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友達の幸せを恨んでしまう女性へのメッセージ【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2019.5.18
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他人の幸せを恨むというのは、とても人間らしいステキな行為です――ということも言えるわけだけど、でも恨んでばかりだと、生きるのがしんどいですよね。中島みゆきみたいに「恨みます」と言い続けるのも、ちょっとしんどいでしょ?

他人の幸せを恨むクセのある人は、感覚が死んでいる人です――今回はこんなお話をしたいと思います。

他者の偶然性と奇跡性を恨んでいる

恨みたいほど幸せな人は、なぜ幸せになったのか?ひとつには、本人が努力したからでしょう。美人でいるために外見を磨く努力をし、内面を磨き、いい男をゲットできそうな場所を選んでみずからそこに行き、そこに行くために交通費を払い……というかんじで、本人が努力した。だから、他人に恨まれるほどの幸せを手にした。

であれば、あなたも努力すれば?とはならないのが、人生のややこしいところです。

わたしたちはたいてい、「あの子はわたしと違って運が良かったんだ」と思って、その運の良さを恨みませんか? 10の努力をして10のものを手にした人に対しては「あの子は努力家だから。立派ね」と思っておしまいでしょう。努力をはるかに超えて運がいい。つまり、他者のもつ偶然性と奇跡性に嫉妬し、恨むでしょう?

ということは、あなたも、人生の偶然性と奇跡性を味方につけるといいんですよ。それってどうすればできるのか?

人生における究極の偶然性と奇跡性とは

人生における究極の偶然性と奇跡性とは、あなたが今、この地球の中の、この日本に、他の誰でもなくあなたとして存在しているということではないかと思います。

あなたは、今の時代ではなく、もっと後の(前の)時代に生まれる可能性が……なかったとは誰にも言い切れない。この地球ではなく、ほかの惑星に生まれたかもしれない可能性も……100%否定できない。あなたという人格ではなく、ほかの誰かの人格を持って生まれてきた可能性も、誰にも完全否定はできない。だから、あなたはいま、奇跡の存在として、この世に生きているのです。

そして、あなたが過去に「死にたい」と思ったとしても、死んでいない。生きている。だからこの文章を読めている。つまり、あなたは「生きたい」と思っている。この「生きたい」という気持ちは、どこで誰が出しているの?どこから湧いてくるの?

この問いにも、私たちは答えることができない。ただ「なぜか」「偶然にも」「奇跡的にも」、自分は「生きたい」と思えており、実際にこうして生きているという事実が存在するだけです。

つまり、あなたの人生とは、究極的には、偶然性と奇跡性に支えられているといえます。

成功者が謙虚な理由

人生の偶然性と奇跡性を感じた人は、自然と何者かに感謝するようになります。つまり自分は何者かに生かされている存在なのだ、と自然と思えるようになります。そしたらおのずと、真剣に生きるようになります。心のベースが感謝になるから、真剣に生きるようになります。

そしたら、何をやっても、偶然性と奇跡性が味方についてくれるようになります。すると、あなたが恨んでいるあの運のいい子と同等か、それより素晴らしい成果を手にすることができるようになります。

つまり、頭脳だけで生きるのではなく、偶然性と奇跡性を感じるように生きる、すなわち、五感をフルに使って、全身で生きることが、あなたにとって「なりたい自分」になる第一歩だということです。

今の日本人は元気がないと言われます。その理由はとても簡単で、五感を使って暮らしていないからです。頭の中で言語化できることしか扱っていないから、元気が出ないのです。

感覚とは、究極的には言葉にできないものです。言葉にできない感覚を(快感を!感動を!)毎日3つでも5つでも15個でも感じ続けるうちに、人は感覚を取り戻します。

感覚を取り戻した頃、あなたは、自分の人生に「まあまあ納得する」でしょう。「わたしの人生、こんなもんで十分だな」と。そのとき、あなたの心から、他者を恨む気持ちは消え失せ、あなたが他者に恨まれる存在になるのです。だから世にいう成功者は、つねに謙虚すぎるほど謙虚なのです。

(ひとみしょう/作家)

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