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お金、生活、仕事…「親になっての変化」調査。子の存在は親をどう変える?【パパママの本音調査】 Vol.336

  • 2019.6.17
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子どもができると、それまでの暮らしから一変したという人も多いのではないでしょうか。家族への思いや、生活態度、金銭感覚など、さまざまな面で変化が訪れる人生の転換期と言えるかもしれません。パパやママたちに具体的にどのような変化が訪れたのか、見てみたいと思います。

■9割以上の親は変化を感じている

アンケートでは、「自分が親になって一番変わったと思うこと」について聞きました。

その結果、「家族への思い」と答えた人が4割を超えてもっとも多く、「生活態度」や「金銭感覚」、「働き方」という回答をすべてあわせると、じつに回答した親のうち、9割以上が「変化があった」と考えているようです。
Q.自分が親になって一番変わったと思うことは?
家族への思い 44.9%
生活態度(食事、掃除、片付け) 24.2%
金銭感覚 12.6%
働き方(仕事への考え方) 8.3%
特に変化はない 6.4%
その他 3.7%

■親になった変化1、「子ども第一」タイプ

もっとも多い「家族への思い」という回答。ただ、その思いの先にあるのは、自分自身の感情や健康だったり、自身の親だったりがあるようです。

まずは、「この世に自分よりこんなに大切なものが存在するとは知らなかった」といったコメントにあるように、子どもが存在することへの感情の変化をご紹介します。

「自分はそんなに子煩悩にはならないと思っていましたが、産んでからものすごい子煩悩ということに気づきました。何事も子どもが優先で自分は二の次」(茨城県 40代女性)
「子どもが1人で遠くに遊びに行くと心配だし、帰りが夜遅くなると心配だし、こんなに誰かの心配をすることは、親になるまではなかった」(三重県 40代女性)
「疲れていても、やる事があっても、子どもの笑顔を見られるならがんばれる」(三重県 40代男性)
「買い物していても、仕事の休憩中も、気づけば子どものことを考えている。ご飯のメニューも子どもの好きなもの、ものを買うときも子どものばかりで自分のことは一番最後。でも、幸せ」(徳島県 30代女性)
そのほか、「子どもの存在は言葉にできないくらい大きい」などと、しみじみ考えるようなコメントもありました。

■親になった変化2、「自分の親は偉大だった」発見タイプ



子どもができて親になると、「自分自身の親がどうだったか」を参考にすることが増えます。そうして同じ立場になってみて、初めて親の気持ちを理解するという境地に至る人が非常に多いようです。

「親になって初めて、自分の親に相当心配かけていたんだなと思い知りました。自分の子育てを通じて親への感謝があふれてきて、当時の自分を殴ってやりたい気分です」(神奈川県 50代男性)
「自分が学生だった頃は、親に甘えておねだりしたり、学費や部活費などあたり前のことだと思っていましたが、親になったいま、お金を工面する大変さがわかりました」(鳥取県 40代女性)
「親がフルタイムで働いていたため、寂しい時期もあり、『自分の子どもにはそんな思いはさせない』と思っていましたが、教育や将来のためを思うと働かざるをえない。親も同じ複雑な気持ちだったんだなと今になって気がつきました」(神奈川県 40代女性)

ただなかには、「お弁当すら作ってくれなかった親。わが子には絶対同じことはしない」といった、親を反面教師にするといったエピソードも寄せられました。子どもを持つことで、もう一度自分自身と親との関係を見つめなおすことになるのかもしれません。

■親になった変化3、「健康第一へのシフトチェンジ」タイプ

子どもという守るべきものができたことによって、『大きくなるまでは健康でいなければ』という気持ちが沸きあがる人も多いようです。

「一人の時は『いつ死んでも別にいいや』って思ってましたが、子どもができたら、『私がいま死んだら困るだろうなぁ』と思うようになりました。健康でありたいと」(鳥取県 50代女性)
「家族はもちろん、自分も健康に気をつけるようになった。いつまでも元気で、子どもたちのそばで成長を感じたい」(宮崎県 20代女性)
「自分の体調管理に気をつけるようになりました。育児に休みはないし、体調不良でもご飯を食べさせなくてはならないので」(千葉県 30代女性)

「年をとってからの子どもなので、健康に注意するようになった」と、最近の出産年齢が上がっていることも、健康への気遣いを言及する人が多くなる要因のひとつかもしれません。



■親になった変化4、「だらしない自分からの脱却」タイプ



食事や掃除、片付けなどの家事全般を含む「生活態度の変化」を実感しているという人も、2割を超えていました。

「昔は好きなときに食べて、夜は眠くなったら寝る感じでしたが、朝起きてご飯を食べる時間から寝る時間まで、すべて子ども中心にまわっています」(鳥取県 30代女性)
「朝起きられるようになりました。若い頃は遅刻ばかりでしたが、子どもができてから5分前行動はあたり前」(岩手県 30代女性)
「子どものことを叱る場面でしっかり叱れるように、まずは自分の行動、生活を律するようになったこと」(埼玉県 40代男性)

ほかにも、「アイロンがけや裁縫、お菓子作りなど、子どもがいなかったらできないままだった」というコメントも寄せられていて、家族のために家事の必要性や大切さに気づくようです。

「子どもがうまれてからすてが規則正しくなり、そんな自分に私が一番驚いている」という声も。

筆者も独身や夫婦だけのころは、夕食をかなり遅い時間にとったり、休みの日は昼前まで寝て朝ご飯をとらなかったりと、生活リズムはかなり乱れていました。しかし、子どもが生まれてからは、どんなに前の日の夜が遅くなっても朝は必ず7時までには起きるようにしています。そうした変化に自分自身が一番驚いているというコメントには共感できます。


■親になった変化5、「投資先の配分変更」タイプ



買い物に出かけても、自分の洋服よりついつい子ども服ばかり見てしまう…そんな方も多いのでは? アンケート結果でも、約2割の方は、金銭感覚や働き方、仕事への考え方が変わったという人がいました。

「結婚して、子どもを授かった時点で、お金に対する意識が変わり、使い道をシビアに考えるようになった」(千葉県 40代女性)
「以前は旅行に行ったり、高価な物を買いあさったり、自分にかけるお金が多かった。子どもが生まれてからは、自分より子どもにかける出費が多く、『この子たちのためならば』と思える自分が一番変わったところだと思う。そんな母親の自分も好きです」(東京都 40代女性)

無理に節約しているばかりではなく、「必要でないものは買わなくなった」と、自然に金銭感覚が変わっていったという人が多いようですね。

■親になった変化5、「仕事人間から家族優先チェンジ」タイプ



働き方についても、「仕事優先」から「家族優先」へと大きく考え方が変わっているようです。

仕事は定時で上がるようにし、残りは持ち帰ってやったり休みにまとめてやったりするようになりました。子どもと一緒にご飯を食べたり、話したり、お風呂に入ったりと、家族が最優先になりました」(埼玉県 30代女性)
「子どもがいることで手を抜いていると思われたくない。時間も限られていますが、以前より責任とかクオリティとかの意識は高くなった」(神奈川県 40代女性)
「独身の頃は好きなことを仕事に。今は家族で生きるための仕事」(東京都 30代女性)

子育てと両立できるように、「転職した」、「福利厚生を重視するようになった」という声もありました。さらに、子育てとキャリアを両立できるように、短い時間でも効率アップして仕事量を減らさないように努力しているという声もあり、それぞれ子育てと仕事との兼ね合いに工夫しているようです。



■親になった変化6、「新世界発見」タイプ



回答の選択肢にはなかったものの、自分自身の性格や考え方、価値観などの変化を実感しているというコメントが多く寄せられました。

涙もろくなった。子どもにまつわる番組を見れば涙がポロポロ出るし、動物が子どもを愛おしむ姿を見ても涙がポロポロ」(神奈川県 50代女性)
「諦めることを覚えました。部屋が汚いこと、子どものテストの点数が悪いこと、一生懸命作ったご飯を『食べない』と言われること。旦那がなんにもしないこと。その都度気にしていたら子育てはやっていけません」(佐賀県 40代女性)
「過保護にならない程度に子どもをサポートするために、周りの人たちと積極的に会話して、コミュニケーション力は上がりました」(徳島県 30代女性)
「子どもたちの趣味のおかげで、今まで見ることもなかった世界をともに体感できることはとても有意義で、未来への活力になる。何にでも感動できるアンテナさえ持っていれば新しい世界が開けると思いました!」(千葉県 40代女性)

どれも、子どもができたことによる変化で、新たな自分を発見したり、新しい世界に足を踏み入れたりと、前向きな思いを感じることができますよね。

ほかにも、「今までは嫌な事から逃げてたけど正面から受け止められるようになった」、「自分がやった方が早いことも子どもにやらせて、じっくりと待つ忍耐力が養われた」など、その人の考え方や生き方という、根幹にかかわるような部分にも変化をもたらしていることがわかります。子どもの力は偉大ですね。

しかし一方で、マイナス面での変化についてのコメントも寄せられていました。



●子どもを叱るために言葉遣いが悪くなった
●4人子どもがいて余裕がなく、短気になってしまった
●温厚な性格、のはずでしたが、親になったらしょっちゅう怒ってる
●体重が、一人産むたび増えていく
また「我慢」「忍耐」「自制」といったキーワードをあげる方も多くいました。

たしかに、子育ては楽しいことばかりではなく、思いどおりにいかなかったり、自分の時間がなかなかとれなかったりと、パパやママたちは大なり小なり我慢をしながら行うこともあるでしょう。

■親になって変化したことの意味するところは?



さらに、すべてにおいて変わったというコメントを寄せた人もいました。

「すべてにおいて変わりました! 親のありがたみがわかり、お金の使い方が変わり、子ども中心の生活に。大変なことも多いけど、それ以上に楽しいこと、うれしいことをたくさん経験できますよね! 子どものおかげで成長させてもらっています!」(山形県 40代女性)

「すべてが変わった」としながらも、その変化を前向きなっものとして捉えている人が多いように思います。本当は意図していない変化だったとしても、その変化含めて、子どもが生まれてきたことによるもので、「子どもがいない生活は想像ができない」という思いを抱く人がほとんどなのではないでしょうか。

ここまで、親になって一番変わったことについて、見てきました。子どもがいる生活は、多くの人が何かしらの変化を実感することになるようです。

変わりたいことと変わりたくないこと。それぞれどんなことがあるのか、自分自身で認識してみると、この先の人生での大事にすることの取捨選択ができるようになるかもしれませんね。

「親になって起こった変化」は、おそらくプラス面ばかりではなく、大なり小なりのマイナス面もあるかもしれません。でもプラスもマイナスも見つめつつ、家族と過ごしていくなかで、家族の形も、そして自分の中にある「親としての想い」もどんどん変化していき、家族の歴史の1ページとなっていくのかもしれません。

そして今回のアンケートにもあるように「親から子へ、そしてまたその子へ」と想いはつながっていくことがわかります。「親の子どもへの想い」は、この先子どもが大きくなったとき、彼ら自身を支える自分の軸の要素の1つとなるのではないかなと思います。だからこそ、何を伝えていけばいいのか、子どもと接するときに考えてみてはいかがでしょうか。

Q.自分が親になって一番変わったと思うことは?

アンケート回答数: 4400件
ウーマンエキサイト×まちcomi調べ

(高村由佳)

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