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大手SPA、専門店の12月度は既存店ベースで売り上げ増も「楽観はできない」

  • 2019.1.10
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大手SPA、セレクトショップ、専門店の2018年12月度の売上高(既存店ベース)は、前年を上回っている企業も多いものの、暖冬による冬物不振の影響が出ている。値引きによって収益性が悪化しているというケースもある。

暖冬が直撃し、10~11月と前年実績を下回っていたユニクロの国内既存店とECの合計売上高は、前年同月比5.2%増となった。気温の低下につれて防寒衣料が動いたが、年末にかけて割引券の配布などのキャンペーンを実施したことで客数が同4.3%増と伸びた点がけん引した。しかし楽観はできない。10日に発表したファーストリテイリング18年10~11月期決算は、売り上げ不振と値引き強化によって国内ユニクロ事業の営業利益が前年同期比29.9%減と大きく割り込んだ。

「無印良品」の良品計画は直営既存店売上高で同4.2%増と伸ばしたが、見方は厳しい。暖冬のため、冬物の動き出しが遅れた。気温が下がった中旬以降はヤクウールのニットやダウンブルゾンなどの重衣料とパジャマ、インナーウエアが伸ばしたが、「引き続き家具類などの大型生活雑貨の動きが鈍い」と広報担当。同社は9日、生活雑貨と冬物の不振を受けて、19年2月期連結業績予想を下方修正している。

苦戦が続くしまむらの主力「ファッションセンターしまむら」既存店売上高は同7.8%減だった。「11月下旬のブラックフライデーに合わせたテレビCMで販促を強化し、婦人ニットや紳士ナショナルブランドのカットソーは好調だった」が、暖冬で防寒アウターやパジャマ等の冬物商品が苦戦した。

ユナイテッドアローズは、既存店とECの合計売上高が同6.7%増となった。「春から好調なウィメンズの伸び率が大きいが、メンズも順調だった」(広報担当)といい、12月を通してウィメンズ、メンズともニットやアウターが売れた。ウィメンズはパンツやブラウス、ジャケット等、「オンでもオフでも着られるきれいめ商品が売れ続けている」。

アダストリアの既存店売上高は同4.9%増。堅調が続く「ニコアンド(NIKO AND…)」に加え、「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」「ジーナシス(JEANASIS)」等、苦戦が続いていたブランドが回復してきた。「楽観はできないが、基幹ブランドは復調基調にある」と広報担当。

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