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赤ちゃんパンダに世界遺産! 自然と触れあえる和歌山・子連れ旅行

  • 2019.3.24
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羽田から飛行機で80分のリゾート、南紀白浜。海や温泉はもちろん、昨年赤ちゃんパンダが誕生したばかりの「アドベンチャーワールド」も南紀白浜空港から車で10分圏内。さらに隣の田辺市まで足を伸ばせば、世界遺産の熊野古道も歩けます。遊びと学びの要素がたっぷり詰まった和歌山南部、南紀白浜・田辺の親子旅のおすすめスポットをご紹介します。



■子どもと歩きたい世界遺産「熊野古道」
和歌山に来たらぜひ親子で歩いてみたいのが「熊野古道」。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産にも登録されています。

熊野古道とは、平安時代以降に京都をはじめ日本各地から、聖地「熊野三山」を目指した人たちが歩いた巡礼の道。熊野三山とは「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の総称です。

子連れにおすすめの熊野古道・中辺路ルート。南紀白浜空港からは車で約2時間
熊野古道にはいくつものルートがありますが、とくに人気なのが和歌山の田辺市から紀伊山地へ分け入る全長84kmの「中辺路(なかへち)」です。熊野古道はルートを踏破するのも醍醐味ですが、一部だけを歩くのもポピュラー。今回は子連れにもおすすめのコースである「伏拝王子」から「熊野本宮大社」までの約3.3kmを歩きました。

左上/のどかな里山の風景。右上/木の根が露出した道。右下/コショウノキ。左下/今回案内してくれた語り部の小松さん
どこまでも山々が連なり、石畳や美しい林の道が続く熊野古道は、かつて「紀伊国」と呼ばれていた和歌山が語源のとおり木の国だと実感できる場所でもあります。このコースは緩やかな下りが多く、距離は短いものの里山あり、石畳あり、山道あり、と変化に富んでいて楽しく子連れにもおすすめ。


集落にある無人の野菜販売所や昔懐かしい家屋は子どもの目には新鮮にうつりそうですし、林を歩けば木々や草花、虫や鳥など豊かな自然に心を奪われることも多いでしょう。

熊野三山のひとつ「熊野本宮大社」
熊野本宮大社を目指すというゴールがあるので子どもが達成感を得やすいのもポイント。同じ道を昔の人が苦労して歩いてきたことを想像すると感慨もひとしお。古道は穏やかで神々しい空気に満ち、心が洗われるようです。


今回の「伏拝王子~熊野本宮大社」は大人の足なら休憩なしで1時間強。子どもとゆっくり歩いても2~3時間前後くらい。途中にはトイレもあり、500mおきに標識もあるので迷う心配もありません。服装は山へハイキングに行くイメージで、歩きやすい靴が安全です。

今回は熊野本宮語り部の会の語り部の方と歩いたのですが、歩きながら古道の歴史や古道沿いの草木などについて教えてくれるので、古道歩きの楽しさが倍増。ファミリーにもおすすめです。今回のコースの場合、25名までなら人数は関係なく謝金1万円です。

■動物や自然への興味が深まる「アドベンチャーワールド」
自然とのふれあいをテーマにしたテーマパーク「アドベンチャーワールド」も子連れに人気のスポット。トリップアドバイザーの「トラベラーズチョイス2018」において、日本のテーマパークランキングの第4位です。

2頭のパンダがいる「パンダラブ」はガラスがなく、パンダとの距離が近いので、笹を食べる音やニオイも感じられる
ここでぜひ見たいのがジャイアントパンダ。ご存じのとおり、パンダのふるさとは中国ですが、白浜町の恵まれた自然環境やパンダの主食である竹を確保できる環境、また以前からチーターやペンギンなど希少動物の繁殖実績があったことから、同園では1994年からジャイアントパンダの繁殖研究をスタート。これまでに16頭の繁殖と育成に成功しています。

2018年8月には赤ちゃんパンダ「彩浜(さいひん)」が生まれたばかりで、その愛らしい姿を一目見ようと多くの人がつめかけています。同園には現在パンダが6頭いて、天気がよければ屋外運動場で遊んでいる姿を見られることも。

「来園した子どもたちがパンダをかわいいと思ったら、それをきっかけに、たとえば中国や自然保護について調べるなど、その先にあるものに興味を持ってくれたらいいなと思います」と飼育部の熊川さん。

左上/この日は午前中に遊びすぎたようで午後は寝ていた「彩浜」。右上/園内にある「パン工房」の人気メニュー「パンダバーガー」(1,280円 税込 ドリンク付き)。右下/ブリーディングセンターには朝採れの「パンダのうんち」が。左下/感動のイルカのライブパフォーマンス
パンダ以外には、毎日開催されるイルカのライブパフォーマンスも大人気。飼育員たちとのゆるぎない絆を感じられる圧巻のショーは感動もの。さらに放し飼いの動物を専用車で見学するサファリもあります。

■みかん収穫体験にマグロ解体ショー、食の宝庫を体感
和歌山は温暖な気候や起伏に富んだ土地のおかげで食の宝庫であり、さまざまな食体験も楽しめます。

なかでも人気は和歌山が収穫量日本一を誇るみかん狩り。2006年まで使われていた小学校を改築したグリーンツーリズム施設「秋津野ガルテン」では、地域の農家さんと協力して、みかんや梅、野菜などの農作業体験の受付をおこなっています。

この日はみかん農家の原さんの農園で“不知火”(しらぬい)を収穫。原さんは数十種の柑橘を栽培している
季節によって品種はかわるものの、みかんの収穫体験はほぼ一年中楽しめるそうです。さらに秋津野ガルテンではジャムづくり体験も可能。収穫とセットの場合は自分で収穫したみかんを使ってつくることが可能。思い出に残るおみやげにもなりますね。

上/宿泊滞在施設やレストランなどがある「秋津野ガルテン」。右下/スイーツとお菓子体験工房 『バレンシア畑』のオレンジパフェ。左下/子どもと一緒にジャムづくり体験もできる

「とれとれ市場」のマグロの解体ショー。この日は64kgの本マグロ。およそ300人前!
海の幸なら、白浜町の海鮮マーケット「とれとれ市場」マグロの解体ショーが人気。華麗な包丁さばきには時折「おーっ!」と歓声があがります。解体しながら「頭には食べるところがたくさんあります。脳天は脂もたっぷりのっているのでネギトロ丼に…」など、部位ごとの特徴を説明してくれるので、大人も勉強になります。

上/白い砂浜が美しい「白良浜(しららはま)」。右下/ユニークな宿泊施設「パンダヴィレッジ」。左下/ボルダリングのあるオシャレホテル「ホテルシーモア」
ほかにもファミリー向けスポットはいろいろ。夏はワイキキビーチと友好姉妹ビーチの「白良浜」などでの海水浴も人気。波の浸食でできた景勝地「三段壁」「千畳敷」など自然の力を実感できるスポットも。リゾート地の白浜にはホテルや旅館も多く、無料で遊べるボルダリングもあるファミリーフレンドリーなおしゃれ温泉宿「ホテルシーモア」やパンダ型のユニークなドームホテル「パンダヴィレッジ」などもあります。

リフレッシュできたり、知識を吸収できたり、刺激と学びの多い白浜・田辺エリア。飛行機を降りたらすぐに遊べるので、週末の気軽なリフレッシュにもぴったり。GW・夏休みの子連れ旅行先としてもおすすめです。

(古屋江美子)

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