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猫背は筋トレで改善!専門家が解説する猫背に効く筋トレ法

  • 2019.8.5
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猫背の改善には筋トレが有効だとご存知でしょうか。その理由は、猫背が起きてしまう原因と密接に関係しています。美姿勢インストラクターの美宅玲子先生に、猫背のセルフチェック法をはじめ、姿勢を改善するメリット、猫背に効く筋トレを教えていただきました。

猫背のセルフチェック方法

POINT1 壁に背中をつけて立ったとき、後頭部と肩は壁につきますか? つかない場合は、猫背が進んでいます。

POINT2 壁に背中をつけて立ち、後頭部を壁につけたとき、あごが上がっていませんか? 後頭部を壁につけることはできても、あごが上がってしまうのは、猫背で背骨が丸くなっている証拠です。

POINT3 壁に背中をつけて立ち、肩を壁に着けることはできるが、背骨が反ってしまいませんか? 肩を壁につけたときに背骨や腰が反って壁から離れてしまうのは、もともとの姿勢が猫背であるためです。

猫背になってしまう主な原因

首、鎖骨、胸回りの筋肉が縮んでいる

デスクワーク荷物を肩にかけ続けるマウスやスマホなどの長時間使用によって頭や手を前に持ってくる姿勢を続けていると、首(前側)、鎖骨周りの筋肉、胸回りの筋肉が縮こまってしまいます。その結果、背骨が丸いままになってしまうのです。

肩甲骨、背骨の筋肉筋力不足

体の前側の筋肉が縮むと、背面の筋肉、つまり肩甲骨を寄せたり背骨を伸ばしたりして姿勢をまっすぐにする筋肉たちは、常に伸ばされ続けます。伸ばされ続けると、縮まる力はどんどん弱くなっていくでしょう。結果、筋力の低下が進みます。

腹筋の筋力不足

猫背になるのは、背骨の土台となる骨盤を立て、腹圧を維持しておく腹筋の力をあまり使わないせいかもしれません。腹筋も使わなければ、どんどん弱くなってしまいます。

猫背が人体に与える悪影響

首コリ・肩こり・頭痛・神経痛

首や肩の周りの筋肉が不自然な位置で維持されるため、筋肉が凝り固まって血管を圧迫し、血流が悪くなることで首コリ・肩こりが生まれます。また、脳へ行く血流の低下により、頭痛や不定愁訴があらわれるかもしれません。

さらに首などの背骨が不自然な位置で維持されると、脊椎から出る神経を圧迫するなどして、神経の行く先に痛みやしびれ、胃腸の不調が出る恐れもあります。

呼吸が浅くなる

猫背によって肺が圧迫され、呼吸が浅くなります。その結果、自律神経の働きが乱れ、イライラしやすい冷えやすい胃腸の働きが悪い息苦しい疲れやすいなどの症状があらわれるでしょう。内臓に酸素が行き渡りづらくなり、内臓の働きが低下する可能性もあります。

内臓の働きの低下

症状は重複しますが、猫背によって内臓が圧迫されることで血流が低下し、代謝・内臓の働きを悪くします。結果お腹が冷え、便秘などの症状が現れるかもしれません。

猫背を改善するメリット

首コリ・肩こりが和らぎ、頭がすっきりする

頭や背骨の位置を本来の姿勢に戻すことで、首や肩回りの筋肉の負担が減ります。リラックスできて血流が改善し、コリも和らぐでしょう。脳に行く血流も回復して、頭がすっきりクリアになります。

呼吸が深くなる

猫背が改善されて肺が広がりやすくなると、肺を大きく使った深い呼吸ができるようになります。体の隅々まで酸素や血液が行き渡り、冷え解消代謝アップ免疫アップイライラ解消スタミナアップ消化機能回復など、多くの効果が期待できるでしょう。

内臓の働きを良くする

猫背によって圧迫されていた内臓が、体の中で本来あるべき位置にゆとりをもって落ち着くことができます。すると血流が改善し、内臓の働きの回復が見込めるでしょう。

猫背を改善する筋トレ

ステップ1:簡単な基本トレーニング

うつ伏せになりおでこを床につけ、両手をWの形にして床に置きます。おでこは床に着けたまま、息を吐きながらWの形の腕だけを床から持ち上げて、吸いながら下ろします。肩甲骨を寄せる筋肉を鍛えましょう。これを10回繰り返します。

ステップ2:本を使ったトレーニング

うつ伏せになりおでこを床に着け、両手をWの形にして床に置きます。後頭部にそれなりに重みのある本を置きましょう。Wの形の手は床に着けたまま、息を吐きながら後頭部に乗せた本を持ち上げるように、後頭部から背骨を持ち上げます。吸いながら下ろしてください。

前に行きがちな頭を後ろへ戻し、背骨をまっすぐに伸ばす筋肉を鍛えるトレーニングです。これを10回繰り返します。

ステップ3:1・2を組み合わせた応用トレーニング

うつ伏せになりおでこを床に着けたまま、両手をWの形にして床に置きます。息を吐きながら、後頭部に乗せた本を持ち上げるように、後頭部から背骨、またWの形にした腕を持ち上げて、吸いながら下ろしましょう。10回繰り返します。

ステップ4:柔軟性と筋力アップのトレーニング

うつ伏せになりおでこを床へ付けたまま、左手はWの形、右手は頭に添えます。息を吐きながら、右ひじを持ち上げ、右から振り返るようにしながら後頭部・背骨も上げて吸いながら下ろします。右肩回りの柔軟性を高め、肩甲骨を寄せる力と背骨を伸ばす筋肉を鍛えるトレーニングです。10回行ったら、反対側でも同様に行います。

筋トレで猫背を改善して姿勢美人に

デスクワークやスマホの使用によって、猫背に悩む人は増えています。姿勢が悪いと単純にだらしなく見えるだけでなく、体のさまざまな不調も招きかねません。自宅でできる簡単な筋トレで、猫背は改善が可能です。姿勢美人を目指して、こちらでご紹介したトレーニングを毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

美宅 玲子

中学から大学まで陸上競技に打ち込み、全日本インターカレッジ出場。姿勢や効率の良い体の動かし方に興味がある一方、メンタルの繊細さもあり摂食障害になってしまう。大学卒業後に小学校教員となるが、「いい先生であろう」と無理を重ね、うつ状態のため2年半後病休を取る。2004年に趣味で通っていたスポーツクラブに転職し、ヨガ・ピラティスに出会い、インストラクターとなる。ヨガ・ピラティスと興味ある分野を活かせる仕事のおかげで心の病と腰痛を克服する。

ストレスの多い日常でも心身の調子を整えられる素晴らしさを伝えるため、2008年に独立しフリーインストラクターとなる。現在、首都圏のスポーツクラブ、自治体、公共施設でのサークルや個人のレッスンを受け持つ一方、外ヨガイベント、健康コラボイベントの企画実施、アロマヨガのイベントレッスン開催、雑誌監修、コラム連載、DVD発売も行う。日々更新するHP,ブログ、Youtubeのエクササイズ動画も好評である。

【著書】
「あなたらしく輝く 美姿勢イメージエクササイズ」現代書林
「こころを磨くヨガ」現代書林

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