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【食欲低下・胃もたれ対策】混ぜて食すだけ!  胃が元気になる方法

  • 2019.7.11
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じめじめと蒸し暑い梅雨の時期は、食欲不振や胃の不調に陥りがち。漢方薬剤師の大久保愛先生によると、そのまま夏に突入すれば、すぐ夏バテを起こしてしまうといいます。そこで、愛先生に、簡単な胃の不調改善方法をお聞きしました。夏バテ対策にもなりますよ!

文・大久保愛

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 15

すっきりしない日は、胃も不調…

雨が降っても暑くもある、すっきりしない今日この頃ですが、食欲が落ちている人はいないでしょうか。食欲が落ちたり、胃の調子が悪くなったりすると同時に起こるのが、隠れ栄養失調! 麺類やお茶漬けやスープなどのさらっと食べられるもの、仕事の合間や移動中につまむお菓子などで食事を済ませてしまってはいないでしょうか。

そんな偏った食事を毎日していると、食べているのにカロリーだけがとれて必要な栄養は不足してしまいます。こうして、代謝が低下して、だるさを感じる夏バテが加速……。夏本番を目前にしてジワジワと夏バテがスタートする人は、多いと思います。この食欲が落ちる、胃の調子が悪くなる理由は、気圧と高温多湿の影響です。そこで今週は、夏バテの前兆である食欲低下、胃の不調を解決する食薬習慣について紹介していきます。

自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

今週、食欲がなくなったり、胃の不調を感じやすいかも…

暑くなるにつれて食欲がなくなる人は多いと思います。しかし、これは気温だけではなく湿度や気圧も関係しています。毎年必ずこの時期から夏が終わるまで、胃腸がおかしくなって、バテやすくなっている人は、気候が原因している可能性も。そのため、事前に食事で対策をとってあげると、今年は夏バテもなく爽やかに過ごすことができるかもしれません。

漢方医学では、この時期「痰熱内擾(たんねつないじょう)」といって胃腸の調子が悪くなり、体が重だるく、熱がこもった状態になりやすいと考えます。ということで、胃腸の調子からスタートするわけなので、今食欲がない人、毎年夏バテに必ずなる人などは胃腸を元気にする食材を取ることが必要です。

また、今週は上弦の月から満月に向かって満ちていく時です。漢方医学で考えると、比較的体調は安定し栄養の吸収が良い時とされています。そのため、今週は食欲や胃腸をコントールする食薬習慣をとりいれましょう。今週食べるとよい食材は【オクラ&納豆】です。

今週食べるとよい食材:オクラ納豆

胃の不調には、とにかくネバネバ食材が効果てきめんです。夏野菜であるオクラと栄養満点納豆を組み合わせて、鬱陶しいこの時期を乗り越えましょう。

オクラ

オクラに含まれるネバネバ成分であるペクチンなどは、胃腸の粘膜を強化したり、整腸作用もあります。さらに、夏野菜であるため清熱作用がり、体内にモワッとこもった熱も取り除いてくれます。

納豆

納豆には、タンパク質、ミネラル、ビタミン、食物繊維など栄養素が豊富に含まれています。さらに、オクラに含まれる成分が、タンパク質の吸収を助けてくれるのでオクラと一緒に摂ることは効果的です。食欲がない、胃の不調を感じる時には、オクラと納豆の組み合わせてみましょう。さらに、とろろ昆布や山芋なども組み合わせてアレンジすると効果を高めてくれます。

今、食欲がない、胃の調子が悪い、だるいと感じている人は、高い確率で夏が本格的に始まると夏バテをすることでしょう。暑いし、やる気がしないし、だるいし、むくむし、下痢するしと夏の思い出は、体調不良とならないように今週は、胃腸を整える食薬習慣を行っていきましょう。

information

大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

【腸活×漢方×栄養学】の理論で考えた、【今週食べるとよい食材】をお伝えしていきます。

©FluxFactory/Gettyimages
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