1. トップ
  2. 「俺たちの方がレベルが高かった!」タカ、今の漫才界に物申す?【タカアンドトシ インタビュー・前編】

「俺たちの方がレベルが高かった!」タカ、今の漫才界に物申す?【タカアンドトシ インタビュー・前編】

  • 2019.7.20
  • 804 views
タカアンドトシ / 写真左:タカ=1976年4月3日生まれ。右:トシ=1976年7月17日生まれ。共に北海道出身。札幌市内の中学校の同級生として知り合った2人が、1994年にコンビ結成
KADOKAWA

【写真を見る】今の若手漫才コンビについて「技術的には僕らよりうまいに決まってる」というタカ。「でも、面白さでいったら…」!?

タカアンドトシが、実に13年ぶりとなる全国ライブツアー「タカアンドトシ日本全国漫才行脚 ~この漫才が目に入らぬか!?~」を開催。タイトルの通り、タカトシお得意のキレッキレの新作漫才を引っ提げて、7月26日(金)の福岡・ももちパレス 大ホールを皮切りに全国の地方都市で公演を行う。

そこでザテレビジョンでは、タカアンドトシの二人を直撃し、前・後編の2回にわたるロングインタビューを敢行。前編では、ツアーの見どころや意気込み、さらに昨今の漫才シーンについても話を聞いた。

「『○○かっ!』の新作漫才を作ろうと思ったんですけど…無理でした(笑)」(タカ)

――まず、13年ぶりに全国ツアーを実施することになった経緯からお聞かせください。

タカ:特に謳ってはいないんですけど、結成25周年ということもあって、もっと新しい漫才をやっていきたいなと。言いだしたのは僕です。相方(トシ)は何も考えてなくて、僕が「こうやるんだぞ」と言ったら、「分かりました」ってついてくるだけなので。

トシ:まぁまぁ、そう書いておいてください。とにかくこの人(タカ)は「俺が中心だ」って言いたいみたいなんで(笑)。

補足で説明すると、地方の方々が見に来てもらえるようなライブはこれまであまりやってこなかったので、あえて東京ではやらず、地方だけでやるツアーも面白いんじゃないか、と。それで、こういう形のツアーになりました。

タカ:地方で漫才をするときは、だいたい吉本の芸人8組くらいで、営業みたいな形で行くんですね。でも、そういう場合は各組、ネタ1本くらいしかやらないんですよ。だけど今回は、地方のお客さんを前に、うちら1組だけで、しかも漫才だけをやりたいと思ったんです。例えば綾小路きみまろさんだったら、一人でマイク1本だけで漫談をして、お客さんを喜ばせるわけですよね。そんなふうに、うちらも1組でやりたいっていうのがあって。

ただ、漫才だけで押し切ると、舞台上はサンパチマイク1本だけで特にセットもないし、僕らの衣装も変わらないんで、お客さんはきっと飽きちゃうと思うんですよ。だから今回は、見ていて飽きないように、全部違う感じのパターンの漫才をやりたいと思ってるんです。

タカアンドトシ、「『欧米かっ!』漫才」は封印!? 「今の僕らができる漫才、僕らが面白いと思える漫才をやっていけたら」とはトシの弁
KADOKAWA

――これまでのタカトシさんのスタイルの漫才を求めるお客さんも多いと思いますが。

タカ:もちろん期待されているような形の漫才もやりますけど、それだけをずっと何本もやっても、後半ダレてくると思うんですよ。だから別の見せ方で、お客さんを絡めたり、会場が一体になれる漫才っていうのも考えていて。

――流行語にもなったトシさんのツッコミ「○○かっ!」に続く、第二のキラーワードを作ろうという目論見は…?

タカ:あ、そういうのはないですね。「欧米かっ!」っていうのは元々、面白い漫才を突き詰めていったら偶然できた、ネタの中の1フレーズなんで。だから今回も、ネタを作っていく過程で偶然そういうフレーズとかが出てきたらうれしいんですけど。

と言いながら、「○○かっ!」を見たいという方もいると思って、実は最初、「○○かっ!」の新作漫才を作ろうかなとも思ったんですよ。だけど…無理でした(笑)。

トシ:ダメじゃねえか!! 衰えてるじゃねえか!

タカ:ワハハハ。出尽くしちゃってるんですよねぇ。

トシ:「欧米かっ!」が流行って、テレビに出られるようになったとき、「次は何ですか?」ってよく言われたんです。それでどうしたらいいのか悩んだこともあったんですけど、結局、狙って作れないんですよね。キラーワードに縛られて、うまいこと漫才ができなくなっちゃったら元も子もないですし。だからそのときに悟ったのは、そういうワードなんかよりも、とにかく面白い漫才を作ろう、と。今はもう、全くこだわってないです。結婚して子供もできて、13年前とは状況が違う今の僕らができる漫才、僕らが面白いと思える漫才をやっていけたらなって思ってます。

「自由度が高い漫才になるかも。新潟でやる頃には、まるで違う内容になってるかもしれません(笑)」(トシ)

7月26日(金)よりスタートする「タカアンドトシ日本全国漫才行脚 ~この漫才が目に入らぬか!?~」のポスター
KADOKAWA

――2014年の単独ライブ(「タカアンドトシ20年目単独ライブ in EXシアター ~2020年東京五輪の正式種目に漫才を!~」)では、漫才をオリンピック競技にすべく、ボケの数をカウントしたり、カバー漫才、団体漫才など、さまざまな実験的な漫才を披露されていました。今回のツアーでは、そういった全体を通してのコンセプトはありますか?

タカ:今回は地方でやるっていうのもあって、そんなかっちりしたパッケージではなくて、普通に漫才を楽しんでもらいたいなと。なので、これまでの単独ライブよりは、ゆるいというか、そんなに気負わずに、フラットに漫才を見てもらえる感じですかね。

トシ:だから、自由度が高い漫才になるかもしれませんね。やっていくうちにどんどん変わっていって、新潟でやる頃(9月12日[木]・新潟市民プラザ)には、まるで違う内容になってるかもしれないです(笑)。

全公演、前説には後輩芸人・とにかく明るい安村を抜擢。ちなみに、タカと親しい後輩・初恋タローは、「圧倒的な実力不足」(タカ)との理由で、候補にも挙がらなかったそう
KADOKAWA

――前説として、とにかく明るい安村さんが出演されますが、起用の理由は?

トシ:これまでの単独ライブは、オープニングや幕間にVTRを流してたんですけど、今回はVTRを使わずに、お客さんと直に触れ合えるような、アットホームな感じのツアーにしたいなってことになったんですよ。で、僕らが舞台にいないときも、芸人に何かやってもらおうよっていう話になり、そこで名前が挙がったのが安村だったっていう。

タカ:スケジュールも空いてるんで。

トシ:スケジュール、すぐ取れました(笑)。まぁ昔からよく知ってますし、何でも器用にこなすタイプなので、声を掛けた、ということですね。

――タカさんと親しい初恋タローさんを前説に、という話は出なかったんでしょうか?

タカ:一切出てないです(笑)。圧倒的な実力不足ですね。言っても、とにかく明るい安村は一回売れて、知名度はあると思うんですよ。前説とはいえ、知ってる芸人が出てきた方がお客さんも喜んでくれますから。

トシ:初恋タローは、ツアーには同行するかもしれないですけど(笑)。

タカ:着替えの手伝いとかね(笑)。

「これからは、おじさんにしかできないような、僕らの人柄が出るような漫才を目指したい」(タカ)

【写真を見る】今の若手漫才コンビについて「技術的には僕らよりうまいに決まってる」というタカ。「でも、面白さでいったら…」!?
KADOKAWA

――「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)など、新たなコンビがどんどん台頭してくるという漫才界の状況は依然として続いていますが、お二人にとって、若手コンビの存在は刺激になりますか?

タカ:「M-1」に出ている段階のコンビって、当然ネタを披露する機会が多いじゃないですか。だから、漫才に対しては現役バリバリの感じなんですよね。そこへいくと、われわれの場合、以前よりは劇場の出番は減ってますし、テレビの仕事の合間に、ちょっと久しぶりに漫才をやる、みたいな感覚なんで(笑)。要するに、技術的なところでは、僕らよりも毎日やってる若手の子たちの方がうまいに決まってるんですよ。それだけに、刺激にはなりますけどね。「あぁ、こういう感じのネタもいいなぁ」と思ったり、「こうしたら俺らのネタと同じだな」とか、「こういうふうに変えたら分かんねえだろうな」とか…。

トシ:「分かんねえだろうな」ってそれ、パクろうとしてるじゃねえか(笑)。まぁやっぱりね、「M-1」を目指してる(芸歴)10年目くらいの時期って、一番脂が乗ってるときですから。僕らもそうでしたけど、漫才が楽しくてしょうがない時期というか。

タカ:「M-1」の漫才って、“競技漫才”なんですよね。4分間の中に、どれだけたくさんの笑いを詰め込めるか。でも、われわれが今回のツアーでやる漫才は、時間制限もなく、お客さんを漫才のネタの世界に引き込んでいくような、気楽に笑ってもらえる感じなので、やっぱり「M-1」の漫才とは別物というか。これからは、おじさんにしかできないような、僕たちの人柄が出るような漫才を目指していきたいと思ってるんで。

「霜降り明星、和牛、かまいたち、ジャルジャル、みんな面白いですよ。僕らが賞レースに出ていた頃とはレベルが違う」というトシ
KADOKAWA

――では、最近お二人が注目している若手の漫才コンビは?

トシ:みんな面白いですよ。去年の「M-1」で優勝した霜降り明星もそうですし、和牛もかまいたちもジャルジャルも、僕らが賞レースに出ていた頃とは、レベルが違うというか。こんなにスタイルが多岐にわたっているのに、どのコンビもしっかり器用にやっていて、みんなすごいなぁって素直に思います。

タカ:いや、面白さでいったら、俺たちの時代の方がレベルが高かった! それはもう間違いなく! だって今の若手は、僕たちを見て育ってきたやつらだから。

トシ:だから、俺らの漫才を見ていた若い子たちが、さらに新しい形にレベルアップしてるってことじゃないの?

タカ:違う違う! 俺たちの時代の方が…。

トシ:負けてるんだよ! そもそも俺ら、(「M-1グランプリ2004」で) 4位だったじゃねえか(笑)。

タカ:そんなことない! 笑い飯のWボケを見たときの衝撃、今の若手にないでしょ!?

トシ:この人(タカ)、どうやら「M-1」の審査員をやりたいみたいなんですよ。朝日放送さん、オファーしてやってください、悪いやつじゃないんで(笑)。(ザテレビジョン)

元記事で読む