作品賞は「中学聖日記」 感動のラストシーンは「元々はセリフがあった」!【ドラマアカデミー賞】

「中学聖日記」プロデューサーが制作秘話を語る
(C)TBS

2018年10月クールのドラマを対象にした「第99回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」の各賞が決定。最優秀作品賞に輝いたのは中学教師・末永聖(有村架純)と教え子・黒岩晶(岡田健史)の純愛を描いた「中学聖日記」。助演男優賞(岡田健史)、助演女優賞(吉田羊)、ドラマソング賞(「プロローグ」Uru)と合わせて、4部門での受賞となった。

「夜行観覧車」「アンナチュラル」など多くのヒット作を持つ新井順子プロデューサー

新井順子プロデューサーに、当初はその設定から「過激」と捉えられた同作が視聴者に受容されていく過程や、異例の抜擢に応えた新人・岡田健史らについて聞いた。

“問題作”が回を重ねるごとに支持を伸ばす

――「中学聖日記」が作品賞、助演男優賞、助演女優賞、ドラマソング賞の4部門で受賞となりました。まずは受賞の感想をお聞かせください。

びっくりしましたね。今期は話題になっていたドラマも多かったですし、こちらは「問題作」でしたから(笑)、正直今回は難しいかなと。

――「問題作」という言葉が出ましたが、放送前は過激な作品とも捉えられていた同作が、回を重ねるごとに支持を増やしていく様子は印象的でした。企画のスタートと、視聴者に受容されていく過程をどのように感じていたか教えてください。

最近ラブストーリーが少ないなというのを感じていて、少ないからこそ挑戦したい企画だと思っていました。結果的に、このクールはラブストーリーが多かったんですけどね(笑)。

最初は晶が中学生のまま物語が進むと思われていた方も多かったようで、ホームページに「けしからん」といった書き込みもあったのですが、彼が高校生になった中盤から「切ない」「泣ける」という声も増えてきて。ようやく作品の意図が伝わってきたのかなという手応えがありました。

――作中で時間が経過することを、最初から明らかにする考えはなかったのですか?

最初に言いたかったです、「3年経つんです」「最後は23歳になるんです」って(笑)。黙っておくことにしたのは、タイトルが「中学聖日記」でしたし、見ていただく前にネタバラシをするのもどうなのかなと。とにかく第5話までは…と思って、辛抱強く待っていました。

新人・岡田健史の第一印象と終盤に見せた“色気”

――新人として抜擢された岡田健史さんは、一躍ブレークされました。あらためて起用の理由を教えてください。

中学生から始まり最後は23歳になるというのもあって、その中間の年齢の方を探していたんです。それで1年にわたるオーディションを行いました。

彼は野球少年だったので、最初に会ったときは坊主のような短髪でしたし、もっと恰幅も良かったんです。まっすぐ人の目を見て話すところが印象的で、「東京にはいなさそうな子だな」と思いました。それに不思議な雰囲気があって、見た目はともかく、晶に通じるものがあるかなと思いました。

ただ外見でいうと、少なくとも中学生時代はサラサラ髪じゃないと晶ではないだろうと、髪は伸ばしてもらいましたし、筋力も落としてくださいと。野球をやめて普通の食生活に戻したら、あっという間に体重が落ちたそうですが。

――撮影中に変化を感じた部分や、岡田さんのシーンで特に印象に残っているものはありますか?

最初から表情はいいなと思っていました。喋り方は中学時代はボソボソと不思議な雰囲気で、自分の実年齢に近い高校時代からは、本人に近いものにしてもらいました。後になるほど演じやすくなっていたんだと思います。

印象に残っているシーンは、小屋の中のキスシーン(第9話)ですね。あのときの雨に濡れた感じと、「俺だって男だから」とやせ我慢して、バスタオルを差し出す聖に近づかないようにする感じがすごく色気があるなと思いました。大人になったなと(笑)。

有村架純演じる聖には「あれは好きになっちゃう」の声が多数

――主演の有村架純さんはどんなところが印象的でしたか?

見た目からして聖ちゃんでした。“頑張る先生”という感じで、かわいらしさと清潔感があって。たくさんの方に「あれは好きになっちゃうね」と言われました。

最初のころは笑顔が多めでしたが、どんどん苦しい表情を求められて…でも、「苦しい」と言いながらも、聖をつかもう、聖になろうとされていました。それから、新人である岡田くんへの気遣いも印象に残っています。

――岡田さんとは、どのような関係性を築かれていたんですか?

最初のころの平手打ちするシーンでは「本気でぶってね」と言ったり、「もう少しこうしたらいいんじゃない」とアドバイスしたり…有村さんが引っ張ってくれたおかげで、岡田くんもやりやすかったんじゃないかと思います。

撮影以外の待ち時間にも、積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれて。「調子はどう? 昨日は何してたの?」というような何気ない会話で彼を和ませようとしてくれました。最初は岡田くんも緊張していたのですが、肩の力を抜いて話せるようになりましたね。

いかにも座長然としているわけではないのですが、(彼女のおかげで)いつの間にかみんなが馴染んでいるという、そういう座長でした。

感動のラストシーンに詰められた“こだわり”!

――タイで教師になった聖を、晶が迎えに来るラストシーンも話題になりました。原作は未完結ですが、物語の締めくくりはどのように決まったのですか?

“晶がどこかに聖を迎えに来る”というのをやりたかったんです。晶の母・愛子(夏川結衣)に「晶ともう会わない」という誓約書を書かされ、聖の中では完全に別れているのですが、(私は)それでも晶ならいつか絶対に迎えに行くだろうと思ったんです。

タイに行くというのは、たまたま、海外でボランティアをする方々のドキュメンタリーを見て、生まれたアイデアです。聖が小学校を辞めた後、どんな仕事をするかずっと考えていて、候補はいろいろあったのですが、晶が教師をやっている聖が好きだと言うのであれば、また先生でもいいのかなと。

――くっつくのかくっつかないのか、視聴者をずっとヤキモキさせてきた2人を、最後に再会させたのはどんな意図でしたか?

「ラブストーリーは、ハッピーエンドでないといけないのではないか」と思ったんです。観覧車の中で電話する別れのシーンで終わることもできたのですが、それだと単に「許されない恋だった」というだけで、ドラマとしては「どうして許されないのか」が描かれるべきだと思うんです。

最後は晶が23歳の社会人になっていて、年齢という障壁をやっと乗り越えて、聖を迎えに来る。元々は、晶が誓約書を見せて思いを語るシーンがあったのですが、2人のお芝居と表情があれば伝わる!と、セリフを全てカットして表情だけを見せるシーンにしました。

――最後に、視聴者にメッセージをお願いします。

選んでくださってありがとうございました。この作品を見て、「恋したい」と思っていただけたらうれしいです。人を好きになることって、毎日を生きるパワーの源だし、毎日が楽しいと感じられる素敵なこと。皆さんにドラマのような恋をしていただいて、ぜひ、その話を教えていただきたいです(笑)。ラブストーリーって、実際に起こったことが絶対的に使えるエピソードになるんですよ!

それはともかくとして(笑)、晶と聖のこの先を想像しながら余韻を楽しんでいただければ幸いです。(ザテレビジョン)

元記事を読む
提供元: ザテレビジョンの記事一覧はこちら
サービス統合のお知らせ
Yahoo! BEAUTYをご利用の皆さまへ
より良いサービスをご提供するため、Yahoo! BEAUTYは2018年6月20日(水)を
もちまして、姉妹サービスであるTRILLへ統合いたしました。
新しくなったTRILLをぜひお楽しみください!
01
女性必見の最新トレンドニュースを
毎日お届け!
あなたらしさを応援する、
オトナの女性におくる情報アプリ
  • 「App Store」ボタンを押すと iTunes(外部サイト)が起動します。
  • アプリケーションは iPhone、iPad または Android でご利用いただけます。
  • Apple、Apple のロゴ、App Store、iPod のロゴ、iTunes は、米国および他国の Apple Inc. の登録商標です。
  • iPhone は Apple Inc. の商標です。
  • iPhone 商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
  • Copyright (C) 2017 Apple Inc. All rights reserved.
  • Android、Android ロゴ、Google Play、Google Play ロゴは、Google Inc. の商標または登録商標です。
02
あとで見たい時も大丈夫!
お気に入り機能で賢く整理