新刊から名作まで。ガール世代におすすめしたい、エディターの愛読書。

新刊から名作まで。ガール世代におすすめしたい、エディターの愛読書。

2019.05.29 20:27

読書が捗る梅雨の時期に向けて、エディターがお気に入りの本をご紹介。ちょっとためになるエッセーから心に残る小説まで、ガール世代にぜひ読んでほしい5冊をピックアップ。

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私がオバさんになったよ。

VOGUE GIRLは幅広い年齢の読者層がいることが嬉しいことのひとつなのですが、メインを占めるのは20代の女性たちです。そんなみなさんには今回紹介する『私がオバさんになったよ』は、タイトルからして「もう少し先の話し」と感じるかもしれないですね。でも、公私ともに我が道をいく先輩たちが、みなさんも間違いなく将来迎える「おばさん枠」になったとき、何を思い考えているのかを知ることは、けっこう意味のあることじゃないかなと思います。女性の生き方とか一般的な常識を独自の視点で分析するジェーン・スーが、光浦靖子や山内マリコ、中野信子といった8人と対談するこの本。ひと筋縄ではいかない個性的な女性たちと語るそれぞれの回に、それぞれの面白さや共感、発見などがあるのですが、共通しているのは「力まずに考え続ける」ということ。彼女たちの会話から見えてくる、プラス思考でもマイナス思考でもなく今の自分と向き合う生き方って・・・できるようでなかなか難しい!(VOGUE GIRL副編集長 荒井 現)

 

音楽を聴きながら、臨場感溢れる体感読書。

この春からピアノを再開しました。大人になって改めて鍵盤に触れると、十代の頃とは変わって(指も頭も動かずですが…汗)新鮮。基礎に立ち返って練習に励みながら、YouTubeで好きなピアニストの動画をディグするのが最近の至福のときです。そんな気分を共有している、大人ピアノ教室に通う先輩からすすめられたのが恩田陸さんの『蜂蜜と遠雷』。第156回直木賞と2017年の本屋大賞をW受賞した当時の話題作を今さらながら読みました。国際ピアノコンクールを舞台に、規格外れの天才ピアニストに、かつての天才少女、サラリーマン、名門音楽院の日系人が優勝を争うという内容ですが、ぜひコンクールの課題曲を聴きながら読み進めることをおすすめします。登場人物の心理と音楽、文章と音符が、分解されて自分の身体に次々と入ってくるような体感。今までに味わったことのないような感覚に、読み終えて1週間ぐらい『蜂蜜と遠雷』ロスになりました。今秋には映画化されるようなので、どう実写化されるのか楽しみです。(VOGUE GIRL エディター 蔵澄 千賀子)

 

樹木流生き方のエッセンス。

ゴールデンウィークの旅行中、大事に、大事に、少しずつ読み進めたのが樹木希林さんの『一切なりゆき』。希林さんが生前に残した数々のコトバを、仕事、家族、演技、恋愛などのテーマに分けて、整理されたシンプルなエッセイで彼女の言葉そのものを楽しめる内容。一番印象的なのは、「欲」との付き合い方。人生は欲張らず、自分に期待しすぎず、失敗しても「自分にしては上出来だ!」という希林さんならではのポジティブなマインドのありようにとても共感しました。もちろん、今の私の年齢で読んで胸に直球に刺さる言葉もいっぱいあるのですが、10代、20代のときに、この言葉に触れられてたら、もっと自分を肯定してあげれてたかも!という箇所もいっぱい。そして内田裕也さんとの特別な関係も、とても心温まるもので何度でも読み返したくなるエピソードがいっぱい。ぜひVOGUE GIRL読者の皆さんにも、手にとってもらいたいです。(VOGUE GIRL エディター 諸岡 由紀子)

 

聡明なガールにこそ読んでほしい。世界を見つめる視線が変わる1冊。

今年1月に日本版が発売された『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』。発売直後に購入して読んでいたのですが、ゴールデンウィークに改めて読み直してみました。やっぱりこの本はいい本だな、と思ったので、ちょっと長くなりますがおすすめポイントを挙げます。

“ファクトフルネス”とは データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。「世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?」とか「いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?」こういった質問に対して、大半の人は正解率が3分の1以下で、ランダムに答えるチンパンジーよりも正解できないのだそう。しかも、その正答率は学歴が高い人や社会的地位にある人ほど低くなるのだとか。それは、本能が引き起こす思い込みにとらわれてしまっているから。そんな思い込みを、最新の統計データを紹介しながら解きほぐし、世界の正しい見方を紹介するのがこの本『FACTFULNESS』です。

世界の本当の姿を知るために、本書では教育や貧困、エネルギーなど多岐にわたる分野を取り上げています。でも、難しそうと尻込みする必要はナシ。難解な数式はひとつも出てこないし、GDPより難しい経済用語や統計用語は使われない。誰でも直感的に理解できるように書かれていて、それを読み進めていくと、あら不思議。今まで自分が世界をどんなに誤解していたのかが見えてくるのです。

「賢い人ほど、世界を誤解している。頭のいい女子ほど、世界を悲観している。」このことが本書では何度も強調されます。聡明でありたい、と思うガールたちこそぜひこの1冊を手にとってほしい。読んだあと、あなたが世界を眺める視点がガラリと変わるのを体感できるはずだから。(VOGUE GIRL ジュニア・エディター 宮島 彰子)

 

芸術作品のような恋愛小説。

1968年に社会主義国家チェコスロバキアで起きた民主化弾圧「プラハの春」を舞台に、5人の男女の物語を描く『存在の耐えられない軽さ』。詩的なタイトルに惹かれて購入したのですが、著者のミラン・クンデラについて調べたら、東欧の文学の中で一番といっていいほど有名な作家でした。全体的に哲学的な描写が多く、言葉のリズムや表現に美しさを感じます。文章一つ一つが興味深く、例えば4ページ目「重さは本当に恐ろしいことで、軽さは素晴らしいことであろうか?」。今の時代は何に関しても軽さや早さが求められる傾向にありますが、元来恋愛や人間関係に関しては、どちらかというと重さや深さが大切だと個人的に思っています。「軽さと重さ」はこの小説の一つの切り口の例として、他にもさまざまな視点で想像がわく、文学的好奇心をそそられる作品です。なんとなくですが、村上春樹が好きな人にはハマる作家だと思います。(VOGUE GIRL アシスタント・エディター 塚原 由香理)

 

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