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私が守らなきゃ…!アクシデントが起きたときの、飼い猫への対応とは

  • 2019.5.19
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猫の猫らしい行動に、自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。グラフィックデザイナーの島 喜実子さんもその一人。猫がいる暮らしを経験して、「随分、たくましくなった」と言う島さん。島さんの中に育った、たくましさの理由に迫りました。

ニコとビート、仲良く喧嘩しな♪

感情をあまり表に出さず、物事を俯瞰で見る「ニコ」(茶トラのオス・13歳)。好奇心旺盛かつ甘えん坊でぐいぐい距離をつめる「ビート」(牛柄のオス・6歳)。二匹の飼い主は、飲食店のメニュー制作などを手掛けるグラフィックデザイナーの島 喜実子さんです。

「いつもビートがニコにちょっかいをかけて怒られてまいす(笑)。仲が悪いってほどじゃないけど、仲がいいというわけでもない。珍しく舐め合っていたかと思ったら、その流れで喧嘩がはじまって。二匹の血はつながっていませんが、男兄弟ってこんな感じなのかもしれません」

何とかしたい!何とかしなきゃ!

会社を辞め、自宅で仕事をはじめるのを機に、念願の猫を飼うことにした島さん。保護猫だったニコと自らが保護したビート。14年目に突入した、猫がいる暮らしについて聞きました。

「猫がいる生活は穏やかです。私も猫も、お互い気ままに自分のやりたいことをやりながら、それでも一緒にいられるところがいいです」

しかし、そんな生活が穏やかでなくなることもあります。

「猫が病気になった時です。今はもうよくなりましたが、ニコが腎臓を悪くして、毎日病院通いをしていた時期がありました。当時は動物保険にも入っていなかったので、毎回病院へ行くたびゾッとするような額の治療費を払って…。でも、何とかしたい!何とかしなきゃ!と自分自身を奮い立たせ、キャリーバッグの中で震えるニコを励ましながら、病院へ通った日々は忘れられません」

守るべき存在が育てたもの

「腎臓の治療のために、一日二度、家で飲ませなきゃいけない薬がありました。大暴れするニコを必死に押さえつけて、口に薬を入れようとするんですけど、私もニコも慣れないことで、なかなかうまくいかない。『嫌だよね、ごめんね』って半泣きになりながらも、心を鬼にしてちゃんと飲ませられるまで何度もトライして」

「可愛い可愛いだけじゃダメっていうか。この子を守るためには、私が強くならなきゃって。自分に息子が生まれてほどなく、東日本大震災があった時もそうです。当時まだビートはいなかったんですけど、息子を抱っこして、ニコを背負って、いつでも逃げられるように準備して、私がしっかりしなきゃと、ずっと気を張っていました」

守らなければいけない命を預かったことでたくましくなった島さん。どんな時も気丈に振る舞い、にくまれ役を買って出て、時には身を呈する覚悟を持つ、それらの覚悟は最初からあるものではなく、守るべき存在が日々、育ててくれるものなのですね。島さん、ニコ、ビート、たくさんの教えをありがとうございます!

writer / 宇佐見明日香 photo / 筒井聖子

取材協力

グラフィックデザイナー・島 喜実子

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