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流行性角結膜炎「突然目が真っ赤に…!」症状、予防法、対処法、プール・水遊びは?【ママが知るべき「子どもの感染症」傾向と対策 第11回】

  • 2019.5.24
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もうすぐ保育園や幼稚園、小学校でプールが始まります。水遊びや水泳の授業が始まるこれからの時期、特に気をつけたい感染症の一つが、「流行性角結膜炎」です。

「はやり目」と呼ばれることも多いこの感染症、赤ちゃんでもかかることがあり、白目が真っ赤に充血したり、目やにや涙が出たりします。今回は、流行性角結膜炎の症状や治療法など、具体的に見ていきましょう。

■流行性角結膜炎「2018年は夏も冬も大流行!」



そもそも、流行性角結膜炎とはどんな感染症なのでしょうか?

結膜炎は、ウイルス性結膜炎と細菌性結膜炎に分かれます。そのうち、ウイルス性結膜炎には原因となるウイルスが4つあり、流行性角結膜炎、咽頭結膜炎(通称:プール熱)、急性出血性結膜炎、ヘルペス性結膜炎となります。

その中で、流行性角結膜炎はアデノウイルスによって引き起こされる感染症で、一年を通してかかることがあります。

角膜はいわゆる「黒目」をおおう透明な膜のことで、結膜は上下まぶたの裏側と白目の表面をおおう半透明の膜のこと。この両方がウイルスに感染し、伝染性の角膜炎と結膜炎が合併するのが、流行性角結膜炎です。

現在の流行状況を見てみましょう。

国立感染症研究所によると、2019年4月29日から5月5日までの全国3000の医療機関1定点あたりの報告数が、流行性角結膜炎では0.23人と低い数字になっています。

ただし、昨年5月には感染者数が急増。過去10年間と比較してもっとも多かったときもあり、その後も断続的に冬ごろまで流行が続きました。

これからプールや水遊びも始まり、夏に向けて再びはやりやすくなるため、注意が必要といえそうです。

■流行性角結膜炎「症状、潜伏期間、感染経路」

流行性角結膜炎の症状はどういうものなのでしょうか?

【症状】
結膜が充血し、目やにや涙が大量に出ます。目の痛みをともなうことがあります。まぶたがはれたり、異物感があることもあります。症状が強い場合、結膜の表面に白い炎症性の膜(偽膜)ができることも。特に乳幼児は症状が出やすいようです。



また、最初は片目だけに症状が出ていても、数日中にもう片方の目に症状が現れることがあります。症状のピークは、発症してから約1週間で、徐々に回復していきます。

炎症が強い場合は、角膜(黒目)の表面に小さな濁りが残るケースも。濁りが消えるまで数カ月かかることもあります。

【潜伏期間】
潜伏期間は2日から14日です。

【感染経路】
プールの水、手指、タオルなどを介した接触感染、くしゃみやせきなどのしぶきによる飛まつ感染となります。





■流行性角結膜炎「予防方法、対処法、プール・水遊びは?」



流行性角結膜炎を防ぐためにはどうすればいいのでしょうか? また、実際に流行性角結膜炎にかかった場合の対応はどうすればいいのでしょうか?

予防法や対処法、プール・水遊び、保育園や学校の登園(登校)基準も見ていきましょう。

【予防方法】
手洗いや、プール前後のシャワーがすすめられています。家族内感染、学校や保育園などでの集団感染を防ぐためにもタオルの共用は避けましょう。プール以外でも接触感染によって広がる可能性があるので、日頃から意識しておきましょう。

【対処法】
特効薬はないため、通常は炎症を抑え、細菌による二次感染を防ぐための目薬が処方されることが多いようです。また、目やにはハンカチではなく、使い捨てできるティッシュでふくのがいいでしょう。感染している子どもだけでなく、家族全員がこまめに手洗いをするのも大切です。




【プール・水遊び】
症状が完全になくなるまで控えましょう。

【登校(登園)基準】
医師が周囲への感染の恐れがないと判断するまで登校(登園)できません。

感染力が強く、一度かかると手ごわい流行性角結膜炎。日ごろから手洗いはもちろん、家族であってもタオルは一人ずつ分けて使うように習慣づけておきたいですね。

参考サイト:
・日本小児科学会「学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説」
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=46

・日本眼科学会「ウイルス性結膜炎」
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/ketsumaku_virus.jsp

・国立感染症研究所「感染症動向調査 週報」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html


(コバヤシカヨ)

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