1. トップ
  2. “デニムの聖地”備中備後から産地ブランド 同郷のパリゴがバックアップ

“デニムの聖地”備中備後から産地ブランド 同郷のパリゴがバックアップ

  • 2019.1.28
  • 486 views

セレクトショップ、パリゴ(PARIGOT)を手掛ける広島のアクセが、「備中備後ジャパンデニム プロジェクト」を始動した。海外のラグジュアリー・ブランドやデザイナーズ・ブランドのデニムを製造する同産地のPRを目的に、産地デニムブランドを開発し、備中備後圏地域で生産する。日本国内で産地をアピールする「ビッチュウビンゴジャパンデニム(BICHU BINGO JAPAN DENIM)」と日本デニムの技術力の高さを世界に広める「ジャパンデニム(JAPAN DENIM)」の2ブランドを用意する。

デニムと言えば岡山県の児島が有名だが、その生産は岡山県だけでなく広島県まで広域で行われており、全体で国内製産の80%以上のシェアを誇る。高垣道夫アクセ専務取締役は「備中備後は“デニムの聖地”。使用する国内外のブランドなど事業者とは守秘義務契約を結んでおり、情報開示ができない。そのため技術力の高さと品質の良さを消費者にわかりやすく伝えることができないでいる。地元の産業に貢献したいと考え、福山市に企画書を提出したのがきっかけだった」と振り返る。福山市が中心となり6市2町の広域プロジェクトとして2016年に立ち上げ、アクセがプロジェクトの企画と総合ディレクションを行い、これまで約3年にわたって開発を進めてきた。

デニムはブランドと共同開発した。「レッドカード(RED CARD)」「エージー(AG)」「ヤヌーク(YANUK)」といったデニムブランドから「ミュベール(MUVEIL)」「チノ(CINOH)」「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」といった東京の人気ブランドまでと幅広い。「国内外のデザイナーズ・ブランドとコラボレーションすることで、他にはない高感度・高品質な製品を提供する」と高垣専務取締役。多くのデニム生産事業者の参加を目的に、アイテムごとに生産事業者のマッチングを行い、デザイナーと製品を共同開発していく。

また各製品には産地と事業者名を明示したラベルを縫い付け、QRコードも付けて、事業者情報などが表示されるようにする。素材、縫製、加工をトレーサブル(透明)にすることで産地名や事業者名を広めていきたい考えだ。アイテムはデニムパンツやデニムスカート、デニムジャケットなどで、価格帯は1万8000~5万円程度。

販売店舗はパリゴ直営店の他、共同開発ブランドを通じて国内の有力百貨店やセレクトショップ、専門店などで、3月27日~4月30日には、ギンザ シックス(GINZA SIX)4階でポップアップショップを開く。将来的には欧米やアジアの有力百貨店、専門店に販路を広げる予定だ。

元記事で読む
の記事をもっとみる