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両親が離婚することで子供に与える心理的影響は?

  • 2019.4.2
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離婚は人生の大きな決断。たとえ子供がいても、その選択をしなければならないことはあります。ただし、離婚によって子供の環境も変わりますから、親は子供の気持ちに十分配慮しましょう。ここでは、両親の離婚が子供に与える心理的影響について説明します。離婚する前や離婚した後、どのような態度で子供に接すべきかを考えておきましょう。

両親の離婚で子供の精神状態はどう変化する?

両親の離婚を知っても、まだ幼い子供は、その事実をすぐに受け止めることができません。離婚をするときには、子供の気持ちに十分配慮しておきましょう。

両親が離婚することを知った子供の心理は不安定

両親の離婚は、子供にとって決して嬉しいことではありません。両親の仲が悪かった場合、子供自身も離婚を予想していることはありますが、離婚が正式に決まったときには子供も傷つくのが普通です。

見かけからはわからなくても、子供は両親の離婚で、大きなストレスを感じています。まだ幼い子供は、自分の身のまわりの状況の変化をすぐに受け入れることができないのです。

親は、たとえ子供が平気そうにしていても、子供の心理状態が不安定であることを理解した上で、子供に接する必要があります

子供は親に捨てられたと感じることもある

離婚するとなると、親のどちらかが子供と離れることになるはずです。子供は、離れることになった親に捨てられたと思ってしまうことがあります

たとえば、母親が子供を引き取る場合でも、父親が子供を捨てたのではないということを言い聞かせるべきです。子供を辛い気持ちにさせないためにも、円満に離婚することが重要になってきます。

子供への影響が気になり離婚を迷ったらどうすべき?

離婚が子供に与える影響を考えると、離婚を迷ってしまうこともあるはずです。けれど、子供のために離婚しないのが正解というわけではありません。

子供の意見を聞いても決断させてはいけない

離婚を迷っている段階では、「お母さん、お父さんと離婚しようと思うんだけど」と子供に相談することもあるでしょう。子供の意見を聞くこと自体は、悪いことではありません。子供の年齢によっては、むしろ子供の意見も聞いた方がよいと思います。

けれど、離婚を最終的に決めるのは、当事者である夫婦です。「○○ちゃんがいいって言ったら離婚するから」と言って、子供に親の離婚の決断を委ねることは絶対に避けるべきです

そもそも、子供はまだ判断能力が未熟です。そんな子供に、人生を左右するような重大な決断をさせないでください。

もし子供に離婚を決めさせたら、子供は「あのとき自分がああ言ったせいで両親は離婚した」「自分のせいで親は我慢し続けた」という責任を感じて、ずっと苦しむことになります。それでは、親の責任を子供に押し付けるようなものです。

離婚について子供の意見に従うことが子供のためになるわけではありません。離婚については、親が全責任を負う覚悟で決めることが大切です。

子供を傷つけないことが大事なのではない

離婚を迷っている人の中には、「子供を傷つけたくない」という気持ちが大きい人も多いはずです。しかし、親自身の幸せのためにも、離婚を決断しなければならないときはあります。

両親の離婚により子供が傷つくことは事実です。けれど、子供が成長していく過程では、親の離婚に限らず、傷つくことはたくさんあります。

親が子供にしてあげなければならないことは、子供が傷つかないようにすることではありません。たとえ傷つくことがあっても、子供自身がそれを乗り越えていける力をつけてあげることです。

両親が離婚して子供が傷つくことがあっても、そのことがむしろ子供が大きく成長するきっかけになるかもしれません。親はそういった子供の成長を手助けする気持ちで、離婚後の子供の成長を見守っていきましょう。

離婚を子供にどうやって伝えたらいい?

離婚することが決まったとき、子供への伝え方に悩むはずです。子供に離婚を伝えるときに気を付けておきたいことを知っておきましょう。

子供に離婚を隠したりごまかしたりしない

離婚前から別居していた場合、離婚したということを子供に言い出せず隠しているという親も珍しくありません。子供の年齢にもよりますが、離婚することになったら、その時点できちんと子供に話をしましょう

離婚を子供に隠していると、子供は親に対して不信感を持ってしまいます。もし親ではない第三者から離婚の事実を聞かされるようなことがあれば、子供は大変なショックを受けるはずです。

親子の信頼関係を崩すようなことのないよう、子供にも事実を伝えましょう。

離婚は子供のせいではないことを明確に伝える

子供に離婚の話をするときに忘れてはならないことは、離婚が子供のせいではないことを伝えることです。というのも、両親が離婚することになったとき、子供の多くは、「自分のせいだ」と思ってしまうからです。

子供は、自分の身にふりかかる嬉しくない出来事を、「自分がいい子にしていなかったからだ」と罰のように思ってしまいます。決してそうではないということをきちんと説明しましょう。

子供に言う場合に限らず、夫婦が離婚に至った理由は一言で説明できないものです。何もかも正直に話をする必要はありませんが、離婚はあくまで親の都合であることを話しましょう。

離婚は決して子供のせいではないことを伝えた上で、子供に寂しい思いや辛い思いをさせてしまうことについてはきちんと謝りましょう

離婚後、子供のそばにいる親の心構え

離婚後子供と一緒に暮らす親は、どのようにして子供に接していけばよいのかに悩むことになります。子供と暮らす上での心構えを知っておきましょう。

他方の親とも会える機会を作る

子供が母親と暮らしている場合、父親に会えなくて寂しがることもあるでしょう。「離婚したら子供を父親に会わせるのは嫌!」というお母さんも少なくないかもしれません。けれど、子供のメンタル面を考えても、両方の親とかかわりながら成長するのが最も理想的な状態です

父親が子供に対して暴力をふるう危険性があるような場合には安易に面会させない方がいいですが、そうでない限り、父親と子供が面会できる機会は積極的に作るべきです。

別れた相手と直接面会の話をするのに苦痛や困難がつきまとう場合には、面会交流を支援してくれる団体がありますので、利用を検討してみましょう。

子供に問題が起こったときの対処法

親としては、離婚したことが原因で子供が学校でいじめられたり、ひきこもりや不登校になったりしないかが不安でしょう。離婚後に子供が「学校に行きたくない」と言い出したら、「やはり離婚したせいなのか」と自分を責めてしまうかもしれません。

子供が不安定になったら

離婚した後、もし子供に問題が起こっても、親は子供の前では常に冷静であるべきです。「ごめんね。やっぱり離婚なんてしなければよかったね。」という後悔を口にすれば、子供は余計に親が信用できなくなります

離婚は親が自分で決めたことですから、その決断に責任を持ってください。その上で、子供の気持ちに寄り添うことが大事です。子供が不安定になったら、子供の気持ちをしっかりと聞いてあげましょう。

困ったら誰かに相談する

親は一人で悩まず、誰かに相談することも大事です。学校にはスクールカウンセラーもいるでしょうし、地域で相談機関も用意されているはずです。何もかも一人で抱え込む必要はありません。誰かに相談して助けを求める力も、親には必要ということを知っておきましょう。

まとめ

両親の離婚は子供にとってショックな出来事であることは間違いありません。けれど、親が後ろめたさを感じさせず、堂々と生きていれば、時間はかかっても子供は親の決断を理解します。

母子家庭や父子家庭では、子供がきちんと育たないということは決してありません。もし問題が起こっても、その都度誰かに相談しながらきちんと対処していけば、必ず乗り切れます。自分と子供の両方の力を信じて、一緒に成長していきましょう。

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