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高脂肪の食事がツヤ肌を作るって本当?

  • 2019.8.7
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昔は全面的に脂質を避ける人が多かったけれど、最近では、「高脂肪食」に美容効果があるとして、話題になっているそう。これを聞くと、ミルクチョコレートを食べ過ぎて肌荒れを経験した人には信じられないかもしれない。この内容をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。

そもそも、脂質が肌に良いのはどうして? 肌は、主に「真皮」と「表皮」の2つの層で構成されている。

脂肪細胞が、毛布のように表皮を覆い、水分を中に閉じ込める働きをしている。(オメガ3/6脂肪酸で知られる)必須脂肪酸は、皮膚のバリア機能に重要な役目を持つ細胞間脂質の材料であり、肌の機能や構造の形成にも役立つのだそう。

必須脂肪酸は体内で合成できないため、必ず食事から摂取する必要がある。食べ物に含まれる脂質は、健康な肌に欠かせない微量栄養素(ビタミンA、D、E)の吸収を助ける働きもある。

肌の潤いに重要な役割を果たす脂質ではあるけれど、高脂肪食と健康な肌の関連性を証明できるほどの研究は不十分であり、矛盾点も多いのが現状のよう。

高脂肪の食事が肌に良いって本当? 科学による見解は?

300人の健康な成人を対象に行われた調査では、脂質の摂取量が多い食生活と、肌の潤い不足が結びつけられている。一方で、高脂肪食と弾力のある肌が関連付けられている研究や、かえってシワを増やす可能性があることを示唆する研究結果もあるのだそう。

ここで重要視すべきことは、摂取する脂質の種類。なぜなら、全ての脂質は同じものではないから。

一価不飽和脂肪酸(オリーブオイルやナッツ、アボカドに含まれる)の摂取量が多ければ、紫外線によるダメージや老化から肌を守ってくれるよう。

また、フランスの研究者が行った調査によると、一価不飽和脂肪酸(特に、オリーブオイル)を多く摂取している人には、早期の老化リスクが著しく低かったという。それだけでなく、肌のハリや弾力にもプラスの効果が証明されている。さらに、必須脂肪酸の摂取量が多い食生活は、加齢による乾燥の症状が少ないことと関連付けられているよう。

高用量のオメガ3脂肪酸のサプリメントを服用すると、乾癬(かんせん)や湿疹、ニキビなど、肌の炎症の改善につながることが証明されている。これは恐らく、炎症ホルモンに対するオメガ3脂肪酸の抗炎症作用によるものだという。

もし、特定の肌の状態を考慮する必要がなければ、栄養バランスがとれた食事から、全種類の脂質を摂取するべきである。オメガ6脂肪酸が不足することはめったにないけれど、オメガ3脂肪酸が不足している人の割合は非常に多い。オメガ3脂肪酸が豊富な供給源は、脂身が多い魚(特にサーモン)に多い。

最近では、植物性の食事に切り替えていく人が増加している。植物性のオメガ3脂肪酸(くるみやチアシードなど)は、抗炎症作用がある長鎖オメガ3脂肪酸(DHAとEPA)に比べる不十分なので、魚を食べない人は、サプリメントを取り入れるのが賢明な策かもしれない。

実際に、肌の健康において、高脂肪食が推奨されるべき科学的な証拠は乏しい。しかし、一価不飽和脂肪酸や必須脂肪酸を中心とする適切な量の脂質に加え、色鮮やかな野菜や果物(脂質と一緒に食べるなら、脂溶性ビタミンが含まれるものを)豊富に食生活に取り入れることで、肌の健康を守ることは可能であるよう。将来の肌のために、一つだけアドバイスをするなら、日焼け止めを塗ることだけは忘れないこと。

食生活に取り入れたい! 肌の健康を守る3つの高脂肪食材

1.オリーブオイル

フランスの研究者は、紫外線によるダメージを妨げてくれる、新たなオリーブオイルの効果を発見している。

2.黄色と緑の野菜と果物

日本の研究によると、黄色と緑の野菜と果物の摂取量が多い人は、そうでない人に比べて、顔にシワが少ないことが判明したそう。

3.サーモン

サーモンは、炎症を調節し、必須脂肪である「オメガ3脂肪酸」が豊富に含まれている。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。Text: Laura Tilt, Registered Dietician Translation: Yukie Kawabata

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