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あれ? “おかしな人”描く「浮世絵」で江戸気分を楽しむ!

  • 2019.1.12
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浮世絵と聞いて、何を思い浮かべますか。「美しい」遊女。「格好いい」歌舞伎役者。「風流な」景色。でも、今の私たちの常識や感性だと、「浮世絵」と聞いただけで、難しく思ってしまいがち。では「かわいい」生き物や「おかしな」人々なら?

実は、浮世絵には今の私たちが見ても素直に「かわいい!」「おかしい!」と思える作品がたくさん。太田記念美術館の企画展「かわいい浮世絵 おかしな浮世絵」では、4つのテーマに分けて紹介しています。

まず、「かわいい生き物・おかしな生き物」。猫や犬、うさぎ、鳥、ユーモラスな狸や狐、架空の生き物などに加え、蛸や蛙や植物の擬人化とバラエティ豊かな作品が並ぶ。

次に「かわいい子供たち」。おもちゃで遊んだり、お祭りを楽しんだり、だだをこねる小さい子供たち。遊女の見習いとして幼いころから遊郭で暮らしていた、かわいらしい禿(かむろ)たちの姿を描いた作品も展示予定。

また、「おかしな人々」の姿も。ドタバタの喜劇や古典のパロディなど、戯画と呼ばれる面白おかしい題材も、当時の江戸では大人気でした。今の私たちの目から見てもばかばかしく、脱力しそうな作品が目白押し。

最後は「かわいい! 奇抜? 江戸のデザイン」。着物の模様には、動物などのかわいいモチーフがいっぱい。よく見ると、ちょっと驚くようなおかしなモノがモチーフになっていることもあるそう。個性的でかわいいデザインが味わえます。

これらの絵を見て理屈抜きで楽しめたとき、私たちは江戸時代の人たちと同じ感覚を共有できるのかも。気楽な心持ちで江戸気分を楽しんで。

歌川広重「東海道五十三対 二川」

『東海道中膝栗毛』で弥次さん喜多さんが干した襦袢を幽霊と見間違えた有名な場面。でも実はこれ、二川ではなく浜松でのエピソード。そこも含めておかしい。

歌川広重「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」

鷲神社の酉の市に行き交う人々の様子を、猫が覗いている。遊女のかんざしが見えることから、吉原からの風景だとされている。

歌川国芳「ほふづきづくし 八そふとび」

擬人化されたほおずきが生き生きと躍動。国芳はこのモチーフで、多数の作品を残している。

太田記念美術館 東京都渋谷区神宮前1‐10‐10 開催中~1月27日(日) 10:30~17:30(入館は17:00まで) 1月15・21日休 一般700円ほか TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)

※『anan』2019年1月16日号より。

(by anan編集部)

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