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しいたけ.さん「運は“あったかい温度”の人のところに…」その理由は?

  • 2019.4.6
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今年を120%活かすために…占い師・しいたけ.さんの幸運メッセージが届きました。キーワード“平成最後”と“自宅がスタジオ”の2つ。

今回はそのうちの、“自宅がスタジオ”について解説していただきました。

「インターネットが発達した社会では、“みんなが表現者であって、みんながプロ”という時代になってきていると思うんです。例えば、音楽が好きな人が自分の演奏をネットで発信してみたら、そこからイギリス人の友達ができちゃった、なんてこともよくある話ですよね。つまり、ネット社会がこれだけ浸透したことによって、遠く離れた場所から応援される可能性が誰にでも出てきたということ。だからこそ、今の時代の“開運”を考えた時に、“応援される力”というのがすごく大切になってくると思うんです。例えば、企業のプロモーションの一環でSNSをやるにしても、一昔前だとあえてキャラクターを持たせないのが普通だったのですが、今は“中の人”が前に出てくるのが主流になっている。そうやって、見ている側が“なんか好きだから見ちゃう”っていうのって、今の時代の象徴的な流れですよね。それは個人にとっても同じことで、良くも悪くも“表現者だらけ”の世界だからこそ、“自分らしさ”を上手に表現する能力を今まで以上に磨いていく必要があると思います」

もう自分を、抑えなくても大丈夫です。

しいたけ.さんの言う“自宅がスタジオ”化した社会では、何が大きく変わるかというと…

「まず、自分の“所属先”にこだわる必要はなくなりますよね。人間って、今いる場所とか地域とか、レベルに合わせてある程度自分を抑え込むという術を持っているものなので、例えば今までなら、学校や会社の人たちとは、ある程度気を合わせていないとしんどかったはずなんですけど、これからはそういう人たちと無理に歩調を合わせる必要もなくなってくるはず。“半径5mの中の世界”がつまらないと感じるなら、より広い世界に向けて発信すればいいだけなんですから。つまり、身近にいる合わない人と友達になるよりは、例えばSNSを見て、“この人の写真が面白いな”とか“自分の感覚に合う”と思う人がいたら、ダイレクトメールを送って友達になってしまえばいい、ということ。そんなふうに、まるでサブとメインが入れ替わるみたいな感覚は、今の時代ならではの新しいアイデンティティの一つかもしれません」

好きなもののことを説明してみませんか?

ネットの力を借りることで、人と人とのコミュニケーションが距離を超えるようになった時、より必要となってくるのが“自分の好きなこと”を説明する能力。

「今ってもう極端な話、言葉の力を持っている人がすごく強い力を持ってきてますよね。例えばなんですけど、今までは『お店を出す』という目標を持った人がいたら、何年もずっと一人で地道な努力をすることが求められた。でも、今って努力と並行して、SNSなどで自分のお店に対する思いを発信して、その表現によってどうやって共感を得られるかがより大事になってきています。“表現者だらけ”の世界では、いかに“自分らしさ”を表に出すかがカギになってくるので、このことは個人レベルでも無視できないと思うんです。だからせめて、自分の好きなことやモノについては、“なぜそれが好きなのか”という理由も含めて愛情深く説明できるようになっておくこと。そうやって自分の言葉の力を磨くことが、運を開くきっかけになるはずです」

無理にでも居場所をつくることが大切。

いくら時代が変わって、以前より人間関係の自由度が高まってきているとはいえ、目の前のことを完全に無視することができないのも、また事実。今まさに悩みを抱えて苦しんでいるという人は、せめて自分の“居場所”を確保して。

「例えば職場で上司にいじめられていても、自分の“居場所”がどこかにある人は、それだけでいくらか救われた気分になれるもの。変な話、自販機の前だったり、ベンチ、階段の踊り場でもいいんです。そこにいるだけで自分を立て直せるような、物理的な居場所を勝手につくってみてください。ちなみに僕は歯医者に行った時、心の中で“今日もよろしく。一緒に頑張ろう”って、椅子に声をかけるようにしているんです。そうすると、気持ち的には2対1になれるので、辛い治療にも立ち向かっていける。開運とは“誰かに味方されること”でもあるのですが、その“誰か”は別に、人でなくてもいいと思っていて。これからはじまる新生活に不安があるという人は、ぜひ試してみてください」

運はあったかい温度の人のところにやってくる。

「この特集で僕がいちばん伝えたかったことは、開運する人というのは結局、“人に頼るのが上手い”ということ。なぜなら、開運って“人から持ってきてもらうもの”でもあると思うので、人としての“温度”が高い人に訪れることが多いんです。例えば、自分でわかっているようなことでも『どう思います?』とか『わからないので教えてもらえますか?』と意識して他人に尋ねられる人や、レストランで店員さんにためらいなくおすすめが聞ける人は、間違いなくこのタイプ。一人ですべてを決めようとせず、積極的に相手を巻き込んでいくことができる人は、周りを笑顔にすることができるし、自分自身も人から応援されていくはず。ところが、真面目な人ほど他人の表情を気にしてしまうところがあるので、コミュニケーションの温度が低くなってしまいがち。そういう人は、心の中にいつも“!”をつけるイメージで、リアクション一つとっても、自分が思っている以上に“大げさ”を心掛けてみるといいと思いますよ」

しいたけ.さん 占い師。哲学を研究するかたわら占いを学問として勉強。『anan特別編集 しいたけ.カラー心理学 2019 春・夏編』(小社刊)が発売中。

※『anan』2019年4月10日号より。イラスト・100%ORANGE 文・瀬尾麻美

(by anan編集部)

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