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ジェジュン「ライヴでファンの皆さんと会うまでは、本当に、片思いしている感じです。」

  • 2019.6.19
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ジェジュンさんの“今”に迫るインタビューをお届け!「普段音楽をほとんど聴かない」「今は歌の練習はほとんどしない」というジェジュンさん。その理由や、ソロとして活動するということについて語ってくれました。

世界から取り残されるそんな焦りも経験した

不思議なことに、彼は普段音楽をほとんど聴かないという。レコーディング前やライヴの時などは、もちろん徹底して自分の音楽の世界に浸るけれど、長くエンタテインメントの世界で様々なことを学んだせいか、一旦音楽に刺激されると、そこから想像力が広がって、「あれもやりたい」「これもやりたい」と歯止めが利かなくなるというのがその理由だ。

「音楽は好きだけれど、どちらかというと、“聴く”より“表現する”ものになっているのかもしれません。家でも、好きなアーティストの曲を聴いたりはしないんですよ。移動中とかに、『音楽が欲しいな』と思ったら、同じ車に乗っているスタッフに、『何か好きな音楽かけて』と言います。

真面目に音楽を聴いてしまうと、イメージが色々湧いて、頭の中がぐちゃぐちゃになるんです。今の僕は、音楽とステージが直結してしまっているから、突然、演出家とかプロデューサーの血が騒ぎ出す(笑)。『へぇ、こんな感じの曲いいな』『歌ってみたいな』って思ったら、いてもたってもいられなくなるんです。

だからたとえば、日本でのライヴツアーが終わって、韓国でドラマの撮影に入るとしますよね。韓国でのドラマ撮影は、だいたい5ヵ月ぐらい拘束されます。その5ヵ月間、歌わないし、流行りの曲も一切聴かない。役に集中するために、音楽をシャットアウトするんです。

ただ、そうやって、芝居と音楽をきっちり分けると、今度は音楽の世界に戻ってくるとき、不安になったりもする(苦笑)。自分が、時代の流れに取り残されてしまったらどうしよう、とか(笑)。でも、世間から取り残された焦りは、兵役に行っているときに一番感じていたかもしれないです。あのときも、ファンの皆さんは、忘れずに僕のことをちゃんと待っていてくれた。

ファンの皆さんと再会して、僕は、『この人たちを喜ばせ、幸せにすることなら何だってやろう!』と思いました。あの覚悟があったからこそ、今があります。離れていたからこそ、本当の意味で愛が深まった感じがしたし、僕自身も強くなれた。だから今は、人生で、全ての経験は無駄じゃなかったんだなと思えるんです」

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もう一つ不思議なことに、ジェジュンは、若い頃はともかく、今は歌の練習はほとんどしないのだとか。10代の頃にボイストレーナーをつけたこともあったようだが、基本的には自己流。声変わりも、「グループで活動していた時に、高い声が出なくなって苦しかったことがありますが、しばらくして元通りになりました」と話す。

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「もちろん、声の質は変わったかもしれないですが、音域はそんなに。ただ、10代の頃は、たくさん歌ってました。もっと上手くなりたいと、テクニックを追求していた時期も、あったかもしれない。ただ、10代の頃は、新曲ができると、それをちゃんと歌いこなせるようになるまで、すごく時間がかかりました。

大人になるにつれて、自分の声のことがよくわかるようになったせいか、そんなに歌い込まなくても、感情を込めたり、曲の世界観を表現したりできるようになった。だから最近は、ほとんど練習はしていないです。本番前にコンディションを整えるのも上手くなったし、歌える歌は、年齢を重ねることで確実に増えている気はします」

ジェジュンのライヴに行ったことのあるファンなら誰もが知っていることだが、彼は、ステージの上から、ファンのことをとてもよく見ている。バラードを歌っているとき、感極まって泣いているファンのことや、曲を一緒に歌ってくれる人たちの表情、一緒に踊ってくれる人たちの動き、いろんな景色を、目に焼き付けているのだ。

「だって、それが僕にとって一番のエネルギー源だから。僕が、こうやって一人で頑張れるのは、ライヴで皆さんがパワーをくれるからです。僕のパワーなんて本当に少なくて、ライヴを愛で満たしてくれるのは、圧倒的に、来てくださった皆さんなんです。

正直、ソロっていうのは、ラクではありません(笑)。僕はずっと、グループでやってきて、自分のパートを全うするっていうやり方にもある程度は慣れていた。でも、ソロだと、全部自分で歌わなきゃいけないし、盛り上げなきゃいけないし、ノリのいい曲も、聴かせる曲も、盛り上がる曲も、ダンス曲も、全部自分のものにしていかなきゃいけない。

得意分野を伸ばすんじゃなく、全てのジャンルに精通した、マルチプレイヤーにならないとダメなんです。もちろん、自分のやりたいことを全部実現できる自由度はあるし、『Flawless Love』みたいなコンセプトで、お互いの愛をストレートに確かめ合うこともできます。ライヴの世界観は、作りやすい部分はあるかもしれない。

ただ……作品が受け入れられるまでは、僕も不安やプレッシャーで押しつぶされそうになったりする。このアルバムは喜んでもらえるのか。演出は? 構成は? って、全てが不安です。ライヴでファンの皆さんと会うまでは、本当に、片思いしている感じです。『みんなが僕を思っているその何十倍も、僕は、ファンのみんなのことを考えている!』って堂々と言えるくらい(笑)。だから、ライヴで、皆さんの笑顔に出会うと、ものすごいパワーが湧いてくるんです」

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ジェジュンのライヴでは、彼が作詞した「守ってあげる」という曲を、ファンと一緒になって合唱する定番のコーナーがある。ジェジュンが心を込めて歌い、全力で盛り上げたあと、ライヴ終盤で今度は、ファンの歌に耳を傾ける。

「もどかしいけど いつまでも愛してるよ 僕のもとにおいでよ」

PROFILE

jaejoong●ジェジュン/1986年1月26日生まれ。韓国出身。身長180cm。2019年4月10日日本でのファーストソロアルバムとなる「Flawless Love」をリリースし、オリコンチャート1位を獲得。アルバムを引っさげてのライヴツアーが、全国6都市(東京、愛知、宮城、北海道、鹿児島、和歌山)で開催される中、追加公演が決定! 6月15日(土)16日(日)、神戸ワールド記念ホールで、18日(火)19日(水)横浜アリーナ。詳細は https://www.jaefans.com


次回は6月21日(金)更新予定です! 今、ジェジュンさんが守りたいものとは……?

撮影/田上浩一 スタイリスト/柴田圭 ヘアメイク/村松直美 取材・文/菊地陽子 協力/AWABEES、UTUWA

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