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失恋を乗り越える方法~人生を変える方法【夏目かをるの最強女になる!vol.55】

  • 2019.5.25
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失恋は一種の病気です

失恋はとても辛いですね。なぜかというと、失恋するということは、心が「失恋」という病気にかかってしまっているからです。

しかも特効薬もなく、名医も存在しません。手のほどこしようのない病です。傷が癒えていくまでじっと耐えるしかありませんが、そんな時にふと「時間が唯一の親友」のように思えてきます。

失恋の傷がなかなか癒えない場合は、無気力や焦燥感、時には絶望感にさいなまれますね。

ある企業では「失恋休暇」を制定しています。失恋における精神的ダメージが仕事にも影響を及ぼすことを防ぐためだそうですから、やはりメンタル面での治療が必要かもしれませんね。

失恋を癒やす方法として、ぱっと浮かんだのは、おしゃれをして外出する、美味しいものを食べる、友達とお酒を飲む、ショッピングする、旅に出る、引越しをするなどなどです。でもこれらは行動力を伴いますから、失恋による無気力や焦燥感にかられている場合は、ちょっと無理ですね。まずは窓を開けて深呼吸しましょう。太陽の光を浴びてみましょう。じっと蹲っていた状況から、少し抜け出してみるのです。

ここで気をつけたいのは、失恋が時には命の危険に及ぶことがあるということです。その場合、友人らが結束して、失恋した女性を守ってくれることもあります。

例えば、本人の許可をもらってLINEやFacebookのアカウントを変更する、相手の男のFacebookを覗きこまないように一時的に夜から朝にかけてスマホをロッカーにしまってあげる、場合によっては失恋した友達の家に順番に泊まりにいく、などなど、失恋した人が命の危険にさらされないように、気を配ってあげることもあります。

また失恋した時は心が敏感になるので、音楽や映画、芸術に触れると、いつになく感じたことのない潤いをもたらすことがあります。心を豊かにしてくれるので、悲しいことだけが残るのではないのですよ。

失恋した時に読んでもらいたい本

そうはいえ、どんな綺麗ごとをいっても、痛みが残っていますね。

一人でひっそりと泣いてみることもいいですよ。涙はデトックス効果もありますから。

ひととおり泣いてから、美味しいスイーツを食べながら、好きな音楽を聞いて、観たかった映画をぼんやりと観る。そして少し気力が戻ってきたら、お勧めしたい小説があります。

それはミラン・クンデラの「存在の耐えられない軽さ」(集英社文庫)。

モテモテの外科医トマーシュは最初の妻と別れてから女性に対して恐怖と欲望を同時に抱くようになります。そのため複数の愛人たちとエロス的な友情を楽しんでいます。

ところが田舎で知り合ったテレサという娘が訪ねたことから、トマーシュの人生が一変。「責任を取れ」と迫られて、テレサと結婚することになります。田舎の常識に縛られたテレサから「あなたは存在の耐えられない軽さだ」とトマーシュは責められますが、やがて二人は「プラハの春」というポーランドの激動の時代に巻き込まれていきますーーー

相性も価値観も全く合わない男女が結婚生活を続け、動乱の時代を葛藤しながら生き抜いていく姿に、失恋による焦燥感も無気力感もだんだん薄れていきます。妻と合わないトマーシュですが、価値観が一緒の女性アーティストと心が通っています、でも二人が一緒に生きることはなく、混乱の時代に心の中で相手の無事を祈っています。これも愛ですね。

恋愛、結婚、人生、時代、政治など、様々なことを深く考えさせてくれる恋愛小説です。決して軽い内容ではないですが、失恋の痛手を忘れるには、このようにどーんと重量感のある世界に浸ったほうがいいでしょう。

「存在の耐えられない軽さ」は、フィリッ・カウフマン監督が映画化。すみずみまでセンスに溢れる作品です。

失恋によって人生を変える

失恋は人生のターニングポイントです。失恋から目を背けず、勇気をもって向き合った時に、人生が大きく変化することがあります。

私がその過程をみたのは、2019年4月16日放映のNHK「プロフェショナル 仕事の流儀」が追いかけた美尻トレーナーの岡部友さん。

岡部さんは1985年生まれの現在33歳で、ヴィーナスジャパン代表取締役。パーソナルトレーナーとして活躍中で、女性専用のフリーウェイトジム「Spice up Fitness」をオープンして、南青山ほか全国に4店舗を運営しています。

岡部さんのキャリアを決めたのは、高校卒業後、渡米して運動生理学や解剖学を学び、米フロリダ大学在学中にプロアスリートを指導するスポーツトレーナーが保持するNSCA‐CSCSの資格を取得したこと。帰国後、お尻のトレーニングに特化したオリジナルメソッド「Glutes in Action(お尻を起こそう)」をもとに、彼女流の哲学をもって、女性たちに「お尻から“心”を変えること」=「強さ」を掲げます。

「外見はおまけ」という彼女は、ひたすら女性たちに、お尻のトレーニングから心の強さを教え込みます。

その背景にあるのは、20代の大失恋でした。相手に合せようとするあまり、とても苦しくなって、つらくて耐えきれなくなって、自分から別れを切り出したそうです。

好きになった相手に、もっと愛されたいという思いが強くなると、相手に合わせたくなる。そんな女心に岡部さんは苦しみ、苦しみ抜いて、そして自滅するように、恋を終わらせます。

「自分は弱かった」と自分に向き合い、そして強さとは何かを深く考え、オリジナルメソッドを掲げて、お尻から心を変えるトレーニングを編み出したのです。

そして彼女自身も「日本一美しい尻」を目指して、たゆまぬ努力とトレーニングを続けているのです。

番組のラストで彼女が自分の弱さを打ち勝つように歯を食いしばってトレーニングをしているシーンで、私は泣いてしまいました。彼女はひょっとしたら、まだ大失恋を乗り越える途中にあるかもしれません。

でも大失恋に向き合い、そこから人生の転換をはかり、そして女性たちに強さを教え込んでいく岡部さん。

自分も変われば、世界も変わる。彼女はまさにそれを実践しているのです。

失恋とは、人生の大きなドラマです。どのように乗り越えるかは、あなた次第。あなただけのオリジナルドラマがあるのです。必ずね。

(夏目かをる)

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