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「今も昔もハロプロの曲が大好き!」田中れいな、上を見るからこその自己評価

  • 2019.3.13
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モーニング娘。OGの田中れいな。近年は舞台、ミュージカルへの出演を増やしながら、ライブ活動を行っている
KADOKAWA

【写真を見る】4月にミュージカル「悪ノ娘」、5月に「信長の野望・大志 夢幻」に出演。歌手と女優、相互に成長できる良い環境に。「今、ずっと先の目標まで見えてる状態なんです!」

ミュージカル「赤毛のアン」でアン・シャーリー役を務めるモーニング娘。OG、田中れいなへのインタビュー後編。

【田中れいな、息づかいにも心を乗せて… 「赤毛のアン」は“新しい自分”への扉 より続く】

田中れいなの根本はシンガーであり、舞台、ミュージカルはライブでの表現力を広げるためにも続けたい仕事と常々話している。モーニング娘。を卒業してから7作に出演してきた中、本人は歌唱力、パフォーマンスレベルの向上をどのように実感しているのか。

歌い手だからこその興味深い話と共に、彼女の目線にあるハロプロ楽曲の面白さ、「眼鏡の男の子」で繋がったBEYOOOOONDSとのほっこりエピソードも聞くこともできた。

ミュージカルで身に付けた対応力

――1月、2月のソロライブ「れーな100%!vol.4アクロディーバ」は昨年、4つの舞台、ミュージカルを経験されてからものでした。表現力の向上は実感できましたか?

表現力とは違いますけど、ライブとは違う環境で歌ってきたことで、対応力は間違いなく身に付きました。私、歌いにくい苦手なフレーズが絶対にあって、そこをこなせない自分が本当に嫌になるんです。

ライブのたびにその壁にぶつかって、以前は「ここは仕方がないから他で補おう」って、ごまかしてる部分があったんですね。PA(音響)さんに歌いやすく調整してもらったり。でも、ミュージカルのPAさんは馴染みのPAさんではないから、なかなかフィットすることがないんです。「なんか違うなあ…」って。

苦手なフレーズについて。「私は発音や歌い方に癖があるからそのせいだと思います。でも、今は練習を重ねれば解決できるものになってます」
KADOKAWA

そうなったら、自分の問題は自分で解決するしかないじゃないですか。どんなに歌いにくい環境でも歌いこなせる力を身に付けようと、息の出し方や喉の開け方を色々試してきたんです。

リハと本番では音の聞こえ方も全く違うんですよ。よく“音が吸われる”という言い方をするんですけど、お客さんが入ると、オケが急に小さく聞こえだしたり、声が大きくなってリズムが聞こえないとかの現象が起こるんです。昔だったらそれでパニックですよ。「無理無理! もう歌えん!!」って。それも環境の違うミュージカルで歌ってきたことで、冷静に対応できるようになりました。

――感情の込め方は変わりましたか?

変わりましたけど、感情面のことは「ふしぎ遊戯 -朱ノ章-」(2016年)の時にもう実感してます。ライブでどう歌おうか、それがポンポン思い浮かんできて、「ふしぎ遊戯」を終えた後のライブは本当に楽しかったですね。それから今までの間はテクニック的なことと、意識の変化が一番大きいです。

モーニング娘。OGの田中れいな。近年は舞台、ミュージカルへの出演を増やしながら、ライブ活動を行っている
KADOKAWA

今も昔も、ハロプロの曲に好きな曲が多いんです

――「れーな100%!vol.4」は、聞きたかった曲がふんだんに盛り込まれた嬉しいセットリストでした。ライブのセルフプロデュースは以前から行っていますが、今回はどのようなコンセプトで組まれたのでしょうか?

今回は私が好きな曲で、皆さんに喜んでもらえそうな曲を入れようと思って、そうしたら自分の持ち歌以外はハロー!プロジェクトの曲になりました(笑)。

私がどうやって曲を選んでいるかというと、まずカラオケでいっぱい歌います(笑)。自分が表現していることを考えて、「懐かしい気持ちになってくれるかな」「乗ってくれそうだな」とかを想像しながらですね。この間はプラチナ期と言ってもらえている時期の曲を入れたかったので、それで「みかん」「恋愛ハンター」「ドッカ~ン カプリッチオ」を組み込んだんです。

モーニング娘。の曲が大好きで歌いたい曲ばかりなんですけど、どうしても人数がいないと歌えない曲があるんですよね。例えば「One・Two・Three」がそうですね。あれを1人で完璧に歌うのは難しいです。そういう中で、これならいけそうというのをカラオケで試してみて、「でも、フルでダンスが付くしなあ」って。すっごい悩んで、結局練習するしかないってなるんですけどね。

1月と2月にはソロライブ「れーな100%!vol.4アクロディーバ」を開催した。DA PUMPのKENZOが付けたロックダンスとモーニング娘。のキャッチーなダンスが交互する楽しいステージに
photo by yosuke tsuji

――ダンスがあって、ダンサーたちがいてというのは、見ているだけでも楽しいですね。

私が大好きな、尊敬するダンサーの子たちです。新曲の振り付けは基本、DA PUMPのKENZOくんと、今回もダンサーメンバーにも付けてもらって、それを私がチェックします。ダンサーの感覚では格好良くても、見慣れていない人にはこまごましていて伝わりにくい箇所があるんです。そういう箇所を私が付け直して、完成させていきます。私の感覚はお客さんが一緒に楽しめるかどうかで、狭いエリアで手振りだけでも真似できたり、簡単にパッと覚えられるというのを心掛けてます。

モーニング娘。のダンスは独特で面白いから、ライブではそれも見せたくて、「恋愛ハンター」はそれで辿り着いた曲ですね。「ドッカ~ン」は、私の新曲で本編ラストに持ってこられそうなのがまだなくて、だったらモーニング娘。の楽しい曲で締めたいと思って選んだ曲です。「1人で歌い切れるかなあ」って悩んで、また練習です(笑)。振りも楽しいし分かりやすいし、みんなで飛べるのは良いなって。やっぱりハロプロの曲は楽しいですね。

理想はライブのテーマを決めて、自分の曲で物語のあるセットリストを作ることですけど、それにはまだ曲数が足りないので、いずれの目標ですね。

――卒業後の歌も積極的に歌いますよね。他のOGもイベント系では歌いますが、ハロー!プロジェクトコンサート(ハロコン)で後輩の曲を選ぶのは田中さんくらいかなと。

後輩の曲を歌いたいというより、今も昔も、ハロプロの曲に好きな曲が多いんですよ。ダンスの話に戻りますけど、KENZOくんたちが振り付けると全部格好良い、セクシーな振りになりがちなんです。でも、私がライブ全編でそれを表現するのは違うと思っていて。それでハロプロの曲に行き着くというのもありますね。本職のダンサーからしたら、めちゃくちゃ踊りづらいみたいなんですけど、それがキャッチーで面白い、ハロプロのダンスだなって思うんです。

モーニング娘。OGの田中れいな。近年は舞台、ミュージカルへの出演を増やしながら、ライブ活動を行っている
KADOKAWA

BEYOOOOONDSの子たちから、お礼されちゃいました

――BEYOOOOONDSの「眼鏡の男の子」も面白いと思ったからと言ってましたね。

あれ、大好きです! めっちゃ面白くないですか!? 私、「あっぱれ回転ずし」が推し曲で、ああいうふざけた曲が大好きなんですよ。でも、ふざけすぎた曲はダメで、この伝え方は難しいですね。

――「眼鏡の男の子」は、劇の一部を切り取ったような構成の歌です。舞台の楽しさを知って、好きになった曲なのかとも思いました。

それもあると思います。最近、台詞のように歌える曲がほしいとオーダーするようになったのは、ミュージカルに立ってきた影響だと思います。

そう! 福岡のハロコンでBEYOOOOONDSの子たちに会った時、お礼をされちゃいました(笑)。「歌ってくれてありがとうございます!」って、深々とお辞儀をされて。嬉しいですね。

「れーな100%!vol.4」より。ここで田中が「眼鏡の男の子」を歌ったのを知ったBEYOOOOONDSのメンバーは、ハロコンで嬉しそうにお礼を言ってくれたそう
photo by yosuke tsuji

――彼女たちこそ嬉しいと思いますよ。自分たちの曲への自信にもなるし。後輩が歌い繋いでいくのがハロプロの良いところですが、後輩の曲を歌う姿を見せるOGも良いですね。

そんな、偉そうに書かないでくださいね(笑)。見せるとか、そんな気持ちで歌ってなくて、曲が好きだから歌ってるだけなんです。「眼鏡」は「むしろこの曲ください」というくらい好きですね。自分の新曲でもああいうのがほしいです。「帽子」とか考えようかな(笑)。

モーニング娘。OGの田中れいな。近年は舞台、ミュージカルへの出演を増やしながら、ライブ活動を行っている
KADOKAWA

もっと上はあるはずだと常に思ってます

――ちなみに、作詞の方はまだやる気が湧かないですか?

ですね(笑)。やる気がないというより、漠然と作るのが無理なんです。田中れいなの作詞で作品を出すと言われたら頑張れると思いますけど、今は他にやるべきことがたくさんあるし。

テーマを決めて、1番では物語のどこで終らせて2番に繋げるか。落ちサビの言葉も大事だし、作詞はその考えをまとめるまでが大変で。テーマにしても、考えなしだと薄っぺらい内容になるし。私はドラマが好きだから、そこからよくテーマを持ってくるんですけど、一番は自分の経験が足りないことですね。言葉も少ないし。

――作詞は言葉の装飾より、伝えたいこと、その場の光景や気持ちを伝えることが一番大事で、それはできているだけにもったいなと思います。

今、私が一緒にお仕事をしていて作詞の能力があると思う方って、普通の会話の時にも、普通の言葉でないものを差し込んでくる人なんですよ。それこそ新曲を書いてくれた新良エツ子先生がそういう人で、「その引き出しはなんだ!?」っていつも驚かされます。先生は私のことも良く知ってくれているから、“田中れいな”からかけ離れないイメージの中で、フィクション、ノンフィクションを織り交ぜてくるんです。

先生がくれる歌詞は、ただ歌うんでなく、ミュージカルみたいにお芝居っぽく歌ってみようとかを想像できるものなんです。これ、歌っている方にしか分からないかもですが、歌っていて気持ち良い文字というのがあるんです。逆に、この文字で終るのは喉が閉まって伸ばしづらいとかも。そういうのも考えてくれるので、気持ちも乗るし、歌っていて楽しいんですよね。

もし作詞を再開するにしても、誰でも思いつくありきたりの言葉でなく、「何、この言葉!」って思えるような魔法の言葉で作りたいし、発声も考えた歌詞にしたいです。なので、いつになるか分かりません(笑)。

スキルの高さ、楽しませる意識。傍目に見ればパフォーマンスレベルは申し分ないが、本人の自己評価は驚くほど低い。「満足したら終わりじゃないですか」とサラっと返された
KADOKAWA

――歌も作詞も芝居も、田中さんは自己評価が低すぎませんか。

低いですよ! 全然ダメって思いますもん。ステージには自信を持って上がりますけど、終わるたびに反省ばかりです。それに、満足したら終りじゃないですか。「れーな、めっちゃ上手くない!?」みたいな勘違いはしたくなくて、もっと上はあるはずだと常に思ってます。

リハと稽古、舞台もライブもその日にビデオを見返すんですけど、上手くできたと思う部分より、イマイチだと思う部分ばかりです。そのイマイチにリハの段階で気付ければ良いんですけど、その時はそれが精一杯の自分なんですよね。歌もお芝居も出せる力が低いからそうなるわけで、それって経験なのかなあ…。

「良かったな、楽しかったな」だけで終わらせないように、日々頑張るしかないですね。(ザテレビジョン・取材・文:鈴木康道)

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