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「モテはTwitter、結婚はLINE」山ちゃん&蒼井優結婚会見の“あの発言”から考える

  • 2019.6.14
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お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の山里亮太さん(42)と女優の蒼井優さん(33)が6月3日に結婚。6月5日に東京都内で開かれた会見は、終始“幸せオーラ”に包まれ、テレビ(あるいはスマホ)の前で見ているこちら側も「よかったね!」「おめでとう!」と声を投げ掛けずにはいられない気持ちにさせてくれました。

そこで、著書『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)があり、WEBサイト「女子SPA!」で「ぼくたちの離婚」を連載中の稲田豊史(いなだ・とよし)さんに、今回の会見から私たちが学べることについて3回ににわたってコラムを寄稿いただきました。第2回目のテーマは「モテについて」です。

非モテと結婚は両立する

女優・蒼井優さんと南海キャンディーズ・山里亮太さんとの結婚記者会見で、山ちゃんの口から「ビジネス非モテ」を否定する発言があった。いわく、「蒼井さんが僕のことを好きになってくれただけで、(僕が)そこまでモテモテだったわけじゃない。(中略)これからもチャラチャラしたやつらに怒りを持たないかと言ったら、怒りを持つと思います」

しかしワイドショーほか巷(ちまた)では、「モテてないやつが、あんなきれいな女優さんと結婚できるわけないだろう」と、山ちゃんの発言を疑問視する向きもあった。

しかし、皆忘れてはいないか。モテは不特定多数にチヤホヤされることだが、結婚はたった1人に認められた結果だということを。「モテているかどうか」と「最良の結婚相手が見つかるかどうか」はまったく別の話、というかほぼ無関係である。山ちゃんが今までもこれからも非モテを自称するのは、なんら矛盾していない。

むしろ、「モテ」は「たった1人の最良の相手」を探す際の障害にすらなり得る。

筆者は「離婚した男性に離婚の経緯を聞く」というエグいルポ連載を、とあるWEB媒体*で1年以上続けている。今まで話を聞いた男性は10数人。元妻とのなれそめ、結婚を決めた理由、結婚生活のきしみ、そして破綻の理由までを余すところなく。1回の取材が6時間に及ぶこともある。

*「女子SPA!」で連載中の「ぼくたちの離婚」

彼らの口からは、元妻に苦しめられた信じがたいエピソードが語られる。「結婚生活のストレスで過呼吸と鬱(うつ)に苦しんでいたが、妻からそれを笑い飛ばされた」「妻から『子供さえいれば、あんたはいらない』と言い放たれた」「同じ部署の既婚男性2人と同時にW不倫していた」「一晩で5回イカせないとキレる」「家を買うための貯金1,000万円をメルカリのブランド品購入で使い込まれた」等々。

地獄のようなエピソードを聞くにつけ、筆者はある法則に気付いた。このような“ひどい妻”と結婚してしまった夫ほど、頑張り屋で、寛容で、心根が優しく、気配りができ、人当たりが良い。そして、彼らはたぶんモテる。

「モテる人」は貧乏くじを引く

「モテる」人は、面倒な人からも好かれる。社会不適合者からも、激しく情緒不安定な人からも、対人コミュニケーションが著しく苦手な人からも好かれる。「モテる」人は誰にでも優しく、どんな愚痴にも文句にもちゃんと耳を傾けてくれるからだ。「面倒な人を拒絶するだけの非情さ」を持たない資質こそが、モテる人がモテる理由なのである。

結果、モテる人はその優しさにつけこまれるハメになる。その寛大さから、相手の無茶な要求も可能な限りかなえようとしてしまう。関係がひどく悪化しても、放り出さないで限界まで修復に努力してしまう。度量が広いだけに、相手の暴虐、なんなら精神的DVにすら、自分を奮起させて耐えようとする。気付いたときにはボロボロに疲弊し、致命的な深傷を負っている。そうなって初めて離婚に踏み切り、周囲からは「なぜもっと早く離婚しなかったの?」と不思議がられる。

「モテていない人」なら、こんなことにはならない。誰にでも優しくないし、そこまで寛容ではないので、相手の理不尽なわがままを、早い段階で「無理」と突き返せる。結果、傷は深くならない。

山ちゃんのタレントとしての能力は、問答無用でものすごく高い。ただ、山ちゃんの「そこまでモテモテだったわけじゃない」を言葉通り信じるなら、山ちゃんの「モテ力」はそれほど高くない。つまり山ちゃんは「面倒な人を拒絶するだけの非情さ」を、ちゃんと持ち合わせている。

だからこそ、「たった1人の最良の相手」に出会えたのだ。

「モテ」はTwitter、「結婚」はLINE

もしあなたが、デートや飲み会によく声が掛かり、それなりに「モテて」いるのに、なかなか(結婚を前提とした)交際相手が見つからないと悩んでいるなら、よく聞いてほしい。

不特定多数があなたをチヤホヤするのは、あなたが2時間なり3時間なり会食で話すのに快適な相手だからであって、一生添い遂げたいからではない。それどころか、その不特定多数のなかに一定数混じっている面倒な人は、あなたを幸せにはしない。あなたの人生に責任を持たないし、あなたの事情を考えてくれたりはしない。隙あらばあなたの寛容さに甘え、気配りにタダ乗りし、搾取するのみだ。

SNSに例えるなら、「モテ」はTwitterで何千人、何万人もフォロワーがいる状態だ。フォローしている理由は、ツイ主のツイートが面白いからであって、彼・彼女に仕事を発注したいからではない。なんなら、ツイ主の炎上に加担することだってある。フォロワーはツイ主の人生に責任は持たないし、親身になったりもしない。面白そうだからウォッチしているだけだ。チヤホヤとは、そういうことである。

その意味で、「フォロワー数はそれほどでもないけど、ある時、超ビッグなクライアントからLINEで“友だち”登録された」のが山ちゃんだ。

Twitterのリプ合戦と違って、LINEの1対1やりとりは周囲から見えない。だからこそ山ちゃんは、マスコミがいつも蒼井さんを「魔性の女」扱いしていることを了解済みで、こう言ったのだ。

「皆さんの目の前にいる蒼井さんと違う蒼井さんを、僕は見せていただいている」

「モテ」はTwitter、「結婚」はLINE。「たった1人の最良の相手」に出会うために必要なのは、フォロワーの数ではなく“友だち”の質である。

【第1回】「交際を経てからの結婚」を信じてる貴女へ

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