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「100円でこの美味しさ!」コンビニコーヒーから見える、歪んだ世界経済の縮図

  • 2015.3.23
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現在、コンビニ各社で熾烈な争いが繰り広げられているコンビニコーヒー。売り上げ貢献に大きなカギを握っているといっても過言ではないはずだ。

この大ヒットの背景を探るべく、ここで紹介したいこと・・・

①2013年の登場以来、爆発的ヒットのコンビニコーヒー。

②コーヒー豆生産を支えているのは世界の新興国。

③生産者は多くの中間業者によって搾取され、1kgのコーヒー豆で100円程度しか収入を得られていない。

たった100円で、淹れたてが楽しめるコーヒーの登場によって、朝の主役が缶コーヒーから、コンビニコーヒーにシフトした人も多いのではないだろうか。

微糖や無糖、トクホ(特定保健用食品)など、缶コーヒー業界も新商品をリリースするなか、2008年、日本マクドナルドが展開した高等級アラビカ豆を使用した、本格的コーヒー「プレミアムローストコーヒー」を100円(Sサイズ)で販売し、爆発的ヒットを記録。
この日本マクドナルドの成功を受けて2013年、大手コンビニ各社が一斉に100円から180円の安価で、淹れたてのコーヒー販売に乗り出した。

スターバックスをはじめとするコーヒーチェーン店よりも、安価で手軽に。いつでもどこでも飲みたいときに飲める。コンビニという媒体の圧倒的店舗数も、ブレイクの要因と考えられる。

ところで、どうしてコンビニ各社は、コーヒーの低価格競争を続けていくことができるのだろうか。

コーヒー豆生産を支える 世界の新興国

コーヒー豆の主な原産地は南米やアフリカをはじめ、熱帯もしくは亜熱帯の国々。
「キリマンジャロ」が代表的なタンザニア、山岳地帯で栽培されしっかりとした苦みが特徴的なエチオピア、出荷港の名・モカが世界的に知れ渡ることとなったイエメン。
「ブルーマウンテン」で世界にその名を知らしめたジャマイカ。大粒で豊かな酸味が特徴的なコロンビア。グアテマラ、キューバ。
インドやインドネシアからも世界を代表するコーヒー豆が栽培されている。

経済発展、開発の水準が先進国に比べて低い、いわゆる新興国と呼ばれる国々が、世界のコーヒー豆生産量を支えている。

コンビニコーヒーの価格と 1kgの豆の価格が同じ!?

ところが、ここにひとつの問題が。
日本で飲む1杯のコーヒー価格と、現地の生産者農家が受け取る1㎏あたりの豆の価格とが、じつは、それほど変わらないという現実がある。

末端価格と販売価格が、これほどまでに差がある理由は、世界的にコーヒー業界に蔓延する厳しい中間搾取が原因と考えられている。消費者の手に届くまでには何段階もの中間業者が入り、価格がコントロールされている現状がある。

日本のコンビニ各社では輸入業者や焙煎業者が大きい利ざやを得るコストを削減できるよう、グループ会社を設立して直接現地から豆を買い付けたり、自社農園を開発するといった企業努力によって、一杯100円という低価格を実現しているのだ。

フェアトレードが進まない 産地の現実

あなたが100円で飲んでいるそのコーヒーは、さまざまな中間業者の利潤を抜きに考えると、実際の現地の生産者が一日、汗水垂らして働いて1ドル以下の低賃金から、薫り高い味わいが引き出されているということになる。児童労働や環境破壊の問題も含めて、従来より生産者と消費者の価格差を縮めようとするフェアトレードのコンセプトからも、常に指摘されている事実である。

世界的なコーヒーの需要は天井知らずで推移している。
投資マネーのターゲットであるコーヒー豆の国際価格も、高騰の一途をたどっている。中国をはじめとしてこれまでコーヒーを飲む習慣のなかった国々にまで、コーヒー文化が浸透していくなかで、生産が追いつかない事態も同時に懸念されている。

こうしたマーケット動向の情報や、市場への販売ルートを持たない小規模農園は、中間業者に頼らねばならないのが現実。結局、十分な利益を得られぬまま、貧困に悩んだり、児童労働を余儀なくされている。
生産者の持続可能な生活・生産を支えるためのフェアトレードが、機能していない現状が浮き彫りになっている。

一杯のコーヒーは世界の縮図

デフレスパイラルの加速する日本においても、コーヒー1杯の値段がやがて、ビジネスマンに手の届かないところまでになる心配もないとは言えない。
ただ、現状でこれだけ低価格のコンビニコーヒーが味わえる裏には、遠い生産国の農園で低賃金で働く、労働者たちがいること。コーヒーの香りとともに意識しておく必要があるのかもしれない。

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