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世界遺産の街で見つけた宝物のようなホテル〈ザ・マジェスティック・マラッカ〉へ。From Melaka

  • 2019.6.5
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昭和が生んだ偉大なる文人、金子光晴や沢木耕太郎らが魅せられた国、マレーシア。金子は家財を売り払ってアジアとヨーロッパを行き来し、沢木は海峡に沈む夕日の感動をエッセイに綴った。中でも世界遺産の街、マラッカは交通の便からまだまだ日本人ツーリストも少ない地。そんなところに、宝物を発見した気分にさせられるクラシックホテルがあった。

長距離バスに揺られて目指すはマラッカにある、あのホテル。

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Hanako 編集部

2008年にペナンとともに「マラッカ海峡の都市群」として世界遺産に登録されたマラッカ。16世紀にはフランシスコ・ザビエルの遺骨が安置された場所でもある。クアラルンプールの空港に到着したら、ローカル長距離バスに2時間ほど揺られることが必要だ。クアラルンプール空港で表示を頼りになんとかバス乗り場に。印刷されたチケットの座席番号を探してシートに座ると、運転手さんは素っ気なく出発し、ただひたすらとバスは高速を走る。

トイレ休憩もアナウンスもなく、ブログで見覚えのあるマラッカのバスターミナルで素っ気なく停車した。道行く人が「こっちこっち」と言われるがままモールの中を進んでなんとかタクシースタンドに到着。20リンギット(約600円)を払ってホテルの名前を告げる。

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Hanako 編集部

今回のガイドブックは、偉大な詩人、金子光晴がマレー半島を旅した「マレー蘭印紀行」。全財産を元手に妻とアジアを経てヨーロッパを計6年以上旅した金子。自由で豪放な生き方は今でも多くの人に影響を与えている。

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Hanako 編集部

ターミナルから街に入ると流れる川の辺りに佇んでいたのが「大華酒店」と書かれた〈ザ・マジェスティック・マラッカ〉。クリーム色とペパーミントグリーンのコンビネーションのモダンな外装。天井には木製のシーリングファン、モザイクタイルの床に、磨き抜かれたグラスがずらり並ぶバーカウンター。ドアを開けたら目の前は映画が上映されているような光景が広がる。

〈ザ・マジェスティック・マラッカ〉のコロニアルスタイルの建物は1920年に個人の邸宅として完成したもので、1950年にはホテルへと転身した。一時期、閉鎖の憂き目にあうが、マレーシアの企業によって2008年にリノベーションし、再びホテルとして復活した。

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Hanako 編集部

ホテルの名物は午後3時からのアフタヌーンティーだ。サンドイッチやスコーンといった正統派のお菓子の他に、マレーシア独自のスタイル、ニョニャのほんのり甘いスイーツとスナック。何より驚きはお茶の美味しさだった。ハーブ入りの紅茶はふわっとレモングラスが香った。ここまであって全て59リンギット(約1,800円 1名分、2名利用から)とお値段も優しい。

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Hanako 編集部

〈ザ・マジェスティック・マラッカ〉はインテリアだけでなく、食もニョニャの文化を取り入れている。朝食はマレーの伝統的な「ナシマレ」を。甘くてちょっとピリ辛なソースにピーナツ、小魚のフライ。そしてココナツミルクで炊いたご飯が定番。

海に向かって建てられたモスクで夕日、がマラッカのハイライトです。

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Hanako 編集部

マラッカ王国からポルトガルそして日本の統治を経て独立したマレーシア。マラッカはヨーロッパと中国の文化がミックスした絢爛な「ババ・ニョニャ」文化で有名。ヨーロッパ様式の建物は中国の華やかさが融合した華やかな色合いが施されている。
海に広がるモスクへ。ここは街中から車で20分以上のドライブだ。日本でGRABを登録すれば格安でラウンドトリップができる。美しい夕日まで粘りましょう。だいたい午後7時が日没。タクシーでは往復50リンギッド(約1,500円)。

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Hanako 編集部

昼になると気温が急上昇するマラッカ。街を散策するなら午前中がおすすめだ。早朝は古い建築群を訪ねるツーリストで賑やかになる時間だ。おすすめはチャイナタウン周辺。ニョニャ独特のカラフルな建築が立ち並ぶ道をぐるっと回ってみた。

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Hanako 編集部
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Hanako 編集部

1日5回礼拝をするムスリムは、朝、昼、夜とモスクから礼拝を呼びかける「アザーン」が流れる。街に響き渡るアザーンの音を聞くとイスラムが国境の国やってきたと実感する。東京から飛行機で7時間弱。周辺国のシンガポールやタイとも異なる文化圏で、キラキラしたリゾートよりも静かに過ごすことを好む人が選ぶホテルがマジェスティックなのかもしれない。

〈ザ・マジェスティック・マラッカ〉
188 Jalan Bunga Raya,75100 Makacca
60-6-289-8000
54室
http://www.majesticmalacca.com

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