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「でも…」に要注意!ネガティブコミュニケーションに陥りやすい心理学的【ゲーム】とは?

  • 2019.4.2
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心理学における「ゲーム」とは?

ゲームと言われると「楽しいもの」「面白いもの」と連想されますが、心理学の中で呼ばれるゲームは意味合いが違います。心理学の中での「ゲーム」とは、相手との会話の中で不快感が残るやり取りのことを指しているのです。例えばこんなやり取り、経験したことありませんか?

A「最近運動不足だし、何か始めないとなぁって思ってるんだよね」

B「それならヨガとか行ってみたら?いい教室知ってるよ!」

A「そうなんだね。でも初めてのところってちょっと緊張しちゃう」

B「じゃあ一緒に行かない?その教室体験もやってるよ!」

A「へえ!でもわたし身体硬いからなあ」

B「大丈夫!私も硬かったけど先生優しく教えてくれるし!」

A「そっか。でもなぁ、やっぱりヨガは私に向いてない気がするんだよね!」

B「……」

Bさんは相談されたので、一生懸命それに答えようとしているけれど、Aさんは「でも…」を繰り返す。これがまさに心理学でいう【ゲーム】の状態。ゲームは、カナダの精神科医であるエリック・バーンが提唱した交流分析の理論の中の一つです。ゲームにもいくつか種類があり、このやり取りは「はい、でも(Yes,but)」のゲームと呼ばれ、最後には相手を黙らせて、無力感を味わうようにしてしまうのです。

なぜゲームを仕掛けてくるの?

せっかく相談されて親身に答えようとしても無力感に襲われる。相談を受けた方にとってはたまったものではないけれど、実は相談した側も無意識に行っていることが多いのです。ゲームを仕掛けてしまうのは、幼少期、自分と近しい関係の大人(例えば親など)に、自分の行動や言動を受け入れてもらえない、あるいは無視されるなど、ネガティブな対応をされた経験と関係していると言われます。

そういった経験がある人は、ネガティブな言動や周囲を困らせるような行動を取ることによって、自分を見てもらおうという認知が潜んでいると言われます。また、ゲームの裏には、怒りや抑うつ感、劣等感などのネガティブな感情が背景にあり、無意識に、「相手にこれらの感情を感じさせてやろう!」という心の動きが働いていることが多いのです。もしあなたが特定の人と会うと後味悪い思いをしているのであれば、それは相手との間で【ゲーム】が行われているのかもしれません。

ゲームに乗らないためにはどうする?

できることなら、お互いに後味悪い思いはしたくないですよね。厄介な【ゲーム】の関係を断ち切るために、以下のような方法を提案します。

① コミュニケーションの形を変える

もし向こうが一見アドバイスを求めてくるような話し方をしてきても、アドバイスをせずに、相手の話に耳を傾けることです。相手の本当の目的は、アドバイスをもらうことではなく、「ただ聞いて受け止めてほしい」ということも多いのです。

② 相手はどう思っているのかを聞く

向こうに「どう思う?」と尋ねられてもあえて自分の意見を言わずに、「あなたはどう思う?」と逆に質問するパターンもおすすめ。【ゲーム】には、「相手に意見を言わせて、その意見を否定して相手を陥らせよう」という隠れた背景があるので、そのパターンを覆すことで、コミュニケーションが変化するかも。

③ 非生産的な話は続けない

「はい、でも」のゲームを仕掛ける相手は、自分のことを受け止めてほしくてだらだらと話を続けようとするのも特徴的。だらだらと非生産的な話が続いてしまう相手であれば、<ここまでは付き合う>という線引きを自分の中で決めておくと良いでしょう。例えば、「〇分なら聞けるよ」とか「今は結論が出なそうだから〇日間話を置こう」など自分と相手の境界を作っておくことは、自分を守ることに繋がります。

頭の中にふと、「あの人と話していると、何かいつも後味悪いなあ。」と感じたあなた。もしかしたらそれは【ゲーム】が行われているのかも。そんな時は一呼吸置き、少し客観的に相手とのやり取りを見つめてみると、いつも感じる後味の悪さを避けることができるかもしれませんね。

ライター/南 舞
岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」資格を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

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