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桜色に包まれる京都屈指の桜名所「平野神社」へ

  • 2015.3.25
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春らしい暖かさを感じるようになり、いよいよ京都にも桜の季節が訪れます。今回は早咲きから遅咲きまで様々な種類の桜が咲き誇る、京都有数の桜名所「平野神社」をご紹介します。

宮中の守り神として信仰された「平野神社」

金閣寺の南、市バス・衣笠校前バス停から北へすぐの場所に「平野神社(ひらのじんじゃ)」があります。元は奈良・平城宮内に祀られたことに始まり、794(延暦13)年の平安京遷都に際して現在地に移りました。以後、宮中の守り神として皇室から崇められ、さらには源氏や平家の氏神として武家からも厚い信仰を集めてきた由緒がある神社です。

境内には平安時代から数多くの桜が植えられ、現在も広大な敷地の中にソメイヨシノをはじめ、約50種400本にもおよぶ桜が見られる京都屈指の桜名所となっています。

早咲きから遅咲きまで、個性豊かな桜が咲き競います

平野神社の桜は、3月下旬に咲き始める早咲きから、4月中旬・下旬にかけて満開となる遅咲きまで、長い期間桜を楽しめます。まずは3月下旬、他の桜に先駆けて咲くことから「魁桜(さきがけざくら)」と名付けられた上品なしだれ桜が開花し、京都に本格的な春の訪れを告げます。

4月上旬になるとソメイヨシノが満開を迎え、まるでほのかなピンクの雲のように空を覆い尽くして、境内は感嘆の声をあげる多くの人びとで賑わいます。

遅咲きの桜には個性的な種類が多く、上の写真は平野神社が原産の「平野妹背(ひらのいもせ)」で例年4月10日前後に咲き始めます。妹背とは、夫婦、仲のよい男女、または男女の兄妹のことで、「平野妹背」の名は花が散ったのちに小さな2つの実をつけることに由来するのだとか。

また、花弁が100枚以上も重なる珍種の「突羽根(つくばね)」は、4月15日前後に開花するなど、桜のシーズンを最後まで麗しく飾ります。

夜空に浮かび上がる幻想的な「平野の夜桜」

平野神社は江戸時代より「平野の夜桜」と称され、満開の桜の下で宴を催す様子が古い絵図にも描かれています。桜のシーズンには夜10時までライトアップが行われ、夜桜見物で賑わう境内は華やかな雰囲気に包まれます。

また、14時からと19時から拝殿で「桜コンサート」が開催されます。夜、桜のご神紋が入った提灯がほのかに桜を照らす境内で、和洋の楽器が奏でる音色に耳を傾けながら、春らしいひとときを過ごすのもおすすめです。

〇平野神社 桜コンサート

3月27日(金)~4月9日(木)、11日(土)、12日(日)、17日(金)~19日(日)

各日14:00~、19:00~(9日、11日は14:00~のみ)

華やかな時代行列がゆく「桜花祭」

毎年4月10日には「桜花祭(おうかさい)」が行われます。平安時代に花山(かざん)天皇が催した祭りにちなむ行事で、桜を愛した天皇は数千本の桜を植えたと伝えられています。

当日は雅な時代装束に身を包んだ騎馬や織姫などの神幸列が神社から氏子地域を練り歩き、その華やかな様子はまるで時代絵巻を見ているかのよう。桜が包む境内に、さらなる彩りが加わります。

優美な桜に包まれた平野神社は、まさに春爛漫の風情です。

〇桜花祭 4月10日(金)

10:00~神前にて祈願

11:00~花山天皇陵参詣

13:00~区内巡行

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