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教育改革で大学入試の英語はこんなに変わる!知っておきたい改革の内容

  • 2019.6.15
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2020年に大きな教育改革が行われ、大学入試が大きく変わります。幼稚園、小学校低学年のママには「大学なんてまだ先のことだから関係ないな」と感じるかもしれません。しかし、現小学6年生が大学受験を迎える2024年に新しい入試制度が本格実施され、それに向けた新たな動きが既に始まっています。

特に英語については「身につける」ものから「身についていて当たり前」の教科となっていきます。大学に進学する可能性が少しでもある方は、まずはどんな風に入試が変わるのか、その為に今からできる対策はどんなことかを知っておきましょう。

英語4技能が重視される

今までの大学入試では「聞く」「読む」の2技能が評価されていましたが、今後はさらに「書く」「話す」がプラスされて4技能が評価されます。単語や文法の知識を問う問題から、コミュニケーションで使える英語力が重視されるようになります。

2020年~2023年の大学入試では共通テストと資格・検定試験が併用されますが、2024年以降は資格・検定試験に一本化される予定です。

資格・検定試験はケンブリッジ英検・TOEFL・IELTS・TOEIC・TEAP・英検・GTECの7種類です。入試を実施する大学により基準は異なりますが、資格が複数ある為それぞれのスコアを一定の基準に換算して評価します。その基準がCEFR(セファール)と呼ばれます。

CEFRとは

欧州評議会が作成した、外国語の学習・評価のための言語共通の参照枠組みで、CAN-DO(できること)によりレベル分けされています。それぞれのレベルを見てみましょう。

C2:聞いたり読んだりした、ほぼすべてのものを容易に理解することができる

C1:いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、意味を把握できる

B2:抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。

B1:仕事、学校などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば主要な点を理解できる

A2:ごく基本的な情報、買い物、地元の地理、仕事など直接的関係があることに関して文や表現が理解できる

A1:具体的な欲求を満足させるための日常的表現と基本的言い回しは理解し、用いることができる

例えば英検であれば、2級がA2~B1レベルとなります。

認定試験は、受験年度の4~12月に実施される中で2回分を活用できます。現在一部の国立大学や私立大学で認定試験が活用されており、CEFRがA2以上で出願可能というところがあります。また、CEFRによって試験に加点されるシステムを採用している大学もあります(例えばC2でプラス50点、C1で40点、B2で30点、など)。

現在認定試験を活用しない・提出は求めるが合否に関係しないとしている大学も多くありますが、今後どのように変わっていくかは分かりません。2019年度で活用した大学は187校でしたが、今後年々増加するとみられています。

2020年の英語教育改革

大学入試の改革に合わせて、小・中・高校の英語教育も変化しています。2020年から変わる内容は、大学入試の「4技能評価、資格・検定試験」に加えて4つです。

(1) 小学3・4年生

3・4年生で「外国語活動」が入ります。週1コマ、年間35時間程度の授業となります。

教科ではない為、成績はつきません。英語を楽しく学ぶことで抵抗感をなくし、聞く・話すことをスタートさせる目的もあります。

(2) 小学5・6年生

5年生になると英語が教科になり成績がつけられます。授業も年間70時間に増えます。卒業までに600~700単語を学習します(現在の中学卒業時が1200単語)。活字の読み書きに加え「聞く」「話す」の4技能の学習が始まります。

(3) 中学校・高校

基本的に英語の授業は英語で行われます。「話す」だけではなく、スピーチ・ディスカッションなども英語で行います。中学で覚える単語も、現状の1200語から1800語と大幅に増えます。高校ではさらに「論理・表現」の科目が新設されます。

英語改革に向けて今から英語に親しもう

2020年に向けて既に小学校でも国際交流などの時間が導入されていますが、英語教育が本格的に始まると聞くと子どもがついていけるのか不安に感じる方もいるでしょう。

3,4年生の外国語活動では、アルファベットに親しむ時間や副教材で英語絵本が使用されるなど、楽しく活動するための工夫がされています。まずは英語に拒否反応を示すことのないように馴染んでいくことが大切です。この時期の楽しい感覚が、その後の吸収に役立ちます。

4技能全てが大切ですが、特に聞く力については幼少期に大きく伸びるので、良質な英語に触れる機会を持つことが効果的です。英語の勉強を続ける上で重要なのは「英語が好き」という気持ちと「外国人に興味を持つ」ことです。これらの力を育てるために、英語に自然に慣れ親しめる英語環境を整えましょう。例えば好きな英語の歌や絵本を、繰り返し聞いたり見たりします。有料の教材に限らず、テレビ番組やインターネットの動画を活用しましょう。

ほかにも、出掛ける準備の間に英語の歌を流したり子どもと英語の歌を歌ったり、外国のアニメを見たり、例えば鉄道に興味があれば英語圏の鉄道番組の動画を見せるなど、英語にふれる環境をすこしずつ整えることで英語の興味・関心が高まります。

ここで「あまり英語が身についていない」などと焦ることは禁物です。無理強いさせて英語嫌いにさせてしまうことが一番危険です。ある程度英語に慣れ英語を楽しむことが出来れば、その後授業で英語を学ぶ際にも無理なく力を伸ばすことが出来ます。言語習得には時間がかかるということを理解し、無理せず少しずつ継続していきましょう。

大学入試まで時間があると思っていても、年々変わっていく状況を知っておかないと直前で対策をすることは難しいです。例えば、中学受験を全く考えていなかった親子が英語の入試改革を知って、英語教育に力を入れていて既に英語のみの授業を行っている中学の受験を考えたという話も聞きました。

どのように選択していくかは人それぞれですが、状況を知らなければ選択することも出来ません。今からしっかり情報収集をし、常に最新の動向を抑えておくことで後悔しない選択が出来るでしょう。

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