考慮する必要があります。

それらを全て支払った後の残りの金額(可処分所得)の中から、どの程度の金額であれば家計に影響が無く、決まった額を貯金に回すことが可能か検討しましょう。

可処分所得とは、給与のなかから税金や社会保険料など必ず支払わなければならない金額を差し引いた所得のことを言います。貯金や資産運用を始める際には、まず「可処分所得」を割り出し、その可処分所得の中から無理のない範囲で金額を振り分けていくことが大切です。

【共働き夫婦の貯金計画④】1年間で貯金可能な金額を割り出す

2と3の項目で、月間及び年間の収支と貯金予定額を算出することができました。これらをまとめて、1年間に貯金可能な金額を割り出すことができます。

【1年間の貯金額の一例】

(毎月6万円×12カ月)+(夏・冬ボーナス各10万円×2)=92万円

年間の貯金額は92万円

このようにして、月間の貯金額・年間の貯金額を予め計算しておくと良いでしょう。

【共働き夫婦の貯金計画⑤】貯金を成功させるための方法を検討する

目標貯金額に対して期間に余裕があり、コツコツと銀行預金口座に貯めていくだけで良ければ特に貯金の方法を検討しなくても良いでしょう。

しかし、捻出できる金額をコツコツ貯めていっても、目標としている期間までに目標金額が貯まりそうにない場合は「少しでも増やしながら貯める」方法も検討しなければいけません。

もちろん、目的は「貯金」であり「資産運用」ではないので元本の保証性の高い資産運用を検討することが賢明です。

少しでも増やして貯めたい方へ

普段から資産運用を活用している方であれば、どの金融商品を選べば元本も守りながら増やすことができるかお分かりになると思いますが、資産運用自体を全く経験したことがない方であれば、なかなかハードルが高い作業になります。

具体的にどのような方法が貯金に向いているか一例を挙げますので参考になさってください。

  • 銀行定期預金(期間を決めて普通預金より少し高い利率で預ける)
  • 勤務先の財形貯蓄(会社員、公務員の方)
  • 個人向け国債(元本保証あり。固定3年・5年、変動10年の3パターンから選ぶ)

資産運用未経験の方は、貯金を始めた時からいきなり資産運用を取り入れるのではなく、ある程度貯金が貯まった後に、その内の一部を資産運用に回していくと安心です。 上記の例に挙げた3つは元本の保証性が高いので貯金当初から併用しても構いませんが、ご不安な方は、少しずつ資産運用商品へ移行していくのも良いでしょう。

共働き夫婦の平均給料・平均貯金額

総務省統計局・家計調査報告(貯蓄・負債編)の2018年平均結果によると、共働き夫婦(公式資料では「二人以上の世帯のうち勤労者世帯」と記されています)の貯蓄平均額は1,320万円となっています。

ちなみに世帯の平均年収(給料)は729万円ということですので、年収に対する貯蓄額の割合は181.1%という数字が算出されています。

このデータは、年代別ではなく「共働き夫婦全体」としての平均データですので、30代のご夫婦なのか、50代のご夫婦なのかで捉え方は様々です。

また、共働きと言っても色んな形態の共働きがありますし、お勤めの職種によって年収平均も変わりますので、あくまでデータとしてご参考にされてみてはいかがでしょうか。

総務省統計局ホームページ内・家計調査報告は、貯蓄や負債以外の項目に関しても、どなたでも簡単に閲覧することができます。このようなデータをひとつの目安として知っておくことも、家計のことを考えていくうえでの強みとなります。

夫と妻の負担割合はなるべく平等に

夫の手取り月収が40万円で、妻の手取り月収が20万円という共働き夫婦を例にしてみます。

「夫婦どちらも月に5万円ずつ貯金しよう」と一律で同額の貯金額を決めてしまうと、これはどう考えても妻の負担が大きくなります。(もちろんご夫婦で納得の上で一律の金額を毎月の貯金額にすることは大いに結構です)

月収に対する貯金額の割合で考えると、夫の場合手取り月収の1/8相当ですが、妻の場合月収の内1/4が貯金額ということになり大きな負担になっていることがわかります。

このような場合、負担が大きい方は貯金すること自体にストレスを感じてしまうこともあり得ます。こうなると、なかなか貯金もうまくいかなくなってしまいます。

このような事態を避けるためにも、例えばご夫婦で話し合って「手取り月収の内の2割を毎月の貯蓄額にする」と決めた場合、上記の例でいくと夫は月8万円・妻は月4万円の月々の貯金額ということになります。

当然、貯金計画を立てる段階である程度の金額はご夫婦で話し合うとは思いますが、必ずしも当初の計画通りに進むわけではありません。実際に貯金を始めながら微調整を繰り返してゴールに向かえば良いだけです。

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共働き夫婦の貯金のポイント

共働き夫婦で貯金を成功させるための秘訣として、いくつかポイントをお伝えします。

  • 継続可能で無理のない貯金額を決める
  • 貯金の進捗状況は、必ず夫婦どちらでも確認できるようにしておく
  • 計画通りに行かなくても、話し合って微調整すればOK
既婚女性の貯蓄(へそくり)

共働き夫婦のうち約3~4割の方が「配偶者に秘密の預貯金がある」ということです。これは、いわゆる「へそくり」のことです。若干ではありますが、へそくりをしている割合として女性の方がやや高い傾向にあります。

へそくりは悪いことではありませんし、これもちゃんとした「貯金」です。夫婦二人で協力して目標に向けて貯金をすることとは別に、へそくりでコツコツ貯めるのも楽しみがあって良いのではないでしょうか。

いずれにしても「お金を貯める」という行為の楽しみを理解するには、色々な方法手段を試してみるほうが良いでしょう。

共働き夫婦の貯金に関するまとめ

いかがでしたか。共働き夫婦の貯金に関しては「ダブルインカム」のメリットを最大限に生かし、夫婦で協力してより大きな目標額を設定し達成することが可能です。

それぞれの勤務先の財形貯蓄制度を活用したり、ボーナス時期に金融機関が展開している「定期預金・金利上乗せキャンペーン」などもオトクに利用し、楽しみながら貯金を進めていくと良いでしょう。

いずれにしても夫婦でしっかり話し合い、情報共有をしながら進めていくことが肝心です。たまには息抜きもしながら、協力し合って是非貯金を成功させてください。

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