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「私ばっかり損してる…」がんばりが認められないイライラをどうすれば?

  • 2019.3.5
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一生懸命がんばっているのに、周りは気にかけてもくれない。なぜだか「私ばっかり苦労しているような気がする…」と思ってしまうことはないでしょうか。

いつも部屋をきれいにしておきたい、バランスのとれた手料理を用意したい…。理想の子育て、理想の生活を維持しようとしているだけなのに、どんどん不満がたまってしまうのはどうして?

今回は、思い通りにいかず「どうして私ばかりが損するの…」とイライラしてしまう心理状態について考えてみましょう。

■「私ばっかり損している」とイライラするのはどうして?

「どうして私ばかりが大変なの?」。そう思ってしまうのはどんなときでしょうか。

育児でも仕事でも先回りして準備しておかなければいけないことは、たくさんありますよね。でも、自分ひとりでできることの限界は超えているのに、周りはまったく手伝ってくれる気配がない。肉体的にもしんどいのに、常に「次にやらなければいけないこと」が頭に浮かんでくるので、気持ちの休まる暇がない…。

リラックス状態とは対極にある「私ばっかり」と感じるとき、心の奥深くにはどんな思いが潜んでいるのでしょうか。

人は誰でも「こうあるべき」という理想を持っています。

例えば「家の中は常にきれいであるべき」という思いを、あなたが持っているとしますよね。その理想は間違いではありません。部屋の中がきれいだとすごく気分がいいですし、スッキリして前向きになれますよね。でも、家の中が常にきれいであることが、すべての人にとって「正しいこと」というわけではありません。

「私ばっかり」と思ってしまうのは、家の中が常にきれいであることをあなた自身が絶対的に正しいと思い込み、他人に対しても「そうあるべき」とどこかで感じているからなのではないでしょうか。

にもかかわらず、家族は家の中が散らかっていてもおかまいなし。「部屋の中が清潔なのは、みんなにとっても快適なはずなのに、どうしてきれいにしてくれないの?」とイライラしてしまうのです。これは自分が快適な状態は周囲も同じように快適なはずだ、という思いが強すぎる可能性があります。

「自分ばっかり」と思ってしまう人には、もう一つ傾向があります。「自分でなんでもやらないといけない」とひとりで背負い込みすぎるケースが多いのです。

仕事も、子育ても、妻としても。あるいは介護までも「なんでも自分でやらないと…」と思い過ぎてしまっているのではないでしょうか。

他人に頼れない、頼ってはいけないという思いから「お願いしてもいいかな?」「協力してもらえると助かる」という一言が言えない。自分で自分を追い込んでしまう“考え方のクセ”があるかもしれません。






■「やりたい? やりたくない?」立ち止まって問いかける

部屋の中がきれいなことを悪く思う人は少ないはずです。誰しもきれいな部屋にいると、すがすがしく感じるものでしょう。それと同時に、「部屋がきれいであることは、人によってハードルの高さが違う」ということを意識するのも肝心です。

多少散らかっていても、あまり気にならない人もいます。反対にチリがひとつでも落ちていると、気になってイライラする人もいるでしょう。そう考えると、常に部屋はきれいであるべきと思っているあなたは、一般的に「思い込みのハードル」が人より高いのかもしれません。

では、そもそもなぜ毎日部屋がピカピカでないと自分の気がすまないのか? と考えてみましょう。実家ではいつも部屋がきれいだったから、という人もいますよね。もともときれい好きで、汚いと気持ちが落ち着かない人もいるでしょう。

けれど「自分ばっかり」と思ってしまうなら、それは心に何かしらの「つかえ」があるように思います。

「つかえ」とは、例えば自分も掃除が嫌いなのに、それを認めると主婦として失格と感じてしまうなどといった「自ら抑え込んでいる葛藤」をさします。そんな時は、部屋が毎日きれいであることは「本当に必要なことなのか」と、立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。

実はそれほどやりたくない、面倒に感じている自分がいる。でも掃除しないのはモヤモヤする。そうであれば「水周りだけピカピカにする」「テーブルまわりだけスッキリした状態にする」など、最も気になる場所だけ優先的にきれいにするのもひとつの方法です。

また、やりたいこと、実はやりたくないことを、紙に書き出してみるだけでも心の状態がクリアになりますよ。この2つがはっきり仕分けでしたら、「実はやりたくないこと」を思い切って、全部やめてみるという実験をしてみるのもいいでしょう。

■「夫は何もやってくれない」とイライラする前にできること



また、自分ばかりが家事や子育てをして、何もしない夫に腹が立つというケースをよく耳にしますが、そんなときは一度、一旦冷静になり、本当に夫は何ひとつ家のことをやっていないのか、夫の行動を観察してみましょう。

そうすると、例えば「脱いだ洋服を洗濯機に入れている」「落ちているゴミは拾ってゴミ箱に捨てている」「食べ終わった食器はシンクに運んでいる」「寝る前だけはリモコンや本などをまとめ、部屋を整えている」などなど、あなたにとっては当たり前なことでも、夫なりに考えて家事をサポートしている行動に気づくかもしれません。

すると、自分「だけ」がやらされているという気持ちが落ち着き、高くなりすぎた思い込みのハードルが下がってきて「自分もこの程度でいいか」と良い意味で手を抜いたり、夫に期待しすぎる気持ちがクールダウンしてくるでしょう。

「そんなこと、やって当たり前!」と思う気持ちをいったん脇に置いて「夫が実際にしていること」だけに目を向けます。すると、自身の思い込みのハードルが高すぎて見えなくなっていた夫の働きに気づけるかもしれません。

それは、ほかの家族や周囲の人々に対しても同じ。「私ばっかり」の先入観なくまわりの行動を観察してみるのも、新たな気づきにつながるでしょう。

思い描く理想の生活は、誰にでもあるもの。自分が心地良いから、やっていることもあると思います。ただ、そのせいで「私ばっかり大変」という思いが生まれているなら、いったん立ち止まってみましょう。

どんなことでも、思いの強さは人によってさまざまであること。その違いにストレスを感じたときは、「この思いはどこからやってくるのだろう?」と考えてみることをおすすめします。

そこで得た新しい気づきは、気持ちよく毎日を過ごすための良いきっかけになってくれるかもしれません。


(佐藤栄子)

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