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G大阪・遠藤保仁「通報されるかも…!?」意外な趣味を明かす

  • 2019.8.8
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J1リーグ全18クラブの人気選手の素顔を続々とご紹介しているananwebに、満を持して元日本代表・ガンバ大阪の遠藤保仁選手が登場してくれました! ご自分のプレーや性格を分析していただいたほか、意外な趣味や好みのタイプまで、知られざる遠藤選手の魅力を大公開します!

写真・黒川ひろみ 文・伊藤順子

日本サッカー界のレジェンド・遠藤保仁選手!

取材当日は、近畿地方の梅雨明けから数日経ったジメジメと蒸し暑い日。練習を終えた選手のみなさんは、まるでシャワーを豪快に浴びたかのようにびっしょりと汗をかかれていました。それは、遠藤保仁選手も然り。

遠藤保仁選手 大阪の夏は暑いですねぇ。でも、気合いですよ。夏バテ防止は特に何もしていません。強いていえば、寝ればどうにかなるかなと思っています。とはいえ、僕は選手のなかでも睡眠時間は短いほうだと思います。だいたい9時間くらいはみんな寝ていると思いますが、僕は7時間ほど。時間よりは質を気にしていますね。しっかり食べて、しっかり寝る。そして、ストレスを溜めないことも夏に負けない体作りに重要なのではと思います。

ーーストレスを溜めないというと…?

遠藤選手 好きなことをする、ですね。僕の場合は、街ブラです。『Yatto7(ヤットセブン)』というアパレルブランドを持っていることもあり、面白いアイデアはないかな、と大阪の街をよく散策します。斬新なデザインがほしいので、本当なら海外まで足を伸ばしたいんですよ。台湾の下町のような雰囲気の場所に行って、刺激を受けたいですね。あれ、なんか宣伝みたいですみません(笑)。

ーー服がお好きでブランドを立ち上げられたのですか?

遠藤選手 それもありますけど、そもそものきっかけは、サポーターのみなさんと接する機会を作りたかったからです。同じ服を着てもらうことで、一体感を味わってほしいというか、何か交流ができたらいいなと。その思いが発端ですね。応援してくださるみなさんには本当に感謝をしていて、僕がここにこうしていられるのも、サポートしてくださっているみなさんのおかげだと思っています。

通算1000試合を前にして

ーー遠藤選手は、小野伸二選手や稲本潤一選手など、1999年のFIFAワールドユース・ナイジェリア大会で準優勝したメンバーから成る「黄金世代」のおひとり。W杯はなんと3大会に出場され、プロデビュー22年目にして20年連続Jリーグの開幕戦スタメン出場という輝かしい実績をお持ちです。さらには、通算1000試合という偉業すぎる数字達成が目の前に迫っていますね(取材は7月25日)。

遠藤選手 選手生活をこれだけ長くやってこられたのは、先ほども言ったように、支えてくれたみなさんのおかげと、良い運に恵まれたからだと思いますが、実感としては歳を取ったなと。それが一番の感想ですね。

ーー具体的にどんなところに年齢を感じますか?

遠藤選手 僕の先輩にあたる方々の顔と名前が一致しないという若い選手が出てきたり、 僕がデビューした年、もしくはそれ以降に生まれた選手とプレーしているときに思いますね。彼らはもう僕の息子みたいです。でも、若い選手に混じってボールを蹴っていると楽しいですよ。負けたくないという思いも当然あります。

ーーライバルでもある、ということでしょうか。

遠藤選手 チームメイトは全員ライバルですよ。でも、テクニックや戦術など、何か聞かれれば、普通に教えています。ただ、自分の考えが100%合っているわけでもないし、選手一人ひとりにビジョンもあると思うので、これをしろという強制的な言い方ではなく、こうしてもいいんじゃない? といった、選択肢のひとつとして捉えられるようなアドバイスの仕方をしていますね。

ーー日本サッカーの頂点ともいえる遠藤選手を前にして、若い選手は萎縮してしまいそうです。

遠藤選手 自分でいうのもなんですが、全然そんなことないと思いますよ。確かに1年目の選手は話しづらいかもしれないですけど、2、3年目ともなればチーム的に上下関係がさほどないですし、僕も自然体で接しているので、距離は近いと思ってくれているはずです。(笑)

ーーライバルの話に戻りますが、チームメイトの方全員を意識されているんですね。

遠藤選手 でもまぁ、一番のライバルは過去の自分だと思っています。観ている人達は、どうしても日本代表だった時の僕のプレーといまを比べるので、常にそのレベルでありたいと思っていますね。

サッカーは、三国志のようなもの

ーーズブの素人の私からしてみれば、遠藤選手のイメージというと、何事も動じない、冷静沈着なプレーをされるという印象があります。

遠藤選手 そうですね、自分でも動じないと思いますし、緊張もほぼしません。それは、昔からなのですが、無理に背のびをしないからだと思います。自分はここまでしかできないと自覚していて、その先はできる人に譲るんですよ。だから、心の揺らぎが少ないのかなと思いますね。

でも、サッカーをあまり知らない人に説明するならば、僕のプレースタイルは「わかりにくいのが特徴」と思います。物事をシンプルにするというか……(考え込みながら)わかりやすくいうと、パスを見てほしいんですけど、でもどういうパスなのかと言うと……(また考えて)10回試合を観に来てもらわないとわからないと思います。(笑)

ーー10回見ればわかるということで、新たな目標ができました(笑)。では、遠藤選手にとって、サッカーとは? 魅力を教えてください。

遠藤選手 サッカーは三国志に似ていると思っています。単純に言うとサッカーは、ゴールを決めてゴールを守るゲーム。でも、それをする間にいろいろな駆け引きや戦いがあるわけで、それらは、三国志のように戦略家がいて、それを体現する人がいて、最後にキーパーという将軍がいると例えられると思うんです。それらを破ることができたら勝利を手にすることができる。ゴールはひとつしかありませんが、攻め方は無限にあるので、相手の予想以上の戦略を立てて攻撃するのが醍醐味だと思っています。

また、攻める側は、相手にとって複雑な戦術にするほど簡単にゴールできるので、そのプランをバレずに成功させるのが面白いですね。サッカーは頭を使うスポーツなんですよ。賢い人が多いほど勝てる確率が高くなるんです。

ーー世界的に見てもサッカー人口が多いのは、手軽にできるだけでなく、その奥深さも理由のひとつのような気がします。観る側にとっても、どのような戦術で点を奪うのか、ゴールシーンだけでなく、その過程も注目すべきなんですね。Jリーグでいうと、ほかに観戦ポイントはありますか?

遠藤選手 海外のリーグに比べて、試合前にイベントが開催されていたり、おいしいグルメが揃っていたりと、エンターテイメントの要素が多いと思います。それに世界一安全なリーグといってもおかしくないほど健全だと思うので、子どもからお年寄りまで安心して観れますよね。海外だと、いまでこそ多少おとなしくなりましたが、暴動が起きたり、多くのサポーターが囲んで選手のバスが出れなくなったりと、熱狂的になりすぎて身の危険を感じるほどです。それに比べるとJリーグはなんて素晴らしいんだ、と思いますね。

Jリーグが誕生して26年経ちますが、技術レベルも上がってきているし、ありがたいことにお客さんも安定して観にきてくれています。専用スタジアムも増えて、全体的にレベルアップしていると思います。最近は、多くの若い選手が海外に出ている印象がありますが、残りの選手がしっかりいい試合をし続ければ、よりよいリーグになると思いますね。

性格は穏やかです。趣味は高級住宅街に行って…

ーーここまで、ピッチ上のお姿同様に、淡々とかつ丁寧にお話をしてくださっていますが、普段の遠藤選手はどのような感じなのでしょう。

遠藤選手 プレーではクールとか、落ち着いてると言われますが、僕の性格をよく知っている人は「クールではない」と言うでしょうね。そのへんの39歳と一緒ですよ。人前ではそんなに出しませんが、笑っていることが好きなのでよく笑いますし、観る映画やドラマによっては時に泣いたりもします。穏やかな性格だと思います。ただ、負けず嫌いではありますね。

ーーよく笑い穏やか、とは! そのようなお人柄なゆえ、若い選手も距離をあまり感じないのでしょうね。仲が良い選手の方を教えてください。

遠藤選手 (今夏、ジュビロ磐田に移籍した)今野泰幸選手が一番の仲良しでした。大きい弟みたいな存在で、若いときから気が合いましたね。趣味(ゴルフ)が一緒でよく遊びに行くんですよ。ほかに、たむけんさんや、同じ歳のナオト・インティライミさんと交流があり、ナオトさんとはこっちでライブがあると観に行ったり、食事をしたりしています。

ーーご趣味がゴルフなんですね。他にもありますか?

遠藤選手 物件探しが好きですね。引っ越す予定はないんですけど、マンションや戸建ての外観を見回って、こういうところに住みたいなと想像を膨らませています。具体的には、高級住宅街にわざわざ車で行って、スピードを落としてゆっくりと街を回るんですよ。しかも、昼と夜ではライトアップなどで表情が違うから、1日に2回見に行くんです。まるで変質者のようですよね。下手すると通報されるレベルです。(笑)

ーーなかなか変わったご趣味ですね(笑)。では、愛する奥さまとお子さまがいらっしゃるので恐縮ですが、好きな女性のタイプも教えてください。

遠藤選手 背の高い女性が好きです。ヒールを履いて僕より上くらいの背がちょうどいい。歩いているとカッコいいなと思いますね。あとは、いつも髪をキレイにセットしている女性が、ふと乱れたときに、あれ、雰囲気が違う! とドキッとしてしまいますね。(笑)

僕の原動力と日本代表への思い

ーー普段のお人柄や意外な趣味、好みの女性など、遠藤選手の素顔を知ることができました。最後に、日本サッカー界のレジェンド「遠藤保仁」を作った原動力を教えてください。

遠藤選手 18歳の頃、ワールドユースなどの海外をはじめとした数多くの試合経験を積めたことで、もっとうまくなりたい、という強い向上心が芽生えました。その一心で20代を過ごすことができ、どうしても下降線をたどってしまう30代はそのカーブを緩やかに抑えることができたと思っています。だから、18歳のあの時の経験と湧き出た強い気持ちが、いまの僕を作っていると思いますね。

ーー日本代表への思いは?

遠藤選手 現役でいる限りは入りたい場所であり、パフォーマンス次第ではまだできると思っています。ただいっぽうで、どんどん代表入りしている若い選手を応援もしています。久保建英選手(レアル)や冨安健洋選手(ボローニャ)が中心になっていくと思いますね。また、同じポジションでいえば、柴崎岳選手(デポルティボ)がリーダーとなって、もう一段階上のレベルへ日本を導いてほしいと思います。

個人的には、乾貴士選手(エイバル)に返り咲いてほしい。彼のプレーは観ていて楽しいし、実際に僕と波長が合うと思いますね。

ーー来る8月10日(土)のガンバ大阪ホーム戦(vsサンフレッチェ広島)は、遠藤選手の愛称「ヤット」にちなんで「810(ヤット)の日」イベントを開催! 似ていると評判の(!)ガチャピンがパナソニックスタジアムにスペシャルゲストとして来場するそう。「ガチャピンが大好きなので、来てくれて嬉しい」と遠藤選手。「歳を感じる」とおっしゃりながらも、39歳の戦士はいくつもの思いを背負ってまだまだピッチ上を走り抜けてくれるはず。この夏もこれからも、その大きな背中を応援し続けます!

Information

「810(ヤット)の日」に遠藤選手を見に来ませんか?

8/10(土)vsサンフレッチェ広島(19:00キックオフ@パナスタ)
チケット好評発売中!

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