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ポイントは“天然”と“大豆”!体に美味しい『本当の味噌』の選び方

  • 2019.2.19
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ここ数年、SNSでよく目にするようになったのが、「味噌を仕込みました!」という記事。最初は「え?自宅で味噌が作れるの!?」と驚いたものですが、今や家族のイベントとして取り入れている人も多いようですね。

日本が誇る優れた発酵食品である味噌。生活習慣病のリスクを下げたり、コレステロールの抑制、老化を防止するなど、私たちの体に様々ないい影響があると言われています。また、先祖代々食されてきた伝統的な食品であり、日本人の食文化の中心とも言えますね。事実、味噌には米に不足している栄養素が含まれており、ご飯とお味噌汁を一緒にいただくことは理にかなっています。自分だけではなく、家族にもしっかり食べてもらいたいですよね。

しかし、そんな万能調味料である味噌ですが、選び方に注意!全ての味噌に前述のような作用があるわけではないのです。そこで今回は、味噌の選び方を解説します。

『本当の味噌』とは?

味噌の原材料は大豆・塩・麹の3つ。たったこれだけなのです。しいて他の材料を挙げるならば、時間と温度でしょうか。

味噌は冬に仕込み、気温が高くなるにつれて醗酵がゆっくりと進んで、乳酸菌や酵母菌が現れます。自然の気温の変化と、それに伴う長い時間が味噌を美味しくし、有効成分を引き出していくのです。これが『本当の味噌』。だからこそ、手作り味噌の場合は今の寒い時期に仕込むのですね。

しかし、みんながみんな味噌を手作りできるわけではありません。手間も時間もかかりますから、できるだけ美味しいものを買ってくるのも選択肢のひとつ。とはいえ、スーパーの味噌売り場に行くと、実に多くの種類の味噌が並んでいます。

『有機』『生みそ』『国産大豆』『無添加』『減塩』『だし入り』『長期熟成』……

パッケージにはたくさんのキーワードが並んでいて、色も値段も様々。もちろん試食をして買うことはできませんから、どれがいいのか悩んでしまいますよね。しかし、私たちが日頃目にする、そういった市販の味噌は、前述のようにシンプルな材料を気温の変化と時間を利用して作った『本当の味噌』なのでしょうか?

……残念ながら、多くの市販品が『本当の味噌』ではありません。そうなると、いよいよどの味噌を選べばいいのかわかりませんね。そこで、『本当の味噌』に近い味噌選びのポイントをお教えしましょう。

ポイント1

まず『天然醸造』であること!天然醸造とは、『本当の味噌』として説明したように、仕込んでから人為的な操作をせず、自然の気温差でゆっくり時間をかけて醗酵した味噌です。

一方、市販の味噌の多くは、速醸法という方法で醗酵されています。これは仕込んですぐに加温できる部屋に置き、強制的に醗酵を早める方法で、数週間〜3ヶ月ほどで仕上げています。短期間で急速に醗酵するため、有効成分も旨みも味もありません。そのため、『だし』という名の化学調味料が添加されています。

また、原材料名に『酒精』が含まれているものもありますが、これはエチルアルコールで、乳酸菌や酵母菌を殺して醗酵を止める役割を果たします。醗酵を止めないと、ガスが発生してしまい密封された容器が膨らむなど、流通させる上で扱いづらくなるためです。

そのため、天然醸造の味噌には空気穴があったり、使用上の注意に「袋が膨らむことがある」旨の記載がされていたりします。これが天然醸造を見分けるポイントになりますので、店頭で確認してみてください。

ポイント2

続いてのチェックポイントは、味噌の原材料である大豆!ベストなのは『国産大豆』です。さらに『無農薬』や『有機栽培』であればなおいいですね。

しかしながら、食用の大豆の国内自給率は約25%。そも他は輸入大豆です。輸入大豆は農薬や、遺伝子組み換え大豆である懸念がありますから、できるだけ国産大豆で作られた味噌を選びたいものです。

味噌の色や味の違いは、原材料の配合の割合や醗酵期間によるものです。色や価格で選ぶより、まずパッケージ裏を確認して、原材料名が『大豆・塩・麹』だけの天然醸造の味噌を選び、体に美味しいお味噌汁をいただきませんか?

監修:福田信厳(家事代行サービスCaSy・お料理研修講師)

photo/PIXTA

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