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カナダの研究で判明! 子どもを嘘つきにする親のNG行動とは

  • 2015.3.18
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【ママからのご相談】

子どもの嘘に参っています。4歳(年少)の息子は、本当によく嘘をつきます。 「先生が保育園にお菓子を持って行って良いって言ってたよ」「もう歯磨きしたよ(してない)」「僕はライオンよりも強いよ」子どもらしいかわいい嘘も、自分に都合が悪いからと付く嘘も、本当にさまざまですが、とにかく嘘つきです。いくら怒って聞かせても嘘つきが治りません。このまま嘘つきな大人になるんじゃないか? と心配しています。

●A. 実は、怒れば怒るほど逆効果なのです。

ご相談ありがとうございます。ママライターの木村華子です。

“嘘つきは泥棒のはじまり”とも言いますし、親はとにかく子どもの嘘を治したがります。それは、嘘つきの大人がいることを知っているからではないでしょうか? わが子をそんな嘘つきの大人にしたくない……誰しもがそう思っているはずです。

「なんで嘘をつくの?」

「あなたの言うことは嘘ばっかり!」

そんな風に怒ってしまった経験を持つ方も多いでしょう。しかし、それでも子どもの嘘つきは治りませんね。今回は、嘘つきの子どもをさらに嘘つきにしてしまう親の行動についてお話しします。

●カナダで行われた子どもの嘘に関する実験結果

マギル大学(カナダ)の研究チームは、子どもの嘘を叱る親の習慣が、その子どもの嘘つきを悪化させてしまうという実験結果を発表しています。

この実験は、背後のテーブルにおもちゃを置いた状態で、「後ろを見てはいけないよ」と伝えた後、内に1分間子どもを一人にしておき、その後部屋に戻った研究員が、「後ろのおもちゃを見た?」と聞く、という内容です。実験の対象は372名の4歳から8歳の子どもたちでした。この実験は、以下のような結果となりました。

・『一人になったとき、背後のおもちゃを見た子どもは全体の67.5%(月齢が高くなるごとに、おもちゃを見る割合が高くなる)』

・『おもちゃを見た子どものうち、研究員に「見ていない」と嘘をついた子どもが66.5%(月齢が高くなるごとに、嘘をつく割合が高くなる)』

さらに、嘘をついている子どもたちに対し、激しく責める(叱る)・注意する程度に諭すというように接し方を変化させた際、以下のような傾向が見られました。

・『「嘘をついた!」と責められるよりも、「正直に話した方がいいよ」と諭された方が嘘をつく確率が低い』

・『月齢の低い子どもが正直に話した理由は、「嘘を付かないでいた方が大人が喜ぶ」から』

・『月齢の高い子どもが正直に話した理由は、「自身の持つ道徳的観念から、正直に話した方が気分がいい」から』

●正直に話せる環境を作ってあげましょう

この実験結果から、子どもの嘘に対する周りの大人の反応が、その後子どもが正直に話すか否かに関わっていることが分かりますね。

確かに、嘘をつくことは良くないことです。良くないことをしたから、当然のように親は怒ってしまうでしょう。特に自分がしてしまった悪事を隠すような嘘は、親としてもつい強く叱ってしまいがちです。ところが、その習慣こそが子どもの嘘を助長させているのかもしれませんね。

たしかに、正直に話すと怒られてしまうことは、大の大人でもなかなか言い出せないものです。もしも正直に話したとき、まずは正直に言えたことを認めてあげてみてはいかがでしょう。してしまった悪事を叱るのはその後です。

“正直に話せる環境”を作れば、お子様の嘘つき癖も改善してくれるかもしれませんね。

【参考リンク】

・Journal of Experimental Child Psychology | ELSEVIER

●ライター/木村華子(ママライター)

第一子出産を皮切りに、20代後半のほとんどを妊婦生活で過ごす。自然分娩で生まれてくれた長男の後、胎盤剥離や卵管結紮など、出産での様々なトラブルやアクシデントを経験。現在は日々慌ただしい育児で経験値更新中。3人の子供達と、何考えてんのか分からない旦那様、そして自分を含めた5人の胃袋を満たすため、家事の傍らライター業をはじめました。ガーデニング、家庭菜園、料理、絵、カメラ、お酒、あとは裁縫編み物手芸工芸と、手当たり次第に手を出すチャレンジャー(飽き症)。「お母さんが楽しくないと、楽しい家庭にならんでしょ!」をポリシーに、今日も楽しく育児しています。

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