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梅シロップ&梅酒作りは子どもと一緒に! 我が家の梅しごと記録&レシピ

  • 2019.5.19
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スーパーで梅を見かけるようになってきましたね。旬の梅が手に入るのは、1年のうちで今の時期だけ。季節感あふれる昔ながらの梅しごと、今年はお子さんと一緒に始めてみませんか?

作業自体はとても簡単。あとは梅が熟成していくのを、少しだけお世話しながら待つだけです。できあがってその美味しさを体感すると、なんとも幸せで豊かな気持ちになれますよ。少しずつステップアップしてきた、我が家の梅しごと記録とともにその作り方もご紹介します。

梅シロップ&梅酒作りは、子どもにお任せ


私が梅しごとを始めたのは6年ほど前からです。最初の頃はもっぱら梅シロップ梅酒作りに励んでいました。

いつも下準備まで私がして、作業は子どもたちにほぼお任せ。自分たちで仕込んだ梅シロップの様子を観察して、実際にできあがったものを飲むのは、とても楽しかったようです。

■梅シロップの作り方

<材料>
・青梅 1kg
・氷砂糖 1kg

<作り方>
1、青梅を3時間ほど水に漬けてアク抜きし、よく洗って水気をしっかり拭き取る。
2、竹串でヘタを取り、保存容器に梅と氷砂糖を交互に、ていねいに入れる。
3、冷暗所に保管し、氷砂糖が溶けるまでは毎日数回、シロップが梅にかかるように容器を静かに振る。
4、10〜15日ほどで氷砂糖が溶けたら、できあがり。
■梅酒の作り方
<材料>
・青梅 1kg
・氷砂糖 500g
・ホワイトリカー 1.8L

作り方
1、青梅を3時間ほど水に漬けてアク抜きし、よく洗って水気をしっかり拭き取る。
2、竹串でヘタを取り、保存容器に梅と氷砂糖を交互に、ていねいに入れる。
3、ホワイトリカーを 2 に静かに注ぐ。
4、冷暗所に保管し、氷砂糖が溶けるまでは週に数回、中の糖分が均一になるように容器を静かに振る。
5、半年~1年ほど待てば、できあがり。
ホワイトリカーの代わりにブランデーで作った年もありました。こちらも独特の風味があって美味しかったです。


日本酒やジンなどアルコール度数が35%以上あれば、どんなお酒でも作れます。分量、作り方はホワイトリカーの場合と同じです。

ドキドキしながら梅干し作りをスタート


なんとなく敷居が高くて手を出せなかった梅干し作りも、4年前から始めました。最初はおそるおそる、少量の梅をジッパーつき保存袋で漬け込んだのですが、予想よりもはるかに簡単だったことに拍子抜け。え? これでもういいの? とびっくりしました。


マンション暮らしで天日干しできる場所も時間も限られているし、ザルも小さいものしか持っていないし...という不安も抱えていたのですが、写真のような狭いベランダでも無事に仕上がりました。なんとでもなるものです。

■梅干しの作り方

<材料>
・完熟した梅(一般的には南高梅) 500g
・塩 90g(梅の重量の18%)
・焼酎(消毒用) 少量
・赤紫蘇 1束
・赤紫蘇用の塩 大さじ2

<作り方>
1、梅をよく洗って水気をしっかり拭き取り、ヘタを取る。


2、梅を焼酎にくぐらせてから保存袋に入れ、塩を加えてよく混ぜ合わせる。


3、毎日1回袋をゆすり、梅酢が出るのを1週間くらい待つ。


4、洗った赤紫蘇に塩大さじ1を振ってよく揉み、アクを出す。出てきたアクを捨て、もう一度塩大さじ1を振って揉み、かたく絞る。


5、かたく絞った赤紫蘇に保存袋の梅酢をかけてほぐし、赤紫蘇ごと梅酢を再び袋に戻す。


6、ときどき袋をゆすって馴染ませながら、梅雨が明けるのを待つ。


7、梅雨が明けたらザルなどに乗せ、風通しのいい場所で3日間干して、梅、赤紫蘇ともにときどき裏返す。赤くなった梅酢もビンなどに移してラップをし、天日にさらす。


8、梅と赤紫蘇が乾燥したら、できあがり。保存はそのままでも、赤梅酢に戻してもOK。
■紫蘇ふりかけ、紫蘇漬け、赤梅酢の浅漬けの作り方


干した赤紫蘇をフードプロセッサーにかけると、紫蘇ふりかけ、いわゆる「ゆかり」も作れます。自家製のゆかりは市販のものに比べると、新鮮でジューシーな酸味が本当に美味しいです。私は赤紫蘇の半分はゆかりに、残り半分は赤梅酢に戻して紫蘇漬けにし、おにぎりの具などに使います。

さらに重宝するのが、赤梅酢です。野菜を切ってジッパーつき保存袋に入れ、赤梅酢を加えてモミモミすれば、梅味の浅漬けのできあがり。キュウリや長イモ、カブなどが手早くできておすすめです。

赤梅酢をオイルと混ぜるとドレッシングにも使えます。酸味が効いたさっぱり味は夏にぴったり。クエン酸もたっぷり含まれているので疲労回復にもおすすめです。

しば漬けの作り方

<材料>
・きゅうり 1本
・なす 1本
・みょうが 1本
・塩 適量
・赤梅酢 大さじ1~2

<作り方>
1、きゅうり、なす、みょうがを切って塩で軽く揉み、冷蔵庫でひと晩おく。
2、水気をきってから赤梅を加え、さらに冷蔵庫でひと晩おけば、できあがり。
抗菌&殺菌力もある赤梅酢。秋から冬にかけて、我が家では風邪やインフルエンザ予防の喉スプレーとして活用しています。携帯用のスプレー容器に赤梅酢を入れ、喉がイガイガする時などに喉の奥めがけてシュッシュッと吹きかけています。冷蔵庫にスプレーを常備して、子どもたちも使っています。

梅干し作りを4回経験して感じることは、やはりその副産物の豊かさです。梅干しだけじゃなく、ゆかり、紫蘇漬け、赤梅酢も一緒にできあがる。しかも、どれも年中食べられる保存食です。ありがたいですね。

4年目にして分量の目安も分かってきた


どうせ作るならたっぷり作ろう!と、昨年は梅干し用の甕を購入して3kgの梅を仕込みました。もちろん、ザルも大きめサイズを用意しました。


10日ほどで梅酢がたっぷり出て、赤紫蘇をドーンと加えて。分量が増えても、難なく例年通りの保存食ができました。1年たった今、どれも残りわずかになってきたので、4人家族の我が家が仕込む梅の量は3kgがちょうどよさそうです。

もちろん今年も梅酒と梅干し作りを心待ちにしています。そして、そろそろ子どもたちにも梅酒だけでなく、梅干し作りも手伝ってもらおうと思っています。


梅初心者さんにとってはハードルが高く感じられるかもですが、大丈夫。梅しごとに縁遠かった私でも、スローペースながらもここまでできるようになりました。

梅酒も梅干しも買えばすぐに手に入りますが、やはり自分で仕込んだものは愛おしくて美味しい。もちろん家族も喜ぶはずですよ。手しごとにも向いている梅雨の季節、梅しごとで暑い夏への心と身体の準備を始めましょう。

(石野祐子)

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